北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

こんなことまで知らないと行けないのか…

2010-07-31 23:37:54 | Weblog
 我が家のネット、繋がったのは良かったのですがメールの送信に難がありました。

 私宛のメールを受信はできるのですが、なぜか送信にエラーが出てしまいます。モバイルの方は送信ができるので、サーバー以上ではなくあくまでもパソコンの設定の方法が悪いに違いありません。

 送信でエラーがでるときは「0x800CCC0F」というエラーコードが出るのですが、マニュアルのどこを見てもそんな記述はありません。

 そんなときこそ『答えはネットにある』はずだと思って検索をしてみます。するとまさに、『0x800CCC0Fというエラーが出てメールが送信できません』というズバリそのものの問いとその答えが出ていました。




 ネットに書かれていた答えを要約すると、私の場合メールアドレスとしてbiglobeのものを使ってやりとりをしていたのですが、今釧路で使っているプロバイダーがOCNであったため、通常の設定はそれを許さないようになっているというのです。

 これはどうでもよいスパムと呼ばれるメールへの対策なのですが、それが裏目に出た形。メールソフトの設定を書かれている通りに帰ることで見事に問題が解決しました。ふー、助かりました。

 転勤とか引越しというと、とにかく日常の環境が大きく変わるわけですが、こんなことまで知らないと現代の情報社会は生きていけないというわけなのです。

 「生涯学習とは老人の趣味活動にとどまらず、現代社会を健全に生き抜くためにこそ必要なのだ」というのが掛川の生涯学習ですが、知らないことを新たに知ることを苦しみではなく喜びと感じる価値観を持つことで生き方は大きく変わります。

    ※     ※     ※     ※     ※

 新しいことを知るということは知識が増えるというだけの問題ではなく、より新しい技術に関わっていこうという前向きな生き方の問題でもあります。

 脳にとって経験のある楽チンな道を歩ませてなるものか、という信念があるとよいのですが。
 
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ネットが復活

2010-07-30 23:31:55 | Weblog
 自宅のネットが復活しました。

 パソコンが直った時に同時に無線LANが使えるルーターも購入したのですが、その設定がうまくいかなくて長い間苦労しました。

 今週は昨日までずっと飲み会が入っていたために早く帰ってこられず、電話でのサポートも受けられずにいたのです。

 今日はやっと9時前に帰ることができたのでぎりぎりでしたがNTTのサポートに電話ができました。

 プロのサポートはさすがなもので、使っているルーターのメーカー名を伝えると、一度機械をリセットする操作を指示されました。1、2度リトライしましたが比較的短時間で使えるようになりました。

 その後はモバイルパソコンの方まで無線LANを使えるようにリモートサポートでセッティングしてくれました。

 電話の向こう側で操作をしてくれて、目の前のパソコンのマウスが動くのだから不思議なものです。

 ネットがまともに使えるようになるまで約一か月かかりました。長かった…。 
 
 
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様々な風景

2010-07-29 23:23:08 | Weblog
 昔からある程度知り合いの釧路関係者で懇親会。

「釧路と言えばイメージは?」という問いにA君が「子供の頃は霧の朝には霧笛が鳴ったんです。ボーッ、ボーッという音で、ああ今朝も霧かと思いました」
「はー、なるほど。でも霧笛はなくなったんですよね」

「そうなんです、今や電子機器が発達して音を聞かなくても位置が分かるようになったんです。でも音は出さなくなっても霧笛は霧笛保存会に渡って、どこかに保存されていると聞きました」

 すると別の仲間が「ああ、私も千円寄付しましたよ。霧笛のCDも出ていますよ」と割り込んできました。「霧笛を鳴らすのがダメならCDを流せばいいのにね(笑)」

 私自信も最近は朝方ゴメ(かもめ)のミャウミャウという鳴き声が良いと思うようになりました。都市のサウンドスケープ(音の風景)って確かにありますね。

    ※    ※    ※    ※

 また先のA君は「車で帯広の方から釧路に入ってくると、製紙工場があってその煙突から出る匂いが懐かしいんです。それに副港市場近くに来るとフィッシュミールの生臭さも車に入ってきます。どちらも臭いんですけど、(故郷に帰ってきたなあ)と思うんですよ」とも。

 私も旭川に行くと製紙工場の匂いが妙に懐かしく感じられます。

 霧の風景はもちろんですが、音の風景や匂いの風景など、そのまちを印象づける要素が数多くあるというのは豊かな都市である証かも知れません。
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魚魂鎮魂法要

2010-07-28 23:32:23 | Weblog
 今日は魚魂鎮魂法要がありました。

 釧路は漁業と水産で成り立っている町ですが、それだけに魚への感謝を忘れるわけにはいきません。

 漁港の片隅には「魚魂」と書かれた石碑があって、毎年この時期に魚がし協同組合さんの主催で、地元仏教界のご協力を得て魚の御霊を供養する魚魂鎮魂法要が行われるのです。

 動物でも魚でも、食べてその命をいただかないと生きていけない人間の業に対し、食べる対象の命のために鎮魂の祈りを捧げるという文化って、他の国にもあるのでしょうか。

 捕鯨を残酷だと言うけれど、捕鯨基地となる港町には鯨供養の碑があってやはり鎮魂の気持ちは欠かせません。

 なにか日本人らしい心性が伺える瞬間です。





    ※    ※    ※    ※

 調子が悪くて買ったショップに預けてあったパソコンが戻ってきました。

 ハードディスクのアクセスランプがつきっぱなしになると言う症状が出ていて、原因が分からなかったのですが、ショップの見立てはハードディスクに繋げていたケーブルが悪かったのではないか、とのこと。

 ケーブルを交換することでそれまでの症状は消えて、その他のエラーも出なくなりました、とのことでした。とりあえずは復活です。

 ところが同時に買った無線ルーターによる接続が不調で、家ではパソコンが繋げない状態になっています。サポートに問い合わせたいのですが、サポートがいる時間帯には動けない日々が続きます。

 世の中はなかなか思うようにならないものですが、それを理解して不平不満で表さないのが大人の姿勢というものだ、と言われたことを思い出しました。ふー。
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魚食文化とは何か

2010-07-27 23:44:37 | Weblog
 今夜は「市長を囲む水産懇談会」が行われ、私は懇親会から参加。

 前段の懇談の場ではかなり熱い議論が交わされたと聞きましたが、他の用事と重なって出席出来ずに残念でした。

 釧路における水産業界というのは実に裾野が広くて、漁業協同組合や魚市場、水産加工業協同組合、運送事業協同組合、船舶関連、機械関連などの業種があります。また漁業協同組合と言っても、遠洋漁業の機船組合や阿寒湖の内水面漁協、まき網漁協など漁業の区分によって組合もいくつもあります。

 しかしこうした関係団体が一堂に会して市長を囲んで意見交換をする機会というのはこれまでなく、初めてのことだったのだそうで、皆さん「良い機会だった」ということでは意見は一致していました。

    ※    ※    ※    ※

 水産関係団体からの要望というのも多岐に亘っています。

 例えば昆布やスケトウダラについては輸入割当制度(IQ制度=Import Quota)と言って、中国や韓国などからの輸入量や金額に上限を設ける国の制度があるのですが、これを堅持してもらわなければ国内水産業が大打撃を受けてしまいます。

 特に昆布加工製品は、原産地表示が義務化されていないために原産地の分からない輸入の昆布製品が出回るということにもつながりかねません。これらの制度化は消費者庁が担当ですが早急な対応が求められ、先の中央陳情でもお願いをしてきたところです。

 世の中には規制緩和が叫ばれていますが、守られなければ行けない規制もあると言うことです。

 
 また一方水産業対策協議会という場などでは、水産業界の皆さんも一致して後継者対策の一環として市民にお魚をもっと知ってもらおうというイベントなども行っています。

 市長などは「給食で骨付きの魚を出して、それを食べてもらうことが魚食文化の振興に繋がらないかなあ」などと言っていますが、ある組合長さんは「まあそれは無理だわね。給食時間内で終わらないし、大体先生も指導出来るかなあ(笑)」と笑います。

 それに「魚加工食品で、骨付きと骨なしの二種類を作ってみたら、圧倒的に売れるのは骨なしの方。もうこれだけ一次加工サービスが進化した世の中では、原材料をそのまま食べるということを強要しても難しいんです」とも。

「そうですね、スーパーのお魚コーナーだってさばいてくれるサービスをしていますからね」
「そう、骨どころか頭だって取らないと食べてくれませんよ」

「なるほど」
「しかしね、鮭なんか本当に美味しく食べようと思ったら二枚におろしたときの骨なしよりも骨付きの身の方が良いんですよ。骨が火を受けて中がじっくりと焼けて良い味が出るんですよ」

    ※    ※    ※    ※

 秋になったらししゃも漁の船に乗せてもらう約束もしました。釧路のししゃもは日高を越えた鵡川のししゃもとして売られていたのですが、最近は釧路ブランドのししゃもとして売り出すようになり知名度が上がってきました。

 こちらのししゃもは天日で一日半は干すのでより旨味が凝縮しているんです。

 折角釧路にいるんだから「魚とは何か」「魚食文化とは何か」という生涯学習のテーマを追求してみることにします。

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湿原のタンチョウヅル

2010-07-26 23:48:15 | Weblog
 昨日の湿原の話題をもう一つ。

 鶴居村のどさんこ牧場へ向かう車の中。牛がのんびりと草を食べているような農家の脇を走りながらSさんが「このあたりの農家には大体一軒に一つがいのタンチョウヅルが居候をしているんですよ」…と言っている矢先に、「あ!ほらほら、いましたよ!」

 Sさんが指さす方には牛のために積まれた干し草の回りに二羽のタンチョウがこちらを見ています。




「本当だ、すごいですね。それにしてもタンチョウヅルというのは本来渡り鳥ではないのですか?」と私。実はツルのことはほとんど知らないのでなんでも訊いてしまいます。

「渡るのもいれば、留鳥となって動かないのもいたのでしょうね。結果として動かなかったタンチョウが乱獲を逃れて生き延び、保護運動もあって今日に至っています」
「農家に一つがいというのはテリトリーなんでしょうか」 

「おそらくそうだと思います。この時期は彼らはカエルやミミズなどの動物を好んで食べます。冬になるとトウモロコシ畑の落ちた実などを食べていますが、給餌は穀物でやっていますね。今干し草にいるタンチョウもおそらくはミミズなどを食べているんだと思いますよ」

 なるほど、と思いながら車を走らせると今度は子供を連れた家族が草原を歩いています。親は白いのですが、子供はまだ茶色で遠目にもほのぼのとしています。




「ツルに給餌をするというのは飼い慣らすことに繋がって、本来の自然ではないという意見はありませんか」
「そういう考えの方も確かにおられます。でもこのあたりの農家の方はもっとゆるく考えています。ある方は『このあたりに入植した時に、回りに誰もいなくて心細かった時にその姿を見て慰められることもあった。数が減った今、餌をあげるのはその頃への恩返しみたいなもんなんだよ』と言っていました。助けてやっているという上から目線ではないところがゆるくて良いんですよ」とSさんは笑います。

「農家の人たちはタンチョウをありがたいと思っているのでしょうか、それとも疎ましく思っているのでしょうか」
「その中間ではないでしょうか。やはりある農家の方が『タンチョウは子供みたいなもんだよ。いればいるで可愛いけれどときどき憎たらしくもなる。わしらの作業の邪魔になるような時は叱ってもやらなきゃならん。でもいなくなれば良いと思うことはないね』とおっしゃっていました。このあたりが皆さんの共通な思いじゃないでしょうかねえ」

    ※    ※    ※    ※

 このタンチョウヅル、昔は本当に少なかったのですが、熱心な保護政策の甲斐があって、少し前の調査では生息数が概ね1000羽を超えた、ということが話題になっていたのだそう。
 これが本当の千羽鶴でなんだかおめでたいのです。

 こんな風景が当たり前に見られるというのはなんと幸せな大地であることか。 
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釧路湿原は宝もの

2010-07-25 23:57:00 | Weblog
 釧路に来てから、市の大きな財産の一つである湿原についてしっかりと教えて欲しいと思っていました。

 釧路湿原となれば、釧路にはSさんという方がいると以前からお名前だけは何度も聞かされていました。そこで市役所の中でSさんとご一緒に湿原を見せてもらえるように調整をしてもらっていたのですが、私とSさんとが半日間一緒に行動出来るの一番早い日が今日と言うことで、日曜日にもかかわらずお願いをして湿原の案内をして頂きました。

 今日ご案内頂くSさんという方は、かつては市の博物館に長く勤務し、その後にラムサール条約の登録湿地に向けた仕事を担当するなど、ずっと湿原の研究やその調整に関わってこられた方で、とにかく湿原なら何でも詳しくて釧路では「湿原の神様」と言われるくらいの存在なのです。

 今日の釧路は朝方は雨が降っていたのですが、昼前には小降りになり午後は霧もなく天気は上々です。市の担当者二人と全部で4人が車に乗って湿原を時計回りに回って、いくつかの拠点でポイントとなる説明を受けるというわけです。

    ※    ※    ※    ※

 まずは湿原の西側にある釧路市湿原展望台へ。ここは湿原から少し高台にある展望台で、ここを起点に湿原近くまで遊歩道が整備されています。


 【湿原展望台 イメージはヤチボウズだそうです】

 縄文時代は縄文海進と言って太陽の活動によって気温が高く、世界的に今よりも数メートルほど海の水位が高かったと言われています。

 それを表す現象として内陸部の小高い丘に縄文時代の遺跡が数多く見つかるということがあります。ここ湿原展望台も海水位が高ければ岬だっただろうな、というところにあって、まさにここには縄文時代の遺跡があるのです。

 ここでは農地として利用されている湿原エリアと、元々国有地であったために国立公園として保全の対象となってエリアがはっきりと見え、釧路は市街地のすぐ後背地が湿原だと言うことがよく分かります。


 【真ん中の道路から右は農地、左は保全されている湿原】


■縄文海進
 http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/special/267_data/index.html 
    ※    ※    ※    ※

 続いては釧路市のお隣の鶴居村にある鶴居どさんこ牧場へお邪魔をしました。

 こちらではもじどおり「どさんこ」という北海道和種馬を30頭ほど買っていて、なんとこの道産子に乗って湿原を巡るというサービスをビジネスとして運営しています。

 案内のSさんは「これもひょんな話から始まったんですよ。湿原の調査に初めて入った頃に、瀬川さんというお爺さんがいましてね。その方が趣味で道産子馬を飼っていたんですが、仲良くなって『道具、馬で運んでやるかい?』ということになり、疲れたら『馬に乗るかい』と言って乗せてもらったりしていました。それを地元のマスコミの方がもて囃して大きく紹介してくれたことで人気が出てこんなサービスが続けられるようになりました」
「リピーターもいるのですか?」

「夏は初めてのお客さんが多く来るので、リピーターの方はもっぱら空いている冬をねらってきますよ。でもこういう商売が出たことで、湿原が地域のやっかいものから少し理解を深めてもらうことができました」

 かつては湿原観光と言っても、ゴミだけ持ってこられるのではないかと疑心暗鬼だった人たちも、地域の名が知られたことで誇りに変わっていったとのことです。ほんのちょっとした熱意が立派なビジネスに繋がりました。

 こちらからも湿原に岬のように飛び出た半島状の高台を延々とホーストレッキングが楽しめます。片道をトレッキングする頃には馬の操作にも慣れるそうですが、帰りは馬の方が帰りたくてスピードを上げてトットコトットコ帰ってくるのを、(こんなに馬を速く走らせる私って天才?)と勘違いする人も多いのだとか(笑)


 【広い道産子牧場はすばらしい】



 【道産子はとっても大人しいのです】

■鶴居どさんこ牧場
 http://city.hokkai.or.jp/~tdf/index.html

    ※    ※    ※    ※

 次は湿原の北側に位置するコッタロ展望台で高台から湿原を間近に見ることに。

 ここから見ると、湿原の真ん中がなんだか茶色に見えます。これをSさんに尋ねると、驚いたことに「あれは立ち枯れたハンノキですよ」とのこと。


 【写真の右側の茶色がハンノキ林の群落】



 【展望台にあった双眼鏡につけて撮ってみました。立ち枯れが分かりますか?】

「ハンノキが立ち枯れるなんて自然環境が悪化しているのでしょうか?」と訊いてみると、「それほど単純な図式ではないんです」とのこと。え?なんで?

「ハンノキは、ヨシやスゲが優勢で一見地面に見える部分が実はスカスカな状態の湿原的な環境では入ってこられません。ハンノキが湿原に生えてくるというのは、そんなスカスカな湿原に火山灰などの土が流れ込んで根が張れる状態になったり、農業などに由来する肥料分などが増えてくることで群落状に入ってくるようです。そういう意味では湿原的でなくなるという意味の変化ではあるのですが、それがイコール環境悪化とくくって良いかどうかはまだ明らかではないんです」

「しかしハンノキの群落が生えるのは乾燥化の証だ、という論調をよく耳にしますが」
「おっしゃるとおり、そういう単純化した言い方が良くされますが、我々はそうした単純化には異を唱えています。なぜなら見て分かるとおり、湿原のど真ん中にもハンノキの群落が生えているわけで、実はあれは湿原を流れる川が自然に起こる氾濫によって土がもたらされることでハンノキが育つ環境が整うからだとみています」
「自然現象でもハンノキの群落ができるとは驚きです」

「できます。しかしここの湿原の河川は長い目で見ると氾濫によって蛇行の形状が変わってしまうようで、そのことで、土はあるものの栄養が満たされなくなり、次第にハンノキの育つ環境が失われて行きます。そしてその結果としてハンノキの群落が立ち枯れるという状態になるのですが、これは乾燥化によってハンノキがもたらされているのでもなければ、環境悪化によって立ち枯れを起こしているわけでもありません。あくまでも自然のゆらぎの範囲内の出来事なんだと考えているんです」

「はあ、なるほど」
「そしてもちろん、農地開発などの人為的な変化が周辺部から環境変化をもたらしているところもあります。大事なことは、一つ一つの状況をつぶさに観察して、原因の研究と対策の経験を続けることだと思います」

 環境問題の最前線にいる人たちは、教科書があってその通りにやれば解決するような生やさしい問題ではなくて、悩みながらトライ&エラーを繰り返す中で一筋の光明を見いだして行かなくてはならないのです。

 我々も問題を単純化することなく、複雑な問題に真剣に考えを巡らせたいものです。


 今日はSさんのおかげで釧路湿原のことについて理解が大きく進みました。Sさんとは今度はカヌーで川を下ってみましょうという約束も。
「ここの川は、途中で一度とぎれてまた現れるようなところもあれば、下っているうち東西南北が分からなくなるほど蛇行している川もあったりで、とっても面白いんですよ」

 いやあ、釧路湿原って話題とネタが豊富な素晴らしい財産です。もっともっと勉強しなくてはね。

■湿原とハンノキ林
 http://kushiro.env.gr.jp/saisei1/modules/xfsection/article.php?articleid=78

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都内のアンテナショップ

2010-07-24 23:56:55 | Weblog
 中央への陳情を終えて、今日の土曜日を使って東京周辺で社会勉強。

 今日は東京在住で観光関係のサポートの仕事をしているHさんを講師に迎えて、各都道府県のアンテナショップについて勉強をしてみました。

 アンテナショップというと、観光パンフレットが置いてあって、あとは自慢の食品やお酒、工芸品などのお土産を売っているというイメージがあります。

 ところが実は明確な定義がないそうで、共通していることは、地方公共団体が運営主体となって、主として東京や大阪などの大都市住民を相手として情報発信や地域産物の販売促進を図るために設置した施設であると言うこと。

 その形態を分類してみると、物産販売や情報発信などが総合的に入っている【総合型】や、物産販売が中心の【物産型】、地域の産品を使って実際に食べさせる【レストラン併設型】、さらには情報提供を強化した【PR情報館型ショップ】などがあります。

 また変わったところでは、ショッピングセンターの中に入っているところやコンビニの棚を借りるだけのものなど、実に多様です。

 Hさんによると、集客数を稼ぐための最も重要な要素はなんといっても『立地』なのだそうで、どんなに内装や企画を良くしても立地が悪ければ集客は叶わないそうです。

 そのため多くのアンテナショップが銀座や日本橋などの一等地にあるのですが、それはそれで家賃も高く、アンテナショップをそこにつくる目的や意義などが十分に理解されていないと評価が難しくなります。

 一等地にあることで産物が売れたにしても、それで儲かるところまで行くところはまずなくて、相当額の持ち出しを覚悟しているところが多いようですし、なにしろどういう基準で頑張りや貢献を評価するかが明確になっていないのが辛いところ。下手をすると今流行の事業仕分けなどで厳しい評価を受けかねないことでしょう。

    ※    ※    ※    ※

 そうしたお話を聞いた後に今度は実地に見学へ行きました。

 福島県のアンテナショップは葛西にあるショッピングセンターの中にあって、ひたすら県産品を売ることに特化しているようです。ショッピングセンターと言うことであれば前を通ることにもほとんど抵抗はないでしょう。






 奈良県のアンテナショップは日本橋にある奈良まほろば館で、こちらはただいま平城京遷都1300年祭の真っ最中と言うこともあって、入り口では「せんとくん」の人形がお出迎え。県産品を売ると言うよりは情報提供を強化しているようでした。




 
 また沖縄県のアンテナショップは銀座にある「銀座わしたショップ」でここが数あるアンテナショップの中でももっとも売り上げの多いところなんだそう。

 確かに店内は県内の産品に充ち満ちていて、数多い泡盛は試飲のサービスも充実しています。下手な説明よりも実際に味わってもらう方が理解が早いと割り切ったサービスで、これならリピーターも増えそうです。

 今日も暑い東京の一日をアンテナショップ巡りに費やしましたが、それぞれの都道府県の個性があふれていて楽しいものです。

 今日の講師のHさんは、これらのアンテナショップを紹介するポータルサイトの「風土47」というサイトも運営しています。アンテナショップ巡りも案外楽しいかも知れませんよ。

【風土47】
 http://www.antennashop.jp/

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がんばれ地方空港

2010-07-24 00:52:52 | Weblog
 猛暑の中の中央要望最終日。農水省や国土交通省、法務省などを回って空港機能の充実のお願いに回りました。

 最近は地方の空港にも外国からのチャーター便が来てくれるようになったのですが、外国人が地方空港に降り立つと言うことは、いくつかの手続きが必要になります。

 それがCIQと呼ばれるもので、C=Customs(関税)、I=Immigration(入国審査)、Q=Qurantine(検疫)という三つの手続きのこと。

 外国に対して開港されている空港であれば、これらが常駐して手続きを行うこともできますが、地方空港にときどきチャーター便が来るという程度では、常駐のための職員を置いてくれることはありません。

 飛行機が来るたびに職員がCIQの手続きをするためにわざわざ遠くからやってくることになるのです。

 しかも検疫だって、人間の検疫のみならず植物の検疫もあれば動物の検疫、さらには食べ物の検疫なども行う必要があって、それぞれに担当の職員が必要です。

 人間が動けば犯罪と病気がついて回るといいますが、それらを未然に防ごうというのがこれらの手続きですが、これらを効率的に行おうとすれば成田空港や関西国際空港など、国際空港をいくつか決めてまずそこでCIQを実施し、そこから先は国内旅行とすればよいわけ。

 ところが日本では国際空港から地方空港への乗り継ぎ便がこれまた高いので、一定の乗客が安定的に見込まれるということになれば、チャーター便として直接地方空港へ乗り入れるという飛行機も出てくるのです。

 しかしそれが逆にCIQ手続きをばらけさせてしまって、職員が振り回されるということになったり、なかなかフルセットの職員が揃わないなどの苦労を背負うことにもなっています。

 そう言う意味で、わが丹頂釧路空港でもCIQを充実させて欲しいという要望を上げているわけですが、まだまだ空港を利用する外国人の数が基準より少ないということで、なかなか要望は叶いません。

 なかにはその度に千歳空港から応援に来てくれる担当者もいるようで、ご苦労をおかけしています。

 もっと観光やビジネスの需要が増して、外国に対してさらに開かれた空港になる日を夢見てまずは利用者の増加を計らなくては。

 暑い中を歩き回って事情を説明する日が報われるのはいつのことでしょうか。
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新しい議員会館

2010-07-22 22:27:28 | Weblog
 「暑い、暑い」と言ったところで事態は改善しないのですが、事実としてやはり暑いと言うことが今日一番のニュース。そんな猛暑の中、今日は一日中永田町から霞ヶ関周辺で挨拶回りです。

 国会議員会館も回ってきましたが、新しく建てられたばかりの議員会館はまだ国会議員の皆さんも引っ越しの真っ最中で、廊下の床と壁にはパソコンやOA機器を運ぶための養生シートが貼られていました。

 ある議員のお部屋でも「まだ以前の部屋にたくさん荷物があるのですが、こちらに持って来れていないので今はまだ閑散としています(笑)」とのこと。でも以前の部屋よりも2.5倍ほどに広くなったとのことで、資料も集められるし執務はずっと取りやすくなったことでしょう。

 地下道も充実していて、衆議院第一議員会館と第二議員会館とは地下道で結ばれていて、いちいち外へ出る必要がありません。

 今日は議員会館地下の食堂で昼食を取りました。議員会館はもちろん入る時に相手先との約束やセキュリティなどが厳重です。しかし以前は昼食を食べるだけなら入れたと記憶があって、受付の女性に訊いてみたところ「昼食だけのために入ることは残念ながらできません」と言われてしまいました。やっぱりね…。

 紹介者を立てて、地元の先生を訪ねてみるというのはちょっとした社会勉強になることでしょう。ついでに地下の食堂で食事を取ってみるのも一興です。議員だけが入れる専用のコーナーなんてのもあるので興味深いですよ。 

    ※    ※    ※    ※

 一方霞ヶ関の方も今は概算要求基準が政権から打ち出されるのを待って準備をする毎日。

 現政権が政治主導を標榜していることもあって、霞ヶ関のお役人達への陳情や事情説明はかつてよりも随分減ったとのことで、若手の職員達には残業を減らしてあげて欲しいものです。

 また行く先々で知った顔に出会うのも心強い限り。こうしたネットワークが少しでも我が町のためになればよいのですが。

 いよいよい明日は、地元から首長さん達もこぞって集合しての中央陳情。気を引き締めて暑さに対抗しなくては。   
 
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