北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

地区の子供たちの居場所づくり~「てらこや」始まる

2012-04-21 22:21:33 | Weblog
 市内鳥取地区で始まった「てらこや」を見学してきました。

 ここは友人のOさんが子供たちの居場所づくりを目的としてこの四月から始めたもので、地区の集会所を使って毎週土曜日の9時から12時まで活動をしています。


  【市営住宅団地の真中にあるのです】


 集会所は二階建てで一階は卓球台が置いてあるフリースペースで、二階は畳敷きが二間。

 もともと「八時と三時には地域の大人は外で子供たちを見守ろう」という「83運動」からくる、「83広場」として活動を続けていましたが、これをあらためて「てらこや」と名付けたのです。


  【83広場と書かれています】


 ここで、子供たちは思い思いに過ごしますが、見守る大人たちも適当で、子供たちが勉強を教えてほしがったときに教えられる大人がいれば勉強時間にもなるし、遊びたければ一緒に遊んでも良いという子供と大人の双方の関係性の中で運営されてゆく自由な空間になっています。



  【下手な卓球もまたよし】


 この動きにはマスコミさんが非常に注目していて、まだ始めてから二回目の先週にも取材に来て、いろいろなことを訊かれたそうです。

 特に、マスコミが注目しているのは釧路の子供たちの低い学力を向上させる起爆剤になるのではないか、という期待の面。


  【勉強をするシーンの取材にも熱が入ります】


 実際、学校のドリルを持ってきて勉強をする子供たちもいますが、主催者のOさんは、「決して勉強だけを意識したものではありません。大人と子供の適当な触れ合いの場として使ってもらえればよいし、大した難しいシステムでもないので、他の地域でもやろうと思えばできるはず」と語ります。

 行政サービスとしては児童館のようにしっかりと学校教育以外の子育て支援制度がありますが、施設が遠かったりプログラムが決まっていて利用が不便な場合もあります。

 そのため、そうした制度の隙間を埋めるような地域の活動は大いに歓迎したいところです。

 
 まだ制度も始まったばかりで地域の子供たちや保護者達にも浸透していないため来る子供の数はまだ少ないのですが、子供たちの口コミ効果に期待しているとも。

 人気が出ると良いですね。


    ※     ※     ※     ※     ※


 市内の子供たちを見ても、実は全員が健全な家庭で育っているわけではありません。

 一番かわいそうなのは、親が子育てを放棄してしまうネグレクトで、ご飯を満足に与えなかったり清潔や生活習慣などの保持が足りないケースが見られるのだと言います。

 この「てらこや」がそうした問題にすぐ対処できるわけではありませんが、子供たちが親や先生以外の大人と触れ合うことで、新しい関係性のチャンネルができ、それがなにがしかの効果をもたらすことも期待されます。

 今求められているのは、「できることは何でもやってみる」という姿勢でしょう。

 この動きがもっと広がってほしいものです。地域の大人たちよ、声を上げよう。



  【黒板への落書きも楽しいのです】


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする