ネットニュースに、読売新聞の発信で「元小学校長、第二の人生はバス運転手…人手不足を知り『子供たちのために地域の足守る』」という記事がありました。 (→ https://bit.ly/49jQRcr )
青森県の元小学校校長だった方が、退職後に「地域の足を守るための一助となりたい」ということでバスの食卓運転手として働いているとのこと。
青森県のみならず、地方都市では学校の統廃合によって通学のエリアが広くなり、スクールバスを利用せざるを得ない地域が増えています。
この元校長先生は、記事では「資格取得が趣味で、偶然、バスの運行に必要な大型2種免許を持っていた」とありますが、私の推測ですがきっと将来何か地域の役に立つという思いがあったのではないでしょうか。
教職員の方の中には、校長先生を終えて退職した後も再任用などで何らかの形で教育に携わるという道を選ぶ方も多いことでしょう。
教員の世界も人出不足で、教職員自体の補充も求められているところですが、この元校長先生は教育と言う形での貢献ではなく、その周辺で通学を支援するというエッセンシャルな仕事で地域貢献をしようとしているところが立派です。
私も年寄りは歳を取ったら、経験を振りかざして老害に至る前に、現役の人たちが仕事をしやすくするためのエッセンシャルワークに身を置いて、若者の盾になるような生き方があるのではないか、と考えるものです。
現役の仕事は、最新の情報や技術を取り入れた若い人たちの土俵であるべきで、年寄りが昔の経験をいかすというよりも時代の変化を受け入れる方が良いのではないでしょうか。
策もなく、ただ「担い手不足は深刻だ」と嘆いているよりも、行政はこの方のような、地域住民の高い志に訴えかけて、元気な年寄りが地域の課題解決のために"ワーキシュ・アクト(仕事的な活動)"に参加することを促すような取り組みをもっと推進すべきだと思います。
しかし地域貢献をするのにも、様々な資格などが必要な場面も多くあります。
地域に貢献できる年寄りになるために、資格やスキルを平時に修めておくのが良いと思います。
この元校長先生の生きざまこそ、背中で見せる教育であるように思います。