北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

【番外編】 未来小切手帳

2009-01-25 23:30:09 | Weblog
 人気アニメ「ドラえもん」では、ドラえもんがのび太に「未来小切手帳」というアイテムを渡したことがあります。
 Wikiedia 「未来小切手帳」

 これは、その小切手を切れば銀行口座など無くても買い物ができるというものなのですが、要はそのお金は自分の未来で得た収入が忽然と消えることで返済されているというオチ。

 今のアメリカって、「今後100年間分の借金を10年でした状態」とも言われていて、これを今後どうして行くのかは結構恐ろしい状況で、まさに未来小切手帳を使いまくってしまったようです。

 借金しない精神性なんてどうやったら育つのでしょう?

 つくづく日本人で良かったと思います。しなくてはならない借金も確かにありますが、常に恐ろしさと隣り合わせであることを感じている人が多いと思います。

 この精神を貶めて、とにかく借金をすることが正しいんだ、なんて考え方には断固反対しなくてはいけませんね。 お~、こわ…  
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クレジットスコアって (2)

2009-01-25 23:12:42 | Weblog
 さて、クレジットスコアの導入についてですが、日本の社会は「行政や政府は国民を守るべきだ」というパターナリズムを容認する傾向が強いので、こうした社会不安を招くような制度には慎重な議論をすべきですし、私も日本には導入をしない方が良いと思います。

 ところで、このクレジットスコアの考え方には実は落とし穴があります。それは、クレジットカードを使わない人はスコアの対象にならないということです。

 なにしろクレジットカード会社が自社のメリットのために信用評価を行っている者なのですから、純粋な個人の信用を評価するのとは訳が違うのです。

 日本人の場合は、諸外国(特にアメリカ)と比べても非常に借金を恐れる考え方が主流です。最近はネットショッピングが増加しつつあって、そのためにはクレジットカード決済をしなくてはならないシーンがあるのでやむなく持ち、やむなく使うという人も増えています。

 しかしながら返済は一回払いか二回払いの、利息の発生しない範囲での利用が多いよう。こういう利用は、カード会社によってはスコアの対象としないところもあるようで、こういう利用をしている限りその個人のスコアはクレジットカード会社にメリットを与えないために低くなるというわけです。

 こういう全体として日本人の借金を嫌う国民の気質は誇って良いですし、壊してはならないものだと思います。

 家庭でも学校でも、子どもへの教育として、大人になった時の借金の怖さを十分に教えることが必要でしょう。 
   
    ※    ※    ※    ※

 ときどき見る2チャンネルの中での、アメリカでの借金にまつわるネタ交換をご紹介します。こういうのってときどき結構面白いネタがあるものです。

 ※  ※ 【以下2チャンネルのあるスレから引用】 ※  ※

268 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 16:50:04 dTtKGO/k
知人からの又聞きですまないんだが
リーマンやAIGの騒動後雨人も倹約するようにはなったらしいんだが
クリスマス頃に「いいよね?いままで倹約したから使っていいよね?
クリスマスだしね!(*・∀・)」って
感じでまた使ってたんだそうな…
クリスマス後に再び倹約したかどうかはわかんね


269 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 16:51:51 lhMffAVB
>>268
一回ついた習慣はそう簡単に治らないですからねー…


270 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 16:52:33 Xc68AtkL
オバマのパレード見にカードで60万借金したドアホウもいたなぁそういえば


271 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 16:56:19 mFEX3njM
健全な消費行動が多い日本。
それでも内需国家だから、立派なもんだ。

278 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 17:05:32 /8HXziO2
Yes we can

買い物したって大丈夫、俺たちなら返せる!
こうですか?わかりません><

280 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 17:07:09 Xc68AtkL
>>272・273
テレビでやってたんだけど、その借金した人がインタビュー受けて
「オバマならなんとかしてくれる!」って言ってたわ。
こいつ心底馬鹿なんだなって思った。オバマがあんな演説をしたのも頷けるよ

 296 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 17:18:29 t7pV1FJn
在米です。
アメリカではクレジットスコアというのが重要で、
借金をしてちゃんと返すとスコアが上がるようになってます。
つまり借金をせずに現金ばかり使ってる人はスコアが上がらず
いざ家を買おうというときにスコアが低いとローン出来ないのです。
こういう事情がアメリカ人がクレジットカードをよく使う
一つの要因じゃないかと思います。

303 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 17:22:21 q1oYUH2V
>>296
日本人の感覚だと信用度のスコアが減点方式じゃないのが謎だよなw
まあ、お得意さん度とか常連さん度だと思えば良いのか

312 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 17:30:40 zg4/vgpR
>>296
そう言えば、アメコミヒーローが結構好きな友人が言ってた。
1、ヒーローは、窮地を打開しなくてはいけない。
2、打開するためには窮地に陥らなければならない。
という訳で、
3、いかに「こいつ馬鹿だ」と思わせずにヒーローをピンチに陥らせるかが脚本家の腕なんだそうだ。

なんかそのクレジットスコアという考え方に、ついそれを思い出しちゃったよ。

314 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 17:33:13 Xc68AtkL
クレジットスコアは日本にもあるよ。

完済→信用度うp→限度額が拡大→さらに大きい借金が出来る →大きい借金になれば返済は分割になる→利息ついてクレ会社ウマー

日本じゃこの部分に関しては米のような認知のされ方をしてないから消費行動があっちのようになってないだけの話だと思うよ。


336 名前:Trader@Live! 投稿日:2009/01/24(土) 17:58:00 DygSbt29
金貸しから見たら、借金返さないより、借金してくれない事の方がよっぽど
怖いからな

    ※    ※ 【引用おわり】 ※    ※


 借金をしてくれないので金貸しからは無視されるくらいがちょうど良いようです。
  
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クレジットスコアって? (1)

2009-01-25 23:10:56 | Weblog
 クレジットスコアという単語があります。クレジットカード会社が個人の信用評価を、借金をどれだけ返す力があるかで計るというものなのだそうです。

 今やアメリカではこの数字が良いか悪いかで、人生の生き方まで決まってしまうという恐ろしいことになっているのだそう。

 予備知識として、経済アナリスト森永卓郎氏のブログ「構造改革をどう生きるか」にちょうど良い記事がありましたので、まずはこれをご覧ください。

 第163回:人間の価値を金で測る「クレジットスコア」導入に大反対する
  (2008年12月8日)
 http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/163/index1.html

    ※    ※ 【以下引用】 ※    ※

 
 …クレジットスコアとは、いわば個人の信用評価点で、個人ごとに300点から850点の点数がつけられている。もともとは融資やクレジットカードの審査効率化のために導入されたもので、その点数によってどれだけお金を貸してもいいかを測る目安としているわけだ。

 クレジットスコアを審査する機関はいくつかあるが、算定基準は公表されていない。ただ、基準の一つとして明らかなのは、クレジットカードの利用履歴である。カードの引き落としができなかったり、キャッシングの支払いが遅れたりするといった返済事故が起こると点数が落ちる。

 確証はないが、借金の額が増えるとクレジットスコアは下落し、収入や資産が増えると上昇するといわれている。ただし、どの要素がどれだけウエイトを持つかという詳細は分からない。

 クレジットスコアは、個人の格付けと考えると分かりやすいだろう。点数が高ければ優良顧客であり、低ければ信用力の劣った客である。だから、銀行で住宅ローンを借りたくても、クレジットスコアが一定以上ないと受け付けてもらえない。そうした信用力の低い客に対するローンがサブプライムローンだったわけだ。

 そして、クレジットスコアの高低によって、ローンの金利が違ってくる。いま述べた住宅ローンだけではなく、自動車ローンでも、400点台の人と800点台の人とでは金利が倍ぐらい違ってくる。

 厄介なのは、いったんクレジットスコアが落ちると、社会生活がスムーズにいかなくなっていくことだ。新たにクレジットカードがつくりにくくなったり、金利が高くなったりという悪循環を繰り返し、ますます暮らしにくくなってしまう。米国の格差社会をつくっている一因と言っても過言ではない。

 そんな数字は気にしなければいいと言われるかもしれないが、そうはいかないのが米国の実情なのである。個人の信用を測る物差しとして、クレジットスコアほど明確な数字はないからだ。

    ※    ※ 【引用おわり】 ※    ※ 

 翻って日本で、個人の信用を何で計っているかと考えてみれば、働いている企業や官庁、学歴、出身学校、収入、既婚か独身か、身につけているブランド品…などといったところでしょうか。

 最後の方の既婚か独身かやブランド品などは書いては見たものの、あまり当てにはなりません。

「あの人今度、大手の○○産業に就職が決まったんだって、すごいねー」というように、やはり働いている職業・企業、学歴などがぼんやりとした個人の評価と言ったところでしょう。

 ところがそれを、クレジットカードをどれくらい使って、それをまたどれくらい誠実にちゃんと返したか、という実績で評価しようと言うのがこのクレジットスコア。

 森永氏は同ブログの中で「(クレジットスコア導入を)米国政府が日本政府に求めた「年次改革要望書」に記されていた」ということから類推して、いずれ日本政府もアメリカの圧力によって導入することになるのではないか、と考えていて、「それに断固反対する」と述べています。

    ※    ※    ※    ※

 アメリカがそれを要望する理由として森永氏は、
「では、なぜ米国政府はそのような要求をしているのか。それは、外資系金融機関が、日本の膨大な個人資産を狙っていることと深い関係がある。つまり、クレジットスコアを導入することで、外資系金融機関に対して、日本の消費者金融市場へ参入しやすくするわけだ。なぜなら、そうした外資にとって、日本市場参入への最大の壁になっているのが、個人の信用情報を得にくいという点にあるからだ。

 本当に金を貸してもいい相手なのか、それが分からなければ消費者金融などできない。しかし、それをクレジットスコアという数字で簡単に得られるようにすれば、外資でも簡単に金が貸せるというわけだ。

 これまでは、時価会計制度の導入も郵政民営化も、米国の狙いは日本の企業が中心だった。だが、企業レベルではほぼ甘い蜜を吸いつくしてしまった。そこで、今度は日本の国民の資産を狙っているのだろう。わたしは、そう思えてならないのである」と述べています。

 あたらずとも遠からずといったところでしょうか。アメリカにとって都合の良いことだから要求をしているわけで、アメリカの金融資本がねらっているのが日本の個人資産ということになるのでしょう。

 クレジットスコアがちゃんと借金を払う人にとって有利なのは、スコアが高い人は借金を低い利率ですることができ、そのかわりスコアが低い人は高い利息で借金をすることになるからです。

 日本では、貸すかどうかのところで与信審査をしますが大丈夫となれば借金の利率は大抵一緒です。これを踏み倒されるリスクの度合いによって金利を変えるというのですから、今までの日本にはないくらいますます自己責任を問うシステムとなるわけです。

 そしてこれは、自己責任とはいえちょっとした収入格差が大きな実際生活上の格差となって跳ね返ってくる恐ろしいシステムとも言えそうです。

 現実にはいくら周りが止めても、一定の割合で必ず借金をルーズに考える人がいるわけで、借金をしてそれを返せなくなった人が高利の利率によって借金地獄に陥る可能性を高めるシステムだからです。

 健全な人にはメリットを与え、その分を不健全の人から稼ぐというのは、資本主義の理論としてはあり得るのでしょうが、実際にそれを実行すると社会の安定性を欠くことは必定です。

 もはやそれが導入されていて、社会の常識となっているのがアメリカ国民の姿だとしたら、これは相当に恐ろしい社会不安を招くでしょう。

 (2)に続く 
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