北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

免許更新と交通安全

2006-08-31 23:58:01 | Weblog
 夜自転車を走らせていると、市内の気温は21℃でした。涼しくなりました。

【免許更新】
 五年ぶりに運転免許の更新に行ってきました。場所は職場の近くの中央警察署でできたので、朝一時間の時間休をとるだけですみました。

 私はこの五年間に違反・事故はなかったので、優良ドライバーとして30分の簡単な講習を受けるだけで良かったのですが、五年に一度でも交通安全と交通事故について勉強できたのは意義深い事でした。

 北海道では、講習の際に全国で使われる冊子の他に道内だけで使われる講習教本が配られ、講習もこちらを使って行われます。

 昨年は交通事故死者数全国四位で、久しぶりに全国一位を返上した北海道ですが、油断は出来ません。北海道の交通事故の特徴は、交通事故件数は例えば平成17年では東京が8万件、神奈川県が6万件なのに対して北海道では2万8千件と件数では3~5割しかないのにもかかわらず、死者数は東京が289人、神奈川県が252人なのに対して、北海道では302人となっています。
 つまり北海道では致死率が高いのが大きな特徴です。

 それは北海道では平均の走行速度が都会よりも速いのが原因で、スピードが出ているために事故を起こしたときには死亡事故が多くなると言うわけです。

 死亡事故の類型別発生状況を見ても、東京都比べて北海道が多いのは正面衝突によるものです。

 東京では正面衝突死亡事故は全体の4%しかないのに、北海道では22.5%もあるのです。スピードが出ている同士の正面衝突では、ドライバーと同乗者が全員死亡するという事も珍しくなく、多くの死者が出る事故形態と言えます。

 しかも自分だけが気をつけていればよいのではなく、対向車が飛び込んでくるもらい事故でも重大な結果になるわけで、恐ろしい事故形態と言えます。

 正面衝突の原因は、起こす側としてはぼんやり運転、居眠り運転、速度の出し過ぎ、無理な追い越しなど多岐に亘ります。これらは運転手としての自覚に依るところが多いのですが、改めて自分の運転を振り返ってみるきっかけとなりました。

 また、こうした事故をもらわないためには、「防衛運転のすすめ」があるといいます。これは、いくら自分が正しい運転をしていても事故の被害者になる事がある、と言う前提の下に、いかにそのリスクを減少させるか、という視点です。

 それには、適正速度、危険な環境を認識して減速する、対向車に気を配る、「もし対向車が飛び出してきたら」を常に考える、うっかり・ぼんやり運転を改める…、などがあるそうです。

 たまにこういう講習を受けるのはよいものです。普段あまり気がつかなかった事を考えさせてくれますね。

 秋は行楽のシーズン。交通安全でまいりましょう。

 
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地域の無料コンサート

2006-08-30 23:08:10 | Weblog
 日中と夜の寒暖の差が大きくなってきました。今年の紅葉はきれいかな。

【地域病院の院内コンサート】
 家の近くには市内でも割りと大きな総合病院があるのですが、家にその病院の催しとして院内コンサートを行う、というチラシが入っていました。

 プログラムではモーツァルトのアイネ・クライネ・ナハト・ムジークや久石譲の曲など、クラシックから話題の曲まで幅広い曲目を肩肘張らずに聴かせてもらえそう、ということで妻と楽しみにしていました。

 おまけに特別ゲストとして、札幌交響楽団のトランペット奏者の佐藤誠さんがトランペット演奏とお話を聴かせてくれるというので、これまた楽しみだったのです。

 会場は病院の向かいに出来た看護学校の体育館という地域に身近な場所で、夜6時半からの開演でした。

 開演時間が近づく頃には、近隣の住民や病院の患者さんなど100名以上が集まって演奏が始まるのを楽しみに待っています。

 今日は弦楽器、ピアノ、トランペット、ソプラノ独唱など幅広いのですが、演奏をしてくださるのはこの地域病院のお医者さんたちとその音楽関係者という演奏家の皆さんなのでした。

 お話を聞いていると、高校でオーケストラに参加して、医科大学でもオーケストラ活動を続け、医師になっても趣味の一環で音楽を続けられているのだそう。世の中には医者としての腕と芸術性という二物を与えられた人たちもいるものです。

 ヴァイオリンやソプラノを披露してくださった中にはうら若い女性もいたのですが、どうやらお医者さんのお嬢さんとその教育大学の同級生たちが友情出演をしてくださったのだとか。音楽の友達というのも良いものです。

 もちろんトランペットは音の抜けが、「さすがはプロ!」で、トークではモーツァルトとトランペットの関わりなどを面白く聞かせてくれて、これまた面白く聴かせていただきました。

 こんな音楽に地域で触れあう事が出来るなんて、やっぱり豊かな社会なのだと思いました。

 無料コンサートはこんどはクリスマス近くにもやる予定だとか。冬の楽しみが一つ増えました。
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こども緊急サポネット

2006-08-29 23:49:55 | まちづくり
 どんよりとした一日。湿気が高くてムシムシします。季節の変わり目です。

【緊急サポートネットワーク】
 知人から「こままささん、とにかく一度聞いてくださいよ」と請われていた案件があって、今日の午後に会う事にしました。

 約束の時間には知人と共に、私よりも年上のAさんが一緒に来られました。
「ところでどういう件でしたっけ?」
「実は、緊急サポートネットワークという事業のことなんです」
「緊急サポートネットワーク事業…?」

「そこは私からお話をします」とAさん。
 そこでAさんが説明をしてくださるには、厚生労働省の事業として、子育てを支援する事業提案を一般から募集していたらしいのですが、このAさんが運営するNPO法人が「緊急サポートネットワーク事業」として応募をしたところ、それが認められたのだそうです。

 認められた「緊急サポートネットワーク事業」というのは、従来の保育サービスでは十分にカバー出来ない、急な病気、残業、出張時の保育などを補う事業で、父親・母親がともに職業を持っている家庭やひとり親家庭の子育てを支える地域のセーフティネットワークを構築しようというものなのです。

 そこで急な依頼に応じる事が出来る仕組みを作り、子育て中の人が安心して働き続けられ、また子供も健やかに成長出来る環境をつくろうというのです。

 具体的には、
①本部、支部を設けて、アドバイザー・コーディネーターを配置し、円滑な運営を行う。

②利用会員とスタッフ会員からなる会員間で行う相互援助活動の橋渡しを行う。

③道や市町村、子育て支援関係団体、保育園、幼稚園、医療関係者などとの連携づくりを行い、仕事と育児を両立出来る仕組み作りを目指す。

 …などといった活動を行っているのだそうです。

 今のところ、利用したい意思のある利用会員は244名で、手伝いましょうというスタッフ会員が104名、利用・スタッフ両方に登録している会員が25名という規模だそうですよ。

 大変そうだな、と思うのが、保育園で子供が発熱や急病になったにもかかわらず親がすぐには迎えに行けないという状況の時も、このスタッフが保育園まで迎えに行って病院に連れて行くというサービスも行う、と聞いた事です。

 ただし、スタッフの移動にはタクシーを使う事としており、また病院も普段のかかりつけの病院を親から紹介されてそこへ連れて行く、というもので、スタッフの素人判断を差し挟む事はないのだそう。

 確かに共働きで子育て中の親にとって、そういうサービスを受けられるという社会環境はありがたいもののはずで、厚生労働省がそういう事業を支え、地域にもその受け皿となる団体があるとは初めて知りました。

「ところで今日のご相談はなんでしょう?」

 そう訊いてみると、この緊急サポート活動を行う際に、タクシー会社によって対応の良いところと悪いところがあって、なんとか協力をしてもらうような道筋がないだろうか、という相談なのでした。

「それって本当は市役所が支援すべき事なのではありませんか?」
「それがどちらもいろいろと縦割りが強いようでして…」

 確かに福祉分野の部所にタクシー会社とつなぐという義務はないだろうし、またそのようなチャンネルもないでしょう。しかしそれならそれで、私だったら職員同士の人間関係を駆使してでも、タクシー会社にたどり着こうと思うような気もしますが、いろいろと事情もあるようで…。

    *   *   *   * 

 タクシー会社でも対応の良いところは、励ましてくれたり、乗り降りを手伝ってくれたり、「どうぞ慌てなくて結構ですよ」という優しい言葉を掛けてくれた、などという事がある反面、対応が悪い運転手は「子供が病気なのにお母さんが帰ってこれないのか、あんたも大変だね」という偏見や、子供が泣くといやな顔をする、迎えの電話を断る、ワンメーターに不機嫌、などの声が寄せられているのだそうです。

「決して私たちが利用する数は多くないのですが、少しでも協力的な関係が出来ないものでしょうか」とAさん。知人は「これって、広い意味の社会的な防災ネットワークに繋がるのではないかと思って、こままささんのところにをお訪ねした次第です」とのこと。

 子育ても防災も私のところではないけれど、広い意味の地域振興と思えば、興味深い話を聞かせていただけたことに感謝です。

 お話を聞いて、とりあえずはタクシー業界の問題なので、運輸局の知人を介してアクセスしてみる事にしました。

 私からは「業界全体としては関心を持たなかったとしても、一社でも二社でも、関心を持つところと良い関係になって、そこから成功体験を積み上げて行きましょうよ」とお話をしました。

 市役所も道庁も対応が鈍いのかな、と思いつつ、だんだん私も万相談事引き受け業になってきたようです。まあ頼られているうちが花なのかもしれませんが。

 話がよい方向に向かえばよいのですがね。

 ちなみに、子供緊急サポネットのホームページはhttp://www.supponet.or.jp/です。 

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新世代道の駅?

2006-08-28 23:47:59 | Weblog
 職場の冷房は今週末までだとか。もう窓を開けた方が涼しいような気がしますが、冷房中は開窓は厳禁。夏もそろそろ終わりです。

【新世代道の駅】
 友人と話をしていて道の駅の話題になりました。なんでも札幌でも道の駅の建設について真剣に考え始めているのだそうです。

 道の駅は平成5年に制度が出来たもので、道路利用者のための休憩と地域振興を兼ねた施設として人気の高い施設です。

 設置は地元の市町村などが行う事として、駐車場、24時間365日使えるトイレ、公衆電話、地域情報案内施設を持つ事としています。そのうえで、道の駅として認定を受けると、道路管理者は道の駅を案内する看板を設置するということになっています。

 私は平成5年当時、まさにこの道の駅の制度が始まったときに担当をしていたもので、当時の北海道の道の駅はこの広い全道に14カ所でスタートをしたのでした。

 そこで道の駅に立ち寄る仕掛けとして、当時の部下のI君と共に「道の駅スタンプラリー」を始めたのですが、次第に人気が出てきて、今では道内のドライブ観光の楽しみとして多くの人が楽しんでくださっているようで、実に嬉しく思っています。

 今では観光ガイドブックでも道の駅ランキングなどを実施したり、道の駅が地域を代表する立ち寄り型観光施設として認知されるようにもなり、道の駅同士の切磋琢磨が試されていると言えそうです。

 道の駅の進化にはいくつかのステージがありました。第一世代の道の駅はトイレ休憩施設という位置づけで、既存の物産館などの施設のトイレを24時間化して道の駅としたものが多かったのです。
 そのため、都市に近すぎるとトイレ休憩をしてもらえず、利用者数に大きな開きが出ていました。

 第二世代は、道の駅を意識しながらもバブルの名残のような案外豪華な物産館施設が増えました。

 そして今は第三世代に突入して、単なる物産館から脱却して「コンテンツ主義」と言われるようになっています。コンテンツ主義とは極めて特徴のある施設展開をする事で、トイレ休憩のついでにお土産を買ってもらうのではなく、お土産や食事を目当てに多くのドライバーが立ち寄って来るという施設なのです。

 代表例が精米所を見せる事で地元の米に特化し、釜飯で有名になった「道の駅深川」や、豚丼が有名になった「しらぬか恋問」などです。

 しらぬか恋問などは、平成5年の発足14人衆の一員でもあるのですが、釧路市に近すぎるために一時は利用者が増えずに悩んでいたのです。しかしそれが名物豚丼で売り出して今では豚丼を食べるために立ち寄るお客さんが多いわけで、立地にかかわらず美味しいものや名の通ったお土産があればお客さんは立ち寄るということを立派に証明したものです。

 まさに他とは異なる独自性をアピールして、それが利用者に受け入れられれば栄えるという時代になったのです。

 さて、それではこれから先の道の駅はどうなるでしょうか。

 道の駅が賑わう反面、地域にとっての悩みは「道の駅だけは賑わうが、その賑わいがまちなかにつながっていかない」という声を多く聞きます。

 道の駅は大抵まちなかから離れた幹線道路沿いにあるためですが、ここには立ち止まる人たちをまちなかの賑わいにつなげる策が求められているようです。

 国土交通省ではミニ道の駅の構想を検討し始めているとか。

 これは、「24時間使えるトイレ」という、小さな町村にとっては厳しい条件を緩和して、簡便に設置しやすい施設をまちなかにつくるということをイメージしているようです。ただし、正規の道の駅があるところにだけ認めるべきだという議論もあるようで、ミニだけのただ乗りはだめなのだそうです。

 その議論の是非はともかくとして、これからは道の駅単体だけではなく、そこに立ち寄る利用者をまちなかに誘導して街中の賑わいにつなげるような成功事例に繋げるようなものなのかも知れません。

 今北海道内の道の駅は92カ所になり、「スタンプラリーの全駅制覇が大変になった」という声も聞かれますが、大変だからこそ楽しいとも言えそうです。

 スタンプを押すだけではなく、地域のことに思いを馳せるような旅をしてみたはいかがでしょうか。旅は安全に。スピードは控えめにお願いしますね。 

 ところで札幌の道の駅ってどこにつくるんでしょうかねえ、うーむ。
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人に会うか、本に会うか

2006-08-27 23:32:00 | Weblog
 もう秋かと思わせながら、今日の昼間は暑かった。札幌の最高気温は30.1℃だそうで、夏の最後の粘りのよう。
 でも夕方の雲はもう秋を思わせます。季節の変わり目、風邪には注意しましょう。

【出会いを求める】
 天気がよいので、思い切って地域の勉強に行こうかとも思ったのですが、朝いろいろな事をしているうちに中途半端な時間になってしまい、遠出は断念。

 「真狩のユリは週末で終わりかも知れませんよ」と知人からメールも入っていて、見に行ったり人に会ったりしたかったのですが、まあこんな日もあるでしょう。そんなときに妻と娘が「まちに買い物に行く」というので、一緒に行くことにして本屋さんへと向かいました。

 本屋さんをぶらぶら歩いていると、実にいろいろな本があるのですが、これらの中から手にとって目に触れ、お金を出して買って、著者の気持ちと本当に触れあう事が出来るというのは、実に稀な事だとよく分かります。

 これだけ数多ある本の中から数冊の本を手にすると言う事はまさに偶然の出来事なのかも知れない、と思いつつ、逆にその偶然に思える事こそ必然なのかも知れないとも思うのです。

 自分は今この本に会うために、今という時間をここで過ごしているのかも知れないとさえ思うのです。考えてみれば、一年に何冊の本を読めるでしょうか。週に一冊として、年に50冊しか読めません。あと30年生きるとしても1500冊です。

 年に新しい本が何万冊も出されている事を考えると、本当にわずかなことでしかありません。

 しかし本は出会ってからも大変です。人に会うのはわずか数分から2~3時間のことですが、本と本の著者と出会うのには、読むという忍耐が必要です。

 教育改革の議論の中で、幼いときから英語を習わせるべき、という声と幼いときには読書をさせるべき、という両方の議論がありますが、両方が出来ないのだったら私は後者の「読書派」に共感します。

 日本語の本に慣れ親しむということから、日本語が身近になり、さらには読書という忍耐力が身に付くと思うからです。そして良い内容に触れて、少しでも幼いときから良い人格に育って欲しいものだと思います。

  
 さて、今日は4冊の本を買いました。古典の部類では勝海舟の「氷川清話」を買い求めたので楽しみです。

 そろそろ季節は読書の秋。人生の残り時間に光を灯すような読書をいたしましょう。
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おやじの会の秋季活動

2006-08-26 23:41:34 | Weblog
 もう初秋を思わせるようなすんだ青空が広がる快晴。暑かった夏も終わりを告げて、爽やかな北海道が戻ってきました。

【おやじの会の役員会】
 いよいよ秋が近づいてきて、おやじの会の秋の活動を確認する役員会が開催されました。

 体育系クラブの秋季大会が終わった頃から、子供達とおやじの会のスポーツ交流が始まるのです。スポーツ大会では父親の威厳を発揮する事も出来ますし、その一方で子供達の成長ぶりを目の当たりにすることにもなります。

 例年、9月の交流会のどこかで、学校の調理室を借りて豚汁をつくって子供達と食べるという活動もしています。ところが今年は中学校の校舎が改修中のために、豚汁の時期が10月にずれることになりそうです。

 10月には1,8,15,22日と毎週の日曜日に事業が組まれていて忙しくなりそうです。体ももたないかもしれません。

 毎年11月の参観日には、「おやじの一言」といって父親が子供達に伝えたい事を一時間お話しさせてくれる時間があります。

 昨年は講師が不足したために、私が1年生から3年生まで各学年を一クラスずつお話をする事になりました。今年こそ現役のお父さんを中心に、講師が充実して欲しいものです。

 
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経験を積み重ねる事

2006-08-25 23:12:03 | Weblog
 日中と夜との寒暖の差が大きくなってきました。昼間のは気温は30℃近くまであがっても、夜は20℃以下に下がります。そろそろ窓を開けて寝る事もなくなりそうです。

【活動を積み上げるということ】
 職場を友人のA君が訪ねてきて、いろいろな話をしているうちに自転車のことになりました。A君はかなりの自転車乗りなのです。

「こままささん、自転車には乗ってますか?」
「乗ってますよ、自転車は良いですね。ところでAさんはサイクルコンピューターをつけていますか?」
 サイクルコンピューターというのは、自転車のタイヤにセンサーを取り付けて
自転車の速度をカウントしたり距離も測れるという面白い道具なのです。

「はい、つけていますよ。こままささんはつけていないのですか?」
「うーん、今つけようかどうか迷ってるんです」

「あれは良いですよ。走っている最中のスピードがチェック出来ますし、距離系にもなりますからね。そうそう積算距離も出せますからそれがなんといっても良いですよ」
「積算距離が良いのですか?」

「そう、自分が今までどれだけの距離を自転車で走ったか、ということが分かるんですよ。以前ラジオを聞いていて、『○○さんはどれくらい自転車に乗られているんですか?』『そうですねえ、8万キロくらいですね』という会話があったんです」
「ほうほう」

「そのときに、『8万キロ』と言われるとすごいな、と思いました。自分が積み上げて成し遂げてきたことの証ですよね。自転車に乗るという事の積み重ねの証は距離だと思うんですよ。だから一生の間にどれくらい走ったか、ということが分かるようにしておいた方が良いと思うんですよ」
「なるほどねえ」

 経験という見えない実績を、数字として見える形にすることは案外重要なものです。
 
 最近は縁遠くなってしまいましたが、私は過去にスキューバーダイビングを50本以上していますが、それらの記録は全てログブックという形で残してあります。もしこれから先に、どこか海外のダイビングスポットでダイビングをしようと思えば、現地のガイドは必ずログブックを見せるように要求するでしょう。そこで過去の経験本数が50本ということならば、それなりのポイントへ案内しよう、ということになるのです。

 顔を見ただけでは分からない、個人の経験が過去に潜った経験本数という形で数字になって現れるのです。

 以前から私はキャンプもログブックを奨励するべきだ、と考えています。ログブックには、日付やキャンプ地、料理メニュー、誰といったかなどは当然として、そこで起きた出来事やトラブルなどもつけることで後々の記録にもなりますし、自分自身や家族、友人との日記にもなるのです。

 そしてこのログブックをつけることで、自分が過去に何泊したキャンパーであるか、ということが分かります。すると夏だけのキャンパーなのか、ということや春先や秋遅くの寒くなる時期までキャンプを楽しんでいる人か、などといったことも分かるでしょう。

 10年で夏だけ20泊の人と、3年で20泊を春から秋遅くまで楽しんでいる人と、どちらが経験豊かか、というようなことが面白く表現されてくるのではないでしょうか。キャンプもログブックをつける事で、経験が数字となって現れてきて、それは自分がベテランキャンパーになって行く過程を彩る記録にもなる事でしょう。

 もしかしたら、オートリゾートネットワーク協会あたりが認定して100泊以上したらゴールドキャンパーバッジを差し上げても良いかも知れません。キャンプを続ける事への楽しみの一つにもなるかも知れませんしね。

    *   *   *   * 

 ダイビングなどは、経験の読み違いがそのまま生き死にに繋がりかねない危険な要素を持っていますので厳格なシステムとしてログブックをつけることになっていますが、ちょっとした趣味であっても自分自身で記録をつけて行くということが振り返ったときの経験の証になるということは大事な事のように思います。

 蕎麦打ちだって、記録をつけて行けば自分が何回、何キロ蕎麦を打った人間であるかという自信につながることでしょう。以前から親交のある北海道蕎麦打ちチャンピオンのお一人は、「一年間に蕎麦を1トン打ったよ」と言っていました。
 一日3キロをコンスタントに打たなくては年間に1トンなどという数字は出てこないわけで、ものすごい練習量だと感心したものです。

 自分のちょっとした積み重ねを数字で表せるように記録してみることが自信や誇りにも繋がるのです。ちょっとしたノートを買ってメモするだけでも良いのですからどうぞお試しください。 

 そうそう、考えてみればこのブログだって、積み重ねそのものではありませんか。何話の話題を何文字で打ち込んだか、ということを振り返ってみても面白いかも知れません。

 ちなみに昨年4月から「北の心の開拓記」として始めたこのブログは、今回が491本目です。そうか、もう500本が目の前だ。
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シーニックバイウェイの花風景

2006-08-24 23:27:12 | Weblog
 夜は涼しいものの、まだ日中は暑かった。でもエアコンはいらないかも。

【花の風景づくり】
 9月8日に恵庭市で日本造園学会北海道支部大会が開催されます。

 私も造園学会会員なのですが、この支部大会でパネルディスカッションが開催され、そのパネリストとして参加して欲しいという要請がありました。

 パネルディスカッションのテーマは大面積の花の風景と観光といったことのようです。そこでパネリストとして私に求められているのは、「シーニックバイウェイを通じた花の風景づくり」についてお話をして欲しい、ということでした。

 シーニックバイウェイは現在道内で四つのルートが認定されていますが、よくよく調べてみるとなかなか花で頑張っているというところが案外少なくて、データ収集に苦労しています。

 それでも真狩ユリロード、ニセコの綺羅街道などいくつかの活動が出てきて、なんとか話のネタにはなりそうです。

 真狩のユリロードは、延長4kmに亘って地元の特産品であるユリを植えて、村を通る人の目を和ませ、楽しませようというもので、もう10年以上も活動が継続されています。

 花を通じた活動は、できあがると感動がひとしおなのですが、その手間はお金も大変なもの。
 
 手間は、作業を手伝ってくださるボランティア参加者を募ったところ、遠く札幌からも参加者が集まり、一度参加した人は今度は苦労した分花が綺麗に咲いたかどうかが気になって、花を何度も見に来るのだそうです。

 そういう関わりを持った人たちが増えてくると、開催するイベントが同窓会のようになって、だんだん懐かしい人が増えて来るという好循環も見えるとか。
 
 しかしさすがに全長4kmの沿道ユリ景観を支えるのは大変です。予算も財政改革の名の下に削減が予想されるとか。もっともっと周辺に協力をいかに求めるかが鍵のようです。

 真狩のユリロードは週末くらいまでは大丈夫のようです。私も行ってみなくては。

    *   *   *   * 

 話は変わって、惑星から冥王星の名が消えるとか。「水金地火木土天海冥」という慣れ親しんだフレーズも消えるんですね。

 天文小僧としてはちょっと寂しい気もしますね。古い科学もノスタルジーになるのです。
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自己責任と社会責任

2006-08-23 23:48:00 | Weblog
 北海道の夜はだいぶ涼しくなってきました。学校の夏休みが終わると、北海道は涼しくなるんです。

【シュレッダーで指切断事故】
 最近は個人情報保護の意識が高まって、書類の処分に使われるシュレッダーが売り上げを伸ばしているのだそうです。

 ところがこのシュレッダーを家庭で使っていて、子供が指を切断するという事故がありました。考えただけでも痛そうで可哀想な事故です。

 確かに職場にあるシュレッダーの刃は強力ですが、大人が使う分には指が入る厚さではないと思っていました。しかし家庭で子供の目に触れやすい環境に置かれると、子供の好奇心の対象になることでしょう。

 一義的には親の責任が考えられ、何が危ないのかという生物の本能的な感覚を養っておく事が必要です。誰かのせいにしても、被害を受けて悲しい思いをするのは自分なのですから、危険回避という本能は常に磨いておきたいものです。

 しかし一方で、メーカーの方はより安全な製品作りを目指さなくてはならず、より安全なものが消費者の共感と納得を得て売れるという、資本主義の原理が適用される事でしょう。

 常識的には、投入口から刃までの距離が短い事が事故の要素なのですから、投入口から刃までの距離をもっと長く、30センチくらいにすれば防げたことでしょう。課題があればそれを解決する事でより良い製品作りを繰り返してきた日本人の知恵をどんどん活かして、安全な製品作りをしてほしいものです。

    *   *   *   * 

 公園でも遊具の安全性がいつも問題になります。

 遊具は、遊びを通じて子供達の身体能力の向上を期待するものですが、子供達の好奇心から、危険な遊び方をする事で事故を起こす事があります。

 また、管理の不行き届きによって破損し事故にいたる場合もあるのですが、構造的な危険性を内包している場合もあって、利用者の批判を受ける事があります。

 昔はリンゴブランコといって、向かい合わせの席に座るような丸いブランコがあちこちにありました。しかしこのブランコの底板は、地上から数センチの高さしかなく、そこで転んだ子供が挟まれるという事故があり、問題になった事から今では撤去され、公園からは姿を消しました。

 私も子供の時は、背もたれに乗ってガンガンこいだものですが、いまではそういう遊びはできません。

 どんな道具でも使い方一つで楽しくも危険にもなるものです。その一線を、遊びを通じて学ぶのも幼いときの訓練のようにも思いますが、死ぬようなことがあると、とたんに社会問題になってしまいます。

 子供の時には「馬跳び」という、跳び箱のようにして相手の背中に飛び乗る遊びがありましたが、これも禁止されてしまい、今ではその遊び方を知っている子供達はいないのではないでしょうか。

 社会がヒステリックになると、社会が面倒を見るべき安全と、自己の判断で守る安全との差がどのあたりにあるのかのコンセンサスを取るのが難しくなるようです。

 自由とは、個人の責任ある判断が優先される権利なのだと思いますが、どう思いますか? 

 自己責任を保証する社会になってほしいものですが。
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今年の秋はツール・ド・北海道に注目

2006-08-22 23:41:54 | Weblog
 夜までじとじとして暑苦しかったのですが、暑さにも力が無くなってきたようです。そろそろ北海道の夏も終わりかな。

【ツール・ド・北海道という自転車イベント】
 私が関わっている仕事の一つに、「ツール・ド・北海道」という自転車イベントがあります。

 ツール・ド・北海道は、わが国最大の自転車のステージレースで、今年は20回目となる節目の大会ですが、9月13日から6日間にかけての開催となります。

 自転車のロードレースには、①一人一人が走ってタイムを競う「個人タイムトライアル」、②チームごとに別々に走ってタイムを競う「チームタイムトライアル」、③道路やサーキットをコースとして着順を競う「ワンデイ・ロード・レース」の形態があります。

 そして、これらを組み合わせて2日以上に亘って行い、個人総合時間順位を競うのがステージレースと呼ばれるものです。

 ツール・ド・北海道では、初日に個人タイムトライアルのプロローグを行い、2日目から4日間はロードレース、そして最終日に一般交通を遮断した集会路でクリテリウムと呼ばれる周回サーキットで着順を競います。

 ツール・ド・北海道では毎回スタートゴールを変えて、道内をくまなく巡ってきたのですが、今年はスタートが旭川で最終日のクリテリウムが札幌の大通公園という、5ステージ6日間、総延長734Kmのロードレースになりました。

 クリテリウムは一般交通を遮断して行うのですが、これを大通公園で行うというのは今回が初めてで、20回目の節目ということで特別に許可が下りたのだそうです。

     *   *   *   * 

 コースをご紹介しておくと、9月13日のプロローグは、旭川市石狩川右岸河川敷2.5Kmの特設コースで行われます。

 翌14日の第1ステージは、旭川市(大雪アリーナ前)をスタートし、上紋峠を通過し、名寄市JR駅前にフイニュシュする、169Kmのコースです。

 第2ステージは、士別市(士別市役所)をスタートし、士別峠、霧立峠を通
過して日本海に出て、更に小平町から達布峠を通過して沼田町に出て深川市総
合運動公園にフイニュシュする、185Kmのコース。

 第3ステージは、東神楽町(役場前)をスタートし、白金温泉、望岳台を通過して十勝岳温泉を巡り富良野市に入り、更に桂沢湖から三笠市(総合運動公園)にフイニュシュする今大会最も厳しい170Kmのコースとなります。

 第4ステージは、美唄市(美唄市役所)をスタートし、空知、石狩の市町村を巡り札幌大橋からモエレ沼公園にフイニュシュする180Kmの比較的平坦なコースです。

 第5ステージは最終日の9月18日(月・祝)ですが、札幌市のシンボル大通公園に1.5Kmの特設コースを設け20周30Kmのクリテリウムを行うこととしています。

 自転車によるこうしたステージレースの最高峰はなんと言ってもフランスのツール・ド・フランスで、フランスでは「是非うちの町を通過して欲しい」という要望が非常に強く、通過する事になると町を挙げて応援したりお祭り騒ぎになるのだそうですが、自転車文化に彼我の差がある日本ではまだそこまではいっていません。

 また、何日にも亘って点数を稼いで、最終日の結果で勝者が決まるというシステムが慣れない人には分かりづらく、マラソンのように勝負が一目瞭然とはいかないので簡単にファンが増えない悩みにもなっています。

 また生放送だと時間がかかりますし、速度が速くて固定カメラでは追い切れず、ヘリコプターはお金がかかる…、ということでなかなかテレビ向きではない面もあります。

 しかしチーム同士の駆け引きや、エースを勝たせるためにチームメイトが風よけになって走るなどのチームワークなども見所のポイントです。なにしろ自転車はひたすら風との戦いで、時速40kmで走る選手は風速11mほどの風を受けることになるのだそうですから。

 ステージレースまで行かなくても、自転車は環境に優しく自分で走れば手軽に健康になり、そのスピードは手頃なために町を違った目で見るツールとしても格好です。

 値段の高いスポーツカーに乗るよりも、その十分の一で高級な自転車を買って走る方がcool!(かっこいい!)という時代が近づいています。

 今年の秋はツール・ド・北海道に注目です。
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