先日新潟旅行をした際には、3年ぶりに飛行機に乗り航空会社はANAを使いました。
行きはプロペラ機で座席は2列+2列の4列でしたが、帰りはA-300で3列+3列でぐっと広い感じがしました。
帰りの飛行機で、暇つぶしに機内誌でも読もうと思いましたが着席時には前の座席のポケットに入っていません。
通りがかったCAさんにお願いをすると「かしこまりました」と言って前の棚から「翼の王国」を一冊持ってきてくれました。
ところが一見して驚いたのは、機内誌のサイズが小さくなっていたこと。
いつからこんなに小さくなったのかわかりませんが、以前(と言っても3年前?)のA4サイズからA5サイズの半分になっていて、まるでミニコミ誌のようです。
おまけに以前よりも文字の大きさが格段に大きくなっています。
文字が大きくなったことは老眼のお年寄り対策なのかな、と合点がいかないこともないのですが、文字が大きくなったことで写真と文章のレイアウトのバランスが悪い感じがしてきます。
文字を大きくして全体の神の大きさが半分になっているのでは当然エッセイの本数もかなり減っています。
ANAの翼の王国と言えば、写真も文章も質の高いフォトエッセイが何本も掲載されていていつも感心していたのですが、読むべき内容がこんなに少なくなってしまってはすぐに読み終えてしまいます。
さらに総ページ数160ページの中には、日本語のエッセイを英訳、繁体字訳、簡体字訳にした部分があって、つまりは日本語の読み物の分量としても相当減っているわけです。
コロナのせいで飛行機の利用客が激減してコストダウンの必要に迫られていることは想像がつきますが、その余波がこのような形になって表れているのを見るちょっと残念。
旅での移動時間が心豊かな時間を過ごすというよりは、チープな時間になってしまっているように感じます。
コストをカットして利益を確保するために経済を効率化するという事はこういうことなのかなあ、とちょっと首をかしげざるを得ません。
姿かたちの見えない"旅の充足感"はどのように計測されるのか気になるところです。
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最近朝のNHKラジオを聞いていて、以前よりもアナウンサーの方が話すスピードが格段に遅くなっていることに気がつきました。
若い人たちが聞いたならば「なんだかトロいなあ」と思われるかもしれませんが、これもまたお年寄りシフトなのか。
私は携帯医アプリを使ってラジオ番組を録音しておいて、後から好きな時間に聞くようにしているのですが、そのアプリによっては聞く速度を変えられるようになっています。
ラジオから流れるスピードを「×1.0」とすると、少しゆっくりの「×0.8」、「×1.0」、「×1.2」「×1.5」、「×2.0」のスピードが選べるようになっています。
若者がトロ臭いと思ったら、そうやって早聞きをしたりCMは飛ばしたりして聞いていることでしょう。
それって若者にとってはきっと効率的な聞き方になるのでしょうね。
効率的な社会って色々と考えさせられます。