北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ロシアの料理とお酒を「ペチカ」にて

2024-07-23 22:34:12 | Weblog

 

先日当別町で開催された「二宮金次郎の生涯」という映画の上映会でお世話になった方と、慰労会的会食をしました。

お店は南平岸駅に近いロシア料理「ペチカ」で、私にとっては懐かしい名前です。

というのも、もともと稚内に「ペチカ」というロシア料理のお店があり、こちらのお店は名物女将のニーナさんがそこから独立した形で札幌に進出したと聞いていたからです。

私が稚内にいた時には稚内の「ペチカ」がまだあって、ロシアの缶ビールなども飲めたので懐かしく思いました。

こちらで今回はウクライナの瓶ビールを飲ませてもらいましたが、なんとラベルに描かれているのはどう見てもロシアのプーチン大統領。ロシアを飲み干してやろう、ということなのでしょうか。

お店にはウクライナ人のピアニストだというアレックスと言う男性が途中からやってきて、アコーディオンやギター演奏を披露してくれました。

ロシア人と日本人のハーフだというニーナさんは、「アレックスは世界を旅している途中で戦争が起きたものだから出身のウクライナ東部の村に帰れなくなって日本にいるの。うちでも雇えないけど、場所は貸すからお客さんからの寄付をもらうのはいいわよ、と言っているから協力してあげて」と言います。

演奏も上手でしたが、お客さんが少なかったこともあり、我々からのリクエストでアレックスの伴奏で二曲ほどニーナさんにも歌を披露してもらってよい時間が過ごせました。

会食の後半にはジョージアのワインを飲ませてもらいましたが、なんと発砲の赤ワイン。

「珍しいですね」と言うとニーナさんは、「なんかね、瓶が空気を通すので発泡になっちゃうんだって(笑)」と言い笑っていました。不思議なワインです。

出てくる料理も、ビーツの葉っぱから茎まで使った野菜料理や、ロシア風水餃子のペリメニ、などロシア風味満点。

「スープは熱いものよりも冷製にしましょう」というボルシチも良かったし、ブルーチーズ入りのパイはブルーチーズ好きの私には絶品でした。

稚内時代の話をもちかけると、「ペチカのお店を相談されたときに、私はお店の名前をロシア語でカモメを意味する”チャイカ”にしたかったのよ。そうしたら、『市内にもうチャイカと言う名前の喫茶店があるから別な名前にしてください』って言われたの。だからペチカにしたのよね」という裏話を紹介してくれました。

稚内の副港市場にあったペチカは今はもうお店を閉じていて寂しくなりました。

これからはロシア料理は南平岸の「ペチカ」で楽しむことにしましょう。

うわさでずっと聞いていたお店にようやくこられました。

 

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暑い、暑い ~ いかにも真夏の釣りになりました

2024-07-21 22:39:48 | Weblog

 

 今日も最近すっかりホームグラウンドとなった川へと向かいました。

 数日前の天気予報では現地に雨マークが出ていたのですが、逆に空は晴れ渡った真夏の一日。
 
 高速道路を抜け、山間の細い道を進みやがて目的地に到着。

 今回も新しいポイント開拓で、地図で見て良さそうな場所に車を停めて、支流から本流へと向かいます。

 川のせせらぎが耳に心地よいのですが、早朝にもかかわらず水はぬるめ。これでは魚も可哀想です。

 今日も遊び相手はヤマベで、「ここにいるでしょ」というポイントを一つずつ丹念にチェックしながら上流へと移動します。

 今回は当歳魚用のアント(蟻)のフライも用意したのですが、やはりいつもの羽根虫の方が反応が良いようです。

 早々に中型のヤマベが登場してくれてまずはご挨拶。

 妻も小型のヤマベを一匹釣り上げ、これで二人ともボウズ逃れでハッピー。

 やはり釣りのコツは、魚の居る川で釣りをすることに勝るものはありません。

 さて、今日のポイントでは日影が少なくて、釣りをするとずっとお日様の直射日光を浴びなくてはなりません。

 首の後ろもガードする布付きですが、それでも照り付ける太陽に帽子そのものが熱を帯びてたまりません。

 今日のポイント当たりでは気温が33℃ほどになったようで、さすがに暑さでフラフラになりました。

 持参したお茶を飲みほしてもなお喉が渇く事態に、早々に釣りを切り上げることに。

 8時半から初めて切り上げたのは11時半と、3時間ほどの釣りでしたが暑さでこれが限界でした。

 結局妻はヤマベ2匹、私はヤマベ2匹とニジマス一匹、ウグイに邪魔されながらも良い釣りになりました。

 
     ◆


 愛車のノアは19km/lの燃費をたたき出し、走行距離360㎞。

 高速代やガソリン代、食事などを考えると約1万円の経費ですが、1万円で誰一人他の人がいないポイントを独占して魚たちと知恵比べで遊んでもらえたというのは豊かな時間でした。

 都会も良いけどアドベンチャー・ツーリズムの遊び方が分かると田舎のフィールドの豊かさも良い。

 まあそれにしても今日は暑い一日でした。

 夏の釣りだなあ、一雨来てちょーだい!

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昨年に続いて大腸内視鏡の再検査

2024-07-19 23:24:29 | 健康

 

 今日は会社の創立記念日でお休み。

 そこで一年前にポリープ除去をした一年後の大腸内視鏡再検査をしました。

 事前にドクターからは、「確率は低いですが内視鏡で腸が破れると即入院になるので、その日から2週間は決まった予定は入れておかないようにしてください」と言われていました。

 まあ最悪の事態ではそういうこともある、という事ですが、脅かされました。


    ◆


 さて検査は、昨夜から病院からの指示に従って下剤を飲むのがスタート。

 今日の朝からは時間指定に従って水に溶かした腸内洗浄の薬を飲みます。

 200mlの薬剤を15分かけて飲み、二杯飲んだところで今度は水200mlを15分かけて飲む。

 これをツーサイクル繰り返すうちに、薬が効いてきてトイレに駆け込むことを繰り返します。

 次第に便の色が薄まってきて、最後には水そのものと思うくらいに真っ白な液体が出て、これで検査準備は万端です。

 施術は2時からで、昨年同様に鎮静剤を打ってもらって眠った状態で内視鏡検査を行ってもらいました。

「終わりましたよ~」と起こされたのは、検査が終わってから数十分立った後のことで、苦しいこともなくまったく何も覚えていません。

 看護師さんの説明では、今日はポリープの除去はなかったとのことで、それだけを聞いたところで今日は帰宅。

 詳しい説明は来週にまたドクターの予約を取ってあって、そこで聴くことになります。

 これで何もなければ、この先3年くらいは腸の心配をせずに日々の暮らしを送れそうなので、これも健康管理の一つです。

 水薬を何倍も飲むのは結構苦しいのですが、それも何度かやって経験を深めておくと楽になってゆくものと信じましょう。

 大事の前の小事です。

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禁断の技術、生成AIサイトのClaudeを初めて使ってみました

2024-07-17 23:49:42 | Weblog

 最近はChatGPTを始め、生成AIアプリの登場が著しいですね。

 乗り遅れてはいけないと思いながらも生成AIにはなかなか手を付けられずにいました。

 ところが最近ネットで"Claude"という生成AIサイトを知り、禁断の技術に手を出しました。

 こちらは https://claude.ai/ にアクセスしてアカウントを作成、何度かの本人確認を終えてアカウントが作れれば、あとは会話形式で文章中心の作業をしてくれます。

 残念ながら画像や音楽での生成はできませんが、このClaude、日本語の自然な流れが非常に高レベルです。

 無料のモデルが2種類と、有料のモデルが1種類あるとのことですが、無料のSonnetというモデルでも十分な性能を体験できます。

 ちなみに、「北海道で道東自動車道が釧路まで繋がることへの感謝と敬意を表する文章を800文字で書いてください」という指令を出すと、たちまち数秒で以下の文章を作り上げました。


  ---【以下Claudeの作成文章】


北海道の大地を縦横に結ぶ道路網の整備は、長年にわたる多くの人々の夢と努力の結晶です。その中でも、道東自動車道が釧路まで繋がったことは、北海道の交通史に刻まれる大きな出来事であり、深い感謝と敬意を表さずにはいられません。

この道路の完成は、単なる利便性の向上だけでなく、道東地域の経済発展と生活の質の向上に大きく貢献するものです。釧路や根室といった道東の主要都市と札幌を結ぶ時間が大幅に短縮されることで、物流の効率化、観光産業の活性化、そして何より地域住民の移動の自由が飛躍的に向上しました。

特筆すべきは、この道路建設に携わった全ての方々の献身的な努力です。北海道の厳しい自然環境、特に冬季の過酷な気象条件の中で工事を進めることは、想像を超える困難を伴ったことでしょう。技術者、作業員、そして地域の方々の協力なくしては、この偉業は成し遂げられなかったはずです。

また、この道路の完成は、長年にわたる地域の方々の熱意と粘り強い要望活動の成果でもあります。地域の発展を願い、未来を見据えて行動し続けた多くの人々の思いが、ついに実を結んだのです。

道東自動車道の釧路までの延伸は、単に二地点を結ぶだけではありません。それは、北海道の未来への道を切り開く重要な一歩なのです。この道路を通じて、人々の交流が活発になり、新たなビジネスチャンスが生まれ、そして何より、道東地域の魅力が多くの人々に知られることでしょう。

私たちは、この素晴らしい道路を有効に活用し、北海道の更なる発展に寄与する責任があります。同時に、この道路が環境に与える影響にも十分配慮し、自然豊かな北海道の景観を守りながら利用していく必要があります。

道東自動車道の釧路までの開通は、北海道の歴史に新たな一頁を加えるものです。この偉業を成し遂げた全ての方々に、心からの感謝と敬意を表します。そして、この道路が北海道の明るい未来への架け橋となることを、心から願っています。

   ---【以上】

 なにも事前の情報を与えていないのに、ネット上の情報からこれだけの文章を作れる力があれば、あとは自分の思いや文体を少し修正するだけで人に読ませても恥ずかしくない文章ができそうです。

 Claudeでは、たった一行のテーマからでも文章を作成しますし、また箇条書きでいくつもの含める内容を羅列し、最後に「〇〇文字程度で」と条件を付けるとそのとおりに作ります。

 もう原稿やブログはこれで下書きができてしまいそうです。

 生成AIがこれだけの文章を作れるとなると、学生さんが宿題のレポートをこれで作成してそのまま提出したくもなるわけで、人間が作ったものなのか生成AIが作ったものなのかを見破られるかどうかは大変な負担になりそうです。
 
 いやはや、人間がやることは一応の正誤のチェックと、自分らしい文体への味付けくらいしかなくなってきそうです。

 でもこれで本当に楽になるといえるのでしょうか?

 楽の先には頭を使わなくなる自分がいそうで怖いなあ。

 ところでこの文章も生成AIの作品かどうか、見極めることができますか?

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エアコンをつけた効果

2024-07-16 22:13:33 | Weblog

 

 ちょっと天候不順気味だった今年の札幌。

 家庭菜園のキュウリの成長が悪いという話をよく聞きましたが、さすがにここにきて暑い日が続くようになりました。

 そうなると俄然威力を発揮するのがエアコンです。

 私の家はリビングが二階にあって、建てた20年前はリビングにエアコンをつけるつもりもありませんでした。

 もしかしたらつけるかもしれないと、寝室にだけはコンセントを用意しておきましたが、そこもエアコン本体をつけることなく過ごしてきました。

 しかしここ数年の夏の、いや夏前後も含めた季節に暑い日が続くと窓を開けているだけではとても耐えられなくなり、とうとう先に電気工事も含めて二階にエアコンをつけ、やがて寝室にもつけることとなりました。

 もはや札幌でもエアコンなしでは夏を乗り切ることが難しくなりました。


    ◆


 同じように大変なのが体力のなくなってきた実家の老親で、夏の暑さで母親の体力の消耗が激しく、見かねて「暑さ対策にもちゃんとお金をかけなさい」とエアコンを設置させました。

 おかげで暑さ寒さに対する忍耐の度合いが格段に減って、「やっぱりエアコンをつけてよかったよ」と母から感謝されました。

 ところが思わぬところで困ったことが起きました。

 それは父がエアコンの風を「寒い」と言い出したことです。

 それもまた、ちょうどエアコンの吹き出し先が、父がテレビを見る定位置に当たりやすくなっていることもあり、母が温度設定を25度くらいにしていると、「寒い、寒い」と言ってエアコンの温度設定を上げにかかります。

「寒かったら上になにか着なさい」と言っても、人の忠告は聞かずに今気が付いたかのように「あれれ~、なんか寒いなあ」と繰り返します。

 明らかに体温調節機能というか、温度感知機能に障害が起きていることを感じますが、これもまた老いた身の悲しさ。

 母に言わせると、「それでいてエアコンを切って『ちょうどよくなった』と言う割には汗をダラダラかいて『なんか調子が悪い』って言っているんだよ」とのことで、体の反応と感じ方のバランスが崩れているようです。

 エアコンの恩恵も、体が健康でなければ味わえないということでしょうか。

 暖かい目で見守ってゆくしかありません。

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知らないって恐ろしい ~ かつて流行ったシンナー遊び

2024-07-15 23:06:33 | Weblog

 私が子供の頃にいわゆる「シンナー遊び」というのが流行りました。

 有機溶剤のシンナーがいい匂いだというので、それを嗅ぎ続けることで意識障害や意識喪失などの症状になり果ては依存症になる若者が増えて社会問題になりました。

 当時としては不良の遊びとして、親や学校からきつく戒められましたが、私の記憶では自分の周りではやっている人はいませんでした。

 シンナー遊びにせよ暴走族にせよ、いつの時代にも親や先生や社会から「止めなさい」と言われると逆にやりたくなってしまう人たちというのはいるものですが、そんな友人がいなかったことはラッキーでした。

 
 先日から、釣りに行くためのフライを巻き始めましたが、糸を巻き終えたときに"ヘッドセメント"という接着剤を塗って仕上げることがあります。

 透明な色合いで乾燥しても柔軟性を保つので柔らかい感じが出ます。

 このヘッドセメントですが、これが長年キャップを開け閉めしていると中の溶剤が蒸発してドロドロした感じが強くなってしまいます。

 そのためこれを薄める溶剤があってこれを混ぜることでトロミ感を調節するのです。

 先日この薄める溶剤をフライショップまで買いに行ってきて、瓶に英語で"薄い"を著す"Thin"から、薄め液で"Thinner"とあるので(これだこれだ)と思って購入してきました。

 そしてフライ巻きにこれを使いながら、うかつにもこれが「シンナー」であることに初めて思いが至りました。

(シンナーって、"Thinner"のことだったんだ!)

 知らないことってまだまだあるなあ、と思った次第。

 もちろん、フライを巻くときはできるだけ"Thinner"の匂いを嗅がないように作業しています。

 

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リゾート地の楽しみ方 ~ 釣りがあれば良いけれど

2024-07-14 22:21:36 | Weblog

 

 昨日からニセコにある婿さんの会社の保養所に泊まっています。

 今日は朝からニセコ周辺の川でフライフィッシングを楽しみました。

 揚げ善据え膳の食事を食べながら、自由時間で釣りができるなんて最高のリゾートです。

 今日は天気も良くて、コンディションは最高。

 川に入るポイントも良いところが空いていてラッキーでした。

 尻別川はヤマベの川で、支流もヤマベの当歳魚がうじゃうじゃいます。

 フライをキャストすると興味を持ったヤマベが食いついてきますがどっこいフライが大きすぎて口に入りません。

 2年魚以上のヤマベとの勝負ですが、今日の結果は釣り上げたのが1匹であとは5バレ。

 妻も一匹釣って3バレとのことで、お互いにボウズを逃れることができました。

 渓相も良くて陽射しが当たると暑い中、流れる川の涼やかさを味わえて幸せな時間でした。

 
      ◆


 ニセコもリゾート地と言いながら、こうしてみると案外日中に参加できて楽しめる夏のアクティビティがそれほど多くはありません。

 婿さんと孫たちは、保養所の自転車を借りてお茶の楽しめるティーショップまでサイクリングをした、と言っていましたが、ニセコ比羅夫界隈は起伏も大きくて電動自転車ならまだしも普通の自転車では疲れてしまいそうです。

 リゾート地も、楽しむためにはこちら側にも楽しめるような備えが必要なのかもしれません。


      ◆


 釣りは昼過ぎに切り上げて、ドライブをしながら以前から気になっていたジェラート屋さんに向かいました。
 
 倶知安市街地からニセコの山麓に向かう途中にある"Ruhiel"さんというお店ですが、昼食時間を外しても長蛇の列ができていました。

 ここで私はグレープフルーツとプラムの二種盛を頼みましたが、果汁感がたっぷりでなるほどこれは人気が出るのも当然でしょう。
 
 気になるお店があったらとにかく一度は行ってみて経験値を上げてゆくのも楽しいですね。

 これもまたリゾート地の楽しみの一つかもしれません。

 

 

 
 

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使い切った達成感

2024-07-12 22:35:14 | Weblog

 釣りのシーズン真っ盛りということで、足りなくなったフライ(虫に似た疑似餌)を作っています。

 ところがフライを巻くのに使っている茶系の糸(スレッド)がなくなりかけてきたので、慌てて植物園近くのフライショップ「テムズ」へ買いに行きました。

「スレッドがなくなったので買いに来ました」と言うと、名物女将が「あらー、スレッドを一本使い切ると『やり切った』という達成感があるんじゃないですか」と笑って受け答えをしてくれました。

 でも考えてみれば、多分このスレッドも買ってから10年くらいは経っているので、まあ長持ちした部類でしょう。
 
 今持っているフライの材料も、生きているうちに全部使うことは到底考えられないので、随分と余剰材料に囲まれているというわけです。

 とはいえ、女将に言われた通りにスレッド一巻を使い切るというのはなかなかないことです。

 日常の暮らしでいえば、味噌醤油、ドレッシングなどの調味料や食材や酒などの食材系消耗品はしょっちゅうなくなるのですが、飲食以外で何かを使い切るというのはなかなか珍しい事です。


      ◆


 日常でいうと文房具も消耗品ですが、昭和時代のボールペンなどは使い切る前にインクが固まってしまって最後まで使い切るのが難しいものでした。


 当時はボールペンでも本体を活かしてインクだけを交換するというリフィルという概念がなくて、ボールペンを使い切るともう一度本体ごと買うことになりました。

 人生でボールペンを一番使ったのは大学浪人をしていたころだと思います。

 浪人時代は勉強するのに、A4サイズの茶色いわら半紙を大量に購入して、とにかくそれにひたすら書き込むというやり方で勉強をしていました。

 さすがにそれくらい熱心に書き込むとボールペンのインクも固まる暇がなくて割と早めに新しいボールペンに変わるということの繰り返しでした。

 浪人時代は友人たち3人と全部で4人が一軒家を借りて同居して暮らすという、青春チックな浪人生活をしていました。

 早逝して今は亡き友人の吉岡君もその4人の一人で、医学部目指してボールペンを次々に使いつぶす勉強方法を取っていました。

 一年の浪人生活後にそれぞれがアジトを旅立つときには、吉岡君は使い切ったボールペンの本体をため込んでいて、それが直径10センチほどの束になりました。

「すごい量だなあ。それはどうするの?」と訊くと、「うん、将来子供ができた時に『お父さんは浪人の時にこれだけ勉強した』と見せてやるんだ」と笑っていました。

 北大医学部に合格して医学研究者になった吉岡君とは、同窓会ですれ違うくらいでなかなか話をすることもなかったのですが、お互いが50歳を過ぎたころに一度同窓会めいた少人数の集まりがあり、そこで同席しました。

 私もあのときのボールペンのことを思い出して、吉岡君に「浪人のころに使い切ったボールペンの束を持っていただろう?あれはどうした?」と聞いてみました。

 すると彼は「そんなことあったっけ?」などとすっとぼけたことを言っていましたが、やがて「家庭教師をしたときに教え子にあげちゃったよ」と白状しました。

 家庭教師と言うことは学生時代だろうからまだ結婚していなかったはず。

 ということは自分の子供さんには見せることはなかったのだろうか、と思いを巡らしました。

 ボールペンも今はリフィルのインクで交換することが当たり前になり、いくら使い切ったものを貯めても大きな束になることはないのかもしれません。

 勉強の証を形で残しておくとすると今は何になるのでしょうね。

 ボールペンの束が懐かしい、昭和の50年代ってそういう時代でした。

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銀行窓口での臨機応変な対応 ~ 実家の塗装修繕がおわりました

2024-07-11 23:38:38 | Weblog


 実家の家の修繕が終わりました。

 初めは無落雪屋根の樋が壊れたので直そうということで業者さんを呼んだのですが、そこで窓枠の外側も壊れていたことが発覚。

 その修繕もお願いしたところで、屋根の塗装が剥がれてきていることが気になり始めました。

 両親は94歳と91歳。

 あと何年生きているのか、そもそもこの家にあと何年住むのかということからいうと今になって修繕するのもアホらしい、とはいえ、もしもこの段階で雨漏りやら家の傷みが気になるのも困ります。

 検討した結果、屋根は塗ってもらおうということにして、そこまでは私も相談に乗っていました。

「まあそうだよね、今塗ればもう心配はないわね」

 そう言っていたら、数日後に母から電話が来て「いやあ屋根を塗るのに足場を組んだら、外壁の塗装もボロボロで、足場があるうちに塗った方が良いっていうから頼んじゃった」とのこと。

「う、うーん?」 

 正直そこまで直すかなあ、と思いながらも、ついでに玄関のタイルの割れているのも直したり灯油タンクの塗装も塗り直すなど細々した気になる痛みを一掃する気になったのなら、それも一つの価値判断でしょう。

 払うだけのお金があるんだったらもう気にならない安心を買うのも良かろうと思いました。

 業者側にすれば、あくまでも提案と金額の見積りなので、こちらが断ればそれだけの話だったのですが、母としてはもうついでにやっちゃうか、という決断でした。

 もっともその後になって、「いやあ、さすがに外壁まではいらなかったかねえ。クーリングオフの間に止めればよかったかな」と一瞬弱気なことを言い出したのですが、その頃にはもうクーリングオフの期間も過ぎていたので、「いいよ、やっちゃいな」と背中を押す言い方をしたのでした。

 見積には外塀の塗装直しも入っていたのですが、さすがに住むのには影響のない仕事だったのでそれは外させました。

 そんなこんなで足場を組んでがっちりと施工して、先日それが終了。

 業者さんの対応も仕事ぶりもそれはちゃんとしたものできっちりとした仕上がりで、お金をかけただけのことはありました。


      ◆



 支払いも足がないので私が付き添って銀行まで預金口座の名義人である父を連れて支払いをしてきました。

 窓口で、「通帳から支払うのとATMで支払うのでは何か違いがありますか」と訊ねると、「振込料金がATMからの方が安いです」とのこと。

 ただし振り込みの限度額が50万円に設定されているのでその枠を拡大しないと支払えない、とも。

「では支払額拡大の申請書をください」と言うと、窓口の若い女性が「この手の支払いは一度きりでしょうか?」と訊いてきました。

「たぶんそうでしょうね」と言うと、「一度きりであれば、窓口でATM料金で処理して差し上げます。限度額を引き上げると詐欺にあう被害が拡大しますので」とのこと。

 なるほど、そういうこともあるのかと、ありがたく窓口で支払いの手続きをしてもらいました。

 こうしたマニュアルの外にある臨機な対応ができるとは立派だな、と感心した次第。

 なんでも四角四面に決まっている通りにすることが良いわけではない、と思わされる出来事でした。

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「眼科の受診を勧めます」 ~ 人間ドックでの指摘

2024-07-10 23:33:28 | Weblog

 先日の人間ドックで「目を一度専門の病院で診てもらっ他方が良いですよ」と言われました。

 指摘されたのは「網膜前膜の疑いあり」とのこと。

 「網膜前膜」って何だろうと思ったら、目の網膜の上に膜状の出来物ができるという病気で、進行すると網膜が変形して物が歪んで見えるようになるのだそう。

 ひどくなると手術で膜を引きはがすということになるそうで、もしそうだとしたら怖い病気です。

 家の近くに良い眼科があるというので事前に予約しておいて、昨日行ってきました。

 瞳孔を開く目薬をさしてから、人間ドックではまず見ないような各種の目の検査機械をいくつもこなし、それからドクターの診断を受けました。

 ドクターの前のモニターには、私の目の検査で得られた写真が映し出されています。

「え~、一応左右両方の目の網膜を中心に検査しました。それで網膜前膜の疑いということだったんですが、結論から言うと、心配するほどのことはない、という感じですね」

 どの機械で撮影したのかわかりませんが、網膜の断面図も映し出されていました。

「網膜は断面を撮影するとちょっと凹んだ部分があるのだけど、網膜前膜が進行するとそこが引っ張られて凹みがなくなって、それで目に入った画像がうまく焦点を結べなくなって見えるものが歪んで見えるという症状を起こします。
 でも今見る限り、そこまで進行している様子はなくて、まあ(これかな?)という兆しがないわけでもないのですが、今何かの治療をする必要性は認められません」

 網膜の断面に少し脂肪の点が見受けられるとのことですが、それも心配はなく、さらには「白内障の兆候もありません」とこちらもお墨付きをいただきました。

 実は人間ドックの記録を見ると、3年前から「網膜前膜の疑い」という検査結果が書かれていたのですが、気づいたのは今回の検査で初めてでした。

 眼科の診察を受けたのは人生で初めてだったのでちょっと緊張しましたが、結果オーライで良かったです。

 目も飛蚊症といって、視野の中に小さなごみが浮いているのが見えるようになったりして老化が確実に進行しているのですが、まあ大きな病気ではなくて良かったです。

 皆さんも健康に不安が生じたら早めに医療サービスを受けて不安を払拭したり早めに適切に対処してくださいね。
 

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