北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

可能性の塊

2009-07-31 23:30:53 | Weblog
 就職面接で上京している娘と、一緒に来ている子らとともに居酒屋で夕食会。飲酒は私だけです、もちろん。

 彼女たちは東京でウィークリーマンションを借りて、短い子で10日間、長い子は20日間東京で生活をしているのだそう。

「東京のどこへ行った?」
「先生に言われた美術館なんかへ…」
「あそこは?…ここは?…」
「うーん…、まだです」

 まだまだどこへ行ったらよいかもよく分からないみたい。東京は広いから。

 しかし芸術やクリエイティブな世界で仕事をしようというのであれば良いものをたくさん見なくてはね。

 不安と可能性の光を見た思いです。酔い就職先が見つかると良いのですが。
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真剣親身な助言

2009-07-30 23:43:53 | Weblog
 安岡正篤先生の「一隅を照らす」という日常活動を、月刊誌の形で今に伝える「月刊致知」。

 ここから送られてくるメルマガにはどきっとするような良い言葉がたくさんあります。

 今日は7月28日付けのメルマガからお届けします。



---------- 【ここから引用】 ----------

      ──────────────────

       「兄・小林秀雄から学んだこと」

       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

★……………………………………………………………………………………………★

私は兄から随分助言を受けた。
いまから考えると頭が下がるほどありがたい、
尊い助言であった。

親身になっていってくれた助言を、
愚かな私は親身になって聞かなかった。
ちょっとは実行してみたが、
長く続けようと努力はしなかった。
助言について、兄は書物の中で次のようにいっている。


「どんな助言も人に強ひる権利はない。
助言を実行するしないは聞く人の勝手だ。

 それよりも先づ大事なことは、
 助言といふものは決して説明ではない、
 分析ではない、いつも実行を勧誘してゐるものだと
 覚悟して聞くことだ。

 親身になって話しかけてみるとき、
 親身になって聞く人が少い。
 これがあらゆる名助言の常に出会ふ悲劇なのだ」


兄が人に助言をするとき。
兄自身が実行しなかったものは一つもなかった。
しかしたいていの人は私と同じように、
いい助言でも、真剣にその通り実行しないのである。

「実行を勧誘してみるものだと覚悟して」
 聞かないからである。

もっと助言を実行していればよかった、というのが
兄を亡くして十八年たついまの私の心境である。



         『致知』2001年10月号の記事より
         


★~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~★

 『致知』を読めば、あなたの仕事力&人間力が確実に高まります!

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〒107-0062 東京都港区南青山6-1-23
電話 03-3409-5632 FAX 03-3409-5294

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…………………………………………………………………………………


---------- 【引用ここまで】 ----------

「親身になって話しかけてみるとき、
 親身になって聞く人が少い。
 これがあらゆる名助言の常に出会ふ悲劇なのだ」ですか。

 今時真剣に、ふざけないで新味になって人に助言なんかしているでしょうか。

 「会話にはユーモアがなくては」と言い訳をして、真剣なアドバイスを笑いを醸しながら、伝えたつもりになっている自分。

 人に言うからには自分は出来るんだろうな、と言われるのが怖くて言えない自分。

 要は自分にとっても、そんなに大切だとは思っていないということ。

 
 実際に自分がやってみていれば、なにが難しいか、実行するために気をつけなくてはならないことは何か、がよく分かる。先達はあらま欲しきことなり。

 なんだか酔っても人にアドバイスがしづらくなりました(笑) 


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変える先にあるもの

2009-07-29 23:40:16 | Weblog
 アメリカでは”change”を唱えたオバマ氏が大統領となり、現状を変革しようという訴えが大衆の支持を得ました。

 今や日本でも何かを変えなくては発展がないような気がしています。しかし「変える」とは一体何なのか。変えた先にどのような社会を目指すのかが明らかでなければ、単に「変える」ということにどれくらいの意味があるのか。
 変えた先に光り輝く黄金の世界はあるのでしょうか。

 櫻田淳さんの興味深い論文をお届けします。


---------- 【以下引用】 ----------
【正論】東洋学園大学准教授・櫻田淳 黄金世界は現出しない覚悟を 2009.7.29 02:22





 ≪「取り替え」られる宰相群≫

 来る衆議院議員選挙の焦点として語られるのは、「政権交代」が成るかということである。実際、「政権交代」への気運は、過去に例がないほどに高まっているようである。しかし、そもそも、従来、日本の政治の風景で何よりも語られたのは、「変革」(change)ではなかったか。この「変革」の言葉は、元来、「交換する(取り替える)」ということを意味している。「変革」が「為替」(exchange)と同じ語源の言葉であることは、それを象徴的に示している。

 小泉純一郎元総理が自民党総裁任期満了という誠に奇妙な理由で宰相の座を退いて以降、安倍晋三、福田康夫、そして麻生太郎の3代の宰相が続々と登場したのは、結局のところは、その「交換」の結果に他ならない。故に、次期総選挙の結果、「政権交代」が成ったとしても、そのこと自体は、この宰相の「交換」の風景が続くことを意味するものでしかない。

 しかしながら、政治の文脈で模索されるべきは、そうした「変革」ではなく、「適応」(adjustment)である。それは、元来、「正しい方向へ」(ad-just)移るということを意味する。たとえば柳の枝が積もった雪の重みで撓(たわ)むのは、枝が折れずに元来の形を守るが故の「適応」であって、それを「変革」とは呼ばない。「柳に雪折れなし」の言葉が象徴的に示すように、日本が現在の平和や繁栄を護っていくためには、内外情勢の変容に的確に対応していくことが、必須の条件になる。

 ≪忘れられた「改革」の趣旨≫

 具体的には、「対外関係」の文脈でいえば、米国の「覇権」の後退と中国の隆盛という国際環境の中で、日本は、どのようなポジションを取っていくのであろうか。世界同時不況以後の国際社会では、たとえば「新興国」の筆頭としての中国は、「成長の牽引(けんいん)車」としての役割を期待されているけれども、その一方では、新疆ウイグル自治区での騒動に象徴される国内不安の種を抱え、その対外姿勢も露骨な利己の趣を漂わせることがある。

 塩野七生著『海の都の物語』に描かれているように、特に15世紀以降のヴェネツィアは、オスマン・トルコ、さらにはオーストリアやフランスといった周囲の大国の狭間(はざま)で苦闘しなければならなかったけれども、21世紀の日本もまた、そうした難儀な「適応」の試みを迫られているのではないか。また、「内治」の文脈でいえば、日本は、既に1970年代後半の時点で既に大幅な成長を期待し得ない立場に転じたわけであるけれども、近年では、これに「少子・高齢化」という社会情勢の変容が加わる。

 1980年代初頭以降、日本は、近年の「構造改革」に至るまで諸々の「改革」を模索してきたけれども、こうした「改革」は、内外情勢の変容の中でも引き続き「活力」を維持し、対外関係の中で「富」を得ていくための「適応」の試みに他ならなかった。そうした「改革」の趣旨は、今では忘れられていないか。

 ≪政治上の成熟が試される≫

 現在、政治家が語らなければならないのは、何よりも、そうした「適応」の中身である。しかしながら、現在の政治家が直面する困難とは、民主主義体制という本質的に「待つことが嫌いな」政治体制の下で、「待つこと」を要請する「適応」の営みを手掛けることにある。

 明治末期、日本最初の政治学体系書を著した小野塚喜平次(政治学者)は、政策展開に臨む際の作法として、「一挙シテ黄金世界ノ現出ヲ期スルハ到底不能ナルヲ覚悟スルコト」を挙げたけれども、メディアや一般国民は、そうした覚悟を持っているといえるであろうか。

 メディアも一般国民も、そうした覚悟を持たないが故にこそ、安直に政治における「変革」を求め、そして失望し、結果として政治に対する不信を募らせるという悪しき循環を招いている。政治家もまた、「民意の尊重」と称して、その「適応」の中身を語るという難儀な試みを往々にして怠りがちになる。

 筆者は、「政権交代」が適宜、行われる政治環境の醸成は、大事なことであると考えているけれども、それもまた、「適応」の中身が語られた上での結果でしかない。故に、仮に「政権交代」が成った場合を想定して筆者が注目しているのは、宰相の座に就くことになる鳩山由紀夫民主党代表の執政が期待された成果を遅々として挙げなかったとしても、掌を返して早々に宰相の「交換」(change)を求めるような声が浮かび上がることが、果たしてないかということである。

 実は、そうしたことを通じてこそ、日本の人々の「政治上の成熟」の程度が試されている。「待つことができない」国民が手にできるのは、それに相応(ふさわ)しい水準の政治でしかない。(さくらだ じゅん)

http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090729/stt0907290223001-n1.htm

---------- 【引用ここまで】 ----------

 「変える」というのは”change”ではなくて、”adjust”なのではないか。しかもadjustだとすると、ある目標に向かって自己を調整して整えて行く、という発想になるのではないか、という主張です。

 現状を変えさえすれば今の不満が解消されて素敵な世の中が来るような幻想を持っているとすれば、そんなことはないのだ、という寂しい覚悟が必要なのだ、という言葉は考えさせられます。

 自分の中で何かを得る変わりに何かを失うのか、自分が得る変わりに誰かが失うのか、本当にみんなが得るものを分け合うことが出来るのか。

 変えさえすればよいという短絡的な発想の一歩先にあるものを見つめなくてはなりません。 
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ウォッチする力

2009-07-28 23:54:04 | Weblog
 もともとはウルトラマンシリーズの主役だった俳優のつるの剛士さん、いまではクイズ・ヘキサゴンのおバカキャラとしてすっかり有名になりました。

 クイズ番組ではトンチンカンな発言で笑いを誘い、クイズ的な常識がないということになっていますが、つるのさん、セミに関してはめちゃくちゃ詳しいのだそう。一般人にはついていけないくらいセミのトークでは暑くなるのだとも。

 人にはいろんな才能があるものです。

---------- 【以下引用】 ----------
RBB Navi 「ついて行ける!? つるの剛士のアツ過ぎるセミトーク&セミモノマネ」

http://www.rbbtoday.com/news/20090618/60669.html

 “セミ好き”として知られる、タレントのつるの剛士が、環境省が実施しているプロジェクト「いきものみっけ」のウェブサイトに登場。


 


 「いきものみっけ」は、2008年から環境省の自然環境局生物多様性センターが実施しているプロジェクト。生物多様性の重要性と地球温暖化への認知向上を目的としている。今年度はサイトのリニューアルのほか、全国の自然観察会と連携するなど、ユーザーがより参加のしやすい内容となっている。

 現在「いきものみっけ」のウェブサイトでは、「いきものみっけ ミンミン対談 つるの剛士がセミの先生に会いにいく!第1回」として、つるの剛士と九州大学・紙谷聡志准教授との“セミ対談”を配信中。動画の後半に登場する、つるの剛士の“セミのモノマネ”に注目だ。紙谷准教授もモノマネについて、「たくさんの種類のセミの特徴を、きちんと捉えて表現できていて素晴らしい」と賞賛。一般人は若干ついて行けない感のある、アツい“セミトーク”をご堪能あれ。対談は毎週更新で、第3回まで配信される予定。つるの剛士ファン必見だ。

(織本幸介@RBB 2009年6月18日 18:44)

---------- 【引用ここまで】 ----------

 所詮人間の知識の範囲なんて狭いものですが、それでも円の中心から同心円的に広がれば世間の常識を満遍なく知っているということになるのでしょう。

 しかし世の中には特異な能力の個性があって、興味のないことは覚えられないけれど、逆に興味のあることは徹底的に掘り下げる性分の人だっているわけです。

 そういう人が一つのことをウォッチし続ける気力と能力には尋常の人が到底及ばない力があります。つるのさんのセミウォッチングもそうした興味の対象なんでしょうね。こうした特定ジャンルへの関心者は「オタク」とも言われてどこか小ばかにされていますが、そうした人達による発見や説明はしばしば聞くものにとって目からウロコのおちる思いがします。

 片や、自分の町づくりや政治に対して果たしてどれだけのウォッチャーがいるでしょうか。問題がおきたり、選挙のときだけにわかウォッチャーになるのではなく、普段から「誰がどんなことを言って、今何がおきているのか」というオタク的な関心をもつことがまちづくりにも必要なことなのです。まあそれが「生涯学習」ということなのですが。

 お宅は新聞やテレビなどのマスメディアでは満足せず、常に徹底した現場主義者でもあります。自分の町や国を現場だと思うような関心を持って欲しいと思います。

 
 そういえば今日唐突に横浜の中田市長が辞任届を提出して辞めてしまったのだとか。なんで?誰か横浜市政をウォッチしてくれていないかな。

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いつか母親になるあなたへ

2009-07-27 23:41:56 | Weblog
 妊娠は病気ではないけれど、命をかけた一大作業であることに変わりはありません。ところがそれが医学の進歩と共に、あたかもあたりまえのごとくに軽く扱われているのも事実。

 男性はともかく、女性自らが自分の身に降りかかるであろう事に対してあまりにも知らなさすぎるのではないか、と焦燥感を感じるのは医師の皆さん達です。

 いつも送られてくる医学メルマガmricからの記事です。

 『いつかお母さんになるあなたへ』というブログが絵本になったのだそうです。たくさんの若い女性に読んで欲しいものです。

---------- 【以下引用】 ----------


***************************************************

  産婦人科医の想い詰まった絵本『いつかお母さんになるあなたへ』

                    (図書館協会選定)


         2009年7月15日 MRIC編集長 上昌広
         http://medg.jp
----------------------------------------------------

 昨年、産婦人科分野では、社会的に大きな話題を呼んだ2つの出来事がありました。脳出血を起こした妊婦さんの受け入れ先がなかなか決まらず結局脳出血で亡くなった都立墨東病院事件、それから福島県立大野病院事件の無罪判決です。

 この2つの出来事の延長線上に一冊の絵本が生まれていたことをご存じでしょうか。タイトルは、『いつかお母さんになるあなたへ ~ 妊娠の心得』(ロハスメディア、1050円、 http://lohasmedical.jp/books/ )といいます。これから親になっていく中高生に読んでほしい、知ってほしいという産婦人科医たちの想いがこもった作品でした。このほど、その志が評価されて日本図書館協会の選定図書になり、長く広く読み継がれることが可能となりました。ぜひ現物をご覧になってみて、身の回りの方に勧めてください。図書館へ蔵書リクエストしてください。

 原案は、川崎医大産婦人科講師だった宋美玄医師がブログに載せた『妊娠の心得11か条』です。このブログは後に昨年のblogアワードを受賞することとなります。それを沈沢欣恵医師が、大野病院事件で被告医師の支援活動を行ってきた「周産期医療の崩壊をくいとめる会」に紹介しました。会の医師達も共感し、もっと世の中に広めたいと佐藤章代表と海野信也・北里大産婦人科教授が加筆、気鋭のイラストレーター村上テツヤ氏の絵を添えて、『ロハス・メディカル』誌09年1月号に掲載しました。そこに、さらに絵を足して出版されたのが『いつかお母さんになるあなたへ』です。

宋美玄:
 元々は私が墨東の件の報道を見て、普段から一般女性に知ってもらいたいと思っていたことをまとめてブログに載せただけだったのですが、貴重な出会いの連続から素敵な形にすることが出来ました。当たり前だけど大事なことばかりですので少しでも広めていただけると幸いです。

沈沢欣恵:
 人生の大きな出来事である妊娠や分娩に際し、ご自分や生まれくるベビーを大切にして欲しい・・・。産婦人科医はこういう思いを持ちつつも、人手や時間がなく、十分にその思いを患者さんに伝えきれていません。この心得は、産婦人科医が妊娠や分娩において留意して頂きたい重要な懸念事項をシンプルにまとめあげたもので、一目で秀作だと思いました。

山根希美さん:
 私は、「妊婦たらいまわし」の経験者で、障害児の母親です。
 常位胎盤早期剥離による突然の大出血に見舞われましたが、多くの方々の適切な判断と高い医療技術や整った環境に恵まれたおかげで、母子ともに命を救われました。

 昨今の産科をはじめとする医療にまつわる問題が取りざたされるたびに、障害児の親として、望まぬ結果を受容しがたい心情も共感しながら、子供とともに命を救われたものとして、医療の限界や、限り有る医療資源を守るためにしなければいけないことは何か、出来ることはなんなのかを考えてきました。

 宋美玄先生が、産婦人科医の立場から、医療者と非医療者との溝を埋めようと、「妊娠の心得」を作ってくださったとき、一人でも多くに人に読んでもらい、一緒に考えてもらうために広めることが、私の「出来ること」であり、私たちにとって「必要なこと」なのだとおもいました。

 妊娠出産にも色々な形が有ることや、誰にでも等しくリスクがあることが理解され、若い親たちが、長い子育てのスタートを、出来るだけ良い形で切ることができるように、そして、その「育ち」を、見守り支えることができる社会でありつづけるために、「いつかお母さんになるあなたへ」がより多くの人に読まれることを願っています。

川口恭(ロハス・メディカル発行人):
 医療者が当たり前だと思っていることと、世の中の一般の人が期待していることとの間に凄まじいギャップがあることを日々痛感しています。妊娠出産は、その最たるものかもしれません。何か問題が出てからギャップを埋めるのは至難の業なので、問題の出る前にあらかじめ情報を伝えておく必要があります。特に若い人たちにアプローチできればと考えて絵本にしました。とても大事なことが、一瞬で心の中に入ってくる絵本です。ご活用いただければ幸いです。

松村有子・佐藤章(周産期医療の崩壊をくい止める会):
 周産期医療は、新しい命を迎える素晴らしい場でもあります。多くの方々に知ってもらいたいと願っています。

---------- 【引用ここまで】 ----------


 宋先生のブログは「LUPOの地球ぶらぶら紀行」
 http://blogs.yahoo.co.jp/mihyon0123/18482021.html

 


 ちなみに「妊娠の心得11箇条」とは、

1.セックスをしたら妊娠します。

2.「この男の子供を産むためなら死んでもいい!」と思うような男の子供しか妊娠してはいけません。

3.妊娠しただけでは喜ばない。安易に他人に言わない。

4.神様から授かったら、それがどんな赤ちゃんでも、あなたの赤ちゃんです。

5.産む、産まないは自分たち夫婦で決めましょう。

6.かかりつけ医をもちましょう。

7.赤ちゃんは全ての運命をあなたに預けていることを忘れないで。

8.赤ちゃんが完全に元気であるか分かる方法はありません。

9.出産は出来うる限り安全な場所でしましょう。

10.下から産んでも、お腹から産んでも、あなたはお母さん。

11.妊娠・出産は一つとして同じものはありません。

 これらの一つ一つに詳しい説明がついています。例えば11番目の「妊娠・出産は一つとして同じものはありません」には、「妊娠・出産を経験すると、自分が何でも知ってる気になってしまう人がいます。年配のご婦人で『私のときはこうだったわよ』のように先輩面をする人もよくいますよね・・。でも、一つとして同じ妊娠・出産はありません。同じ人が次にまた妊娠しても、同じようになるとは限りません。自分の経験を別の人や別の妊娠にあてはめないようにしましょう」とありました。

 
 出産が女性のことだとは言っても、男性の側からもしっかりとした知識とサポートが求められる共同作業に違いありません。

 ネットが苦手な方は図書館でこの絵本を手に取ってみてください。



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転倒マンションは優良品質?

2009-07-26 23:50:55 | Weblog
 6月末に中国の上海で、建設中の13階建てマンションがそのまま後ろ向きに倒れるという信じがたい事故が起きました。 

 【建設中13階建てマンションが“仰向けに”倒れる―上海】
 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0627&f=national_0627_029.shtml

 まあそのときには、一体どのような設計監理や施工管理が行われているのかといぶかしく思いましたが、なんとその転倒マンションが品質優秀で表彰されていた、とわかりました。うーん…


---------- 【以下引用】 ----------

上海の“転倒”マンション、「品質優秀」で表彰されていた   2009/07/01(水) 12:06
 http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0701&f=national_0701_028.shtml


 


 上海市閔行区蓮花南路で27日に“転倒”した建設中の13階建てマンションが、「品質優秀」として表彰されていたことが6月30日までに分かった。中国青年報が伝えた。


 転倒したマンションは蓮花河畔景苑の7号棟。建設のために掘り出した大量の土をすぐ近くに積んでいたため、建物の基礎杭に想定以上の力が加わり破損したとみられている。

 蓮花河畔景苑は2007年、上海市政府から「文明工地」として表彰されていた。中央政府・建設部と上海市の基準にもとづくもので、同市内で対象になったのは建設プロジェクト10件。表彰にともない、上海市の「誠実・信用できるな品質管理の建設プロジェクト」、「市品質優秀建築構造」などのリストに加えられた。

 工事を監督していた上海光啓建設監理公司の責任者によると、大量に掘り出した土の扱いで、08年末ごろから繰り返し問題点を指摘していたが、デベロッパーは無視した。土は建物北側に高さ9メートル以上も積まれていた。

 デベロッパーは、土を緑地部分に使うつもりだった。工事現場内に置いておけば、いったん運び出してから改めて搬入する場合に比べ、600万-700万元のコスト削減が見込めるという。

 上海光啓建設監理公司によると、現場は河川に面しており伏流水があった。前日に近くの防潮壁が壊れ、地下で河川の水の逆流現象が発生したなど、“転倒”にはその他にも原因があり、事故は複合的に発生した。

 建物そのものの構造には問題がなく、“転倒”しても割れなかった窓ガラスがあるなど、しっかりとした施工だったという。(編集担当:如月隼人)

---------- 【引用ここまで】 ----------

 まあ日本じゃ絶対にこんなことは…と書きかけて、設計強度の偽装問題があったことを思い出しました。世の中に「絶対」はありませんね。

 本来信頼されるべき資格を有する人が行う仕事を、信じられなくてそれをチェックするという手間を掛けなくてはならない時代になりました。

 誰かが一度認めると、次のチェックの行程でも「前の人が認めたのだから良いだろう」という安易な気持ちが働いて、何重ものチェックも結局は最初の起案者が全てだったりすると言うことはよくあるものです。

 肝に銘じたいところですが、それにしても、こんなにひどい建物の転倒は日本ではまず起きないでしょうし、それを優良表彰していたというのでは、いよいよ信頼とは何かが問われることでしょう。

 最近はこの倒壊マンションが格好の観光スポットになっているという話や、マンションが転倒したのに割れなかったガラスメーカーに賞賛の声が起きているという話しも聞きました。

 なんか変な気もしますが。 
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コンタクトレンズが…

2009-07-25 23:11:40 | Weblog
 就職活動で上京してきた娘が私の単身宿舎へやってきました。

 重い荷物を片づけて、シャワーを浴びようと洗面台へ向かった娘が突然叫びました。

「あー!コンタクトが!」
「え?どうした?」

「コンタクトを洗面台に流しちゃった」
「ヘアキャッチャーがあるだろう」
「目が大きくてすりぬけちゃった」

 ううむ、これは困った…、と思いながら、シンクの下は確かU字管になっていたのを思い出しました。

 


 しかも金属管ではなくプラスチックだったので、はずすのにも特殊な工具が必要ないみたい。洗面器で水を受けながら継ぎ手のネジ部は私の力でも回すことが出来て、はずせました。

 U字管のなかの水を洗面器にあけると水の中にコンタクトレンズがありました。よかったー。

 コンタクトが流れた、と聞いた時は一瞬なにですくい上げようかと思いましたが、管をはずすことを思いついて正解でした。頭は柔軟にしておきたいものです。 
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災害防御の裏方~ダム管理

2009-07-24 23:15:56 | Weblog
 仕事で国土交通省の関東地方整備局を訪ねました。地方自治体の方を対象にまちづくり関係の情報提供をする機会があって公園事業についての説明をしてきたのです。

 一仕事した後で関係者の懇親会が行われましたが、私の近くに座った方は元々河川屋さんで、ダムの管理にもいたとのこと。

「山口では大雨で被害が出ていますが、こういうときはダム管理も大変でしょうね」
「そうなんです。木を植えればダムが要らないなんて方もいますが、短期に出てくる洪水調節と長期にわたって出てくる水利用の区別がついていません」

「そういえば、明治の始めに日本に治水技術を教えに来たオランダのデ・レーケという方が日本の川を見て『日本には川はない、これは滝だ』と言ったとか…」
「ヨーロッパ大陸はなだらかですからどこでヨーロッパ大陸のどこか雨が降っても全体としてみればゆったりと流れていられるんですが、日本は急峻な山から水が駆け落ちてくるのでこれはヨーロッパの人から見れば滝に見えたんでしょうね」

「ダムで水を管理しているなんて案外みんな知らないんじゃないかと…。」
「そうですね。私もダム管理をしていましたが、大雨が降って毎秒500トンの水がダムに流入してきたのを押さえて、下流には100トンしか流さないんです。当然ダムの水位がぐんぐん上がってくるんです。怖いですよ~」

「大抵はダムが一杯になる前に雨が収まるんでしょう?」
「はい、水位の上昇が収まれば後でゆっくりと放流しますから、そこで下流は何事もなかったように思うでしょう。しかし相手は自然ですから、何十年に一度の確率で想定以上の雨が降るわけです。最初は同じようにこらえていますが、もうこれ以上貯めるとダムの堤体が壊れるというところまでいくと、ダム崩壊を防ぐために全量放水に切り替わります。もう調節出来ない限界があるんです」

「全量放水となると下流にも大量の水が流れていって洪水になることもあるのでしょう」
「はい、そうするとそう言う時に限って『なぜ守れなかったのか』という批判が沸き起こります。我々とすれば、物理的な限界ですし、ダムがなければもっと早く洪水になったいたのが何時間かでも避難したり備えたりする時間稼ぎにをしているわけです。そういうことも分かって欲しいのですが…」

 
 関東は一時、梅雨明け宣言が出された後に戻り梅雨となってしまいました。

 台風シーズンも近づいてきて、身近なハザードマップを見てみるなど防災自助努力の点検をお勧めします。

    ※    ※    ※    ※

 ある県では、知事が替わって計画中のダムを作らないという方針が出されそうなのだとか。国の担当者が『なぜダムが必要なのか』を説明に行ったところ、『これは政治決着だから作らないものは作らない』と言われてしまったのだそう。

 河川工学は科学的なデータに基づいて被害を防ごうとする人間の営みなわけですが、何が何でも作らないという政治的意志があるとすればその前にはきっと無力なことでしょう。
 

【参考】 「新潟洪水 白石川に想定外の雨が降ったら」 ダムの機能と限界が分かりやすく載っています。

http://www.thr.mlit.go.jp/shichika/21kouzui/H1-3%20new.html
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雲の向こう ~ クラウドコンピューティング

2009-07-23 23:46:42 | Weblog
 先日IT関係の研究者の方と話す機会があって、「今一番ホットな話題は何ですか?」と訊いてみたところ、すかさず「クラウドコンピューターですね」という答えが返ってきました。

「クラウドコンピューターってなんですか?」
「これから来るであろう、インターネットによる情報処理サービスですよ」とのこと。

 聞けば、「クラウド」とは雲のことで、情報処理の図を書く時に、ネットに繋がったその先はモクモクとした雲で描かれることになっているのだそう。それゆえ雲の向こうにデータもソフトも置くようなシステムをクラウドコンピューター、あるいはクラウドコンピューティングというのだとか。

 つまりこれまでのパソコンはネットに繋がっているとは言っても、ワープロソフトやお絵かきソフトを自分で買ってきて、それをパソコンに入れることでワープロや絵を描くなどのいろいろなことができる箱になっていたわけ。

 それが光ファイバーなどの整備が進んできたことで、高速でのデータの送受信が可能になったことで、ソフトを自分のパソコンに入れなくても、ネットの向こう側にあるサーバーに持ってもらうという発想が誕生したのです。

 一人一人のソフトやパソコン環境が違うのはこれまでは仕方がなかったのですが、そのために、各自がパソコンに詳しくないといけないということもありました。
 一台一台にウィルス対策ソフトを入れなくては、外部の攻撃からパソコンを守れませんでした。

 またソフトが古くなったら、各自がソフトを購入してまた入れ直さなくてはなりません。とにかく一台一台が個別に対応してきたのがこれまでのネットとパソコンの進化だったのです。

 しかしそれが雲の向こうにソフトもデータも置いておいて、我々はインターネットに繋がっていて送受信が出来るだけで、情報処理ができるというのがクラウドの考え方。

 雲の向こうの実態は、何台もの巨大なハードディスクの固まりであるサーバーが世界中のあちこちに置かれて、どれか一つが壊れてもすぐに修復出来るようにデータを分散して保存しているものです。

 そこに超高性能の処理装置があれば、ワープロも表計算も、お絵かきも写真データの保存も、そこでやってもらえばよくて、我々はソフトを買ってネットに繋がっているお金の変わりに、そうした情報処理サービスを安いお金で買えばよい、というわけです。
 ウィルス対策も、雲の向こうで一元的にがっちりとやってもらえれば良いのです。データも自分のパソコンに置く必要もなく、全部雲の向こうに置いておきましょう。

 農業の世界も農地の「所有から利用へ」という流れがあり、使うためには持っていなくてはならないということから、持っていなくても使うことが出来ればよい、という考え方が進みつつあります。

 情報処理の世界もまさに、ソフトを持たなくても使えればよいというサービスが始まりつつあります。

 特に、企業や役所など、たくさんのパソコンを所有しているところでは、ソフトの入れ替えなどのために、一時に多大のお金がかかりますが、これも全部雲の向こうにお任せをして、毎月ずっと少ないサービス利用料で済ますことが出来ます。

 もっとも、デメリットもないわけではなくて、雲の向こうでトラブルが発生したりしても自分の力では直しようがない、とか、いろいろな機密保持への信頼度などが挙げられます。

 そうしたメリット・デメリットを超えて時代が進んでいるようです。

 パソコンを自分でいじって性能を上げて喜ぶ、というオタク的な趣味は消えて行くのでしょうか。
 


【参考サイト】
藤元健太郎の「フロントライン・ビズ」
 ~ 世界は5つのコンピュータに集約されるのかークラウド時代の予言 ~

  http://wiredvision.jp/blog/fujimoto/200804/200804031230.html

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日食見られましたか?

2009-07-22 23:36:57 | Weblog
 


 今日は今世紀最長となる皆既日食が日本で見られる一日。

 ニュースも日本各地から果ては世界中での日食フィーバー(古い!)を報道していましたが、東京は曇りでだめでした、残念。

 トカラ列島も生憎の暴風雨だそうで、日本各地の観測ツアー開催地では見えたところと見えないところの悲喜こもごもだったようです。

    ※    ※    ※    ※

 数日前に、もうすぐ見える日食の話を職場の同僚としていたら、やけに天文に詳しい人が一人いました。聞けば、日食観測のために上海にまで行くのだとか。

「へー、熱心ですね」と言ったところ、周りから「こままささんは知らないかも知れないけれど、彼は天文のプロですからね、プロ!(笑)」との声が。

「えっ、そうなんですか?」「彼は天体写真の投稿はもちろん、その審査員もするし、小惑星を発見して自分の名前がついているし、天体観測の手引きとなる本も書いているんですから」

「うわ、本当ですか」

 すると本人、恥ずかしそうに、「じゃあ『田中千秋』で検索してみてください。いろんなところでボランティア活動もしているので、そうした情報なんかも載せていますから」

 実際見てみると、こりゃすごい。小惑星の名も国際天文学連合小惑星センターで承認されていて、自分の名前の付いた小惑星が宇宙を巡っているとは。実はその道では有名人だったのでした。
 →http://www.lcv.ne.jp/~kasugahi/tanaka/
 

「小惑星なんてどうやって探すんですか?」
「今は大体が写真ですね。星空の同じところを日を変えてデジタル撮影するんですが、それを重ねてみて、同じ位置にあれば恒星ですが、位置がずれていると怪しい、となるわけです。今では二枚の写真からそれを探すコンピューターソフトもありますからね。だいぶ楽になりましたよ」とのこと。時代は進歩したものです。

 昔は星が大好きだった自分も、いつしか星を見ないようになってしまいました。

 星空のロマンをかき立てられました。

 上海の日食はどうだったんでしょうね。

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