goo

五島うどんと立岩展望台

(立岩展望台から見る嬉野温泉)

もう1日、嬉野の話である。

一昨日の夜、地元の会社の担当と食事をした。会食の最後に、メニューを見て、五島うどんをリクエストした。最近、続けて五島うどんを取り上げたテレビ番組を見た。その製造方法も知り、一度食べてみたいと思っていた。五島うどんはその名の通り、長崎県の五島列島で作られるうどんである。番組では詳しい製造過程を映していたが、簡単に説明すると、丸い座布団のように厚めに生地を伸ばし、それを蚊取り線香のように渦巻状に庖丁を入れて、太いひも状のものを作る。それを少しずつ丸めながら引き伸ばしていく。その過程はソーメンの製造方法そっくりであった。ただソーメンよりも太い状態で作り終える。


(五島うどん)

出てきた五島うどんはかけうどんであった。普通のうどんよりも細くて、ストローほどの太さであろうか。断面が丸いのが特徴である。モチモチ感のあるうどんかと思ったら、意外と歯切れが良い。煮ても伸びることが少ないうどんだという。アゴ(トビウオ)の丸干しで出汁を取るのだという。その五島うどんがそうだったのかどうかは、自分には舌では判断がつかなかった。初めて食べてみたことに意義があって、そんなに何度も食べたくなるうどんというわけでもない。

    *    *    *    *    *    *    *

昨日の帰りに武雄温泉駅まで送っていただく途中、少し時間があったので、立岩展望台へ車で登ってもらった。標高345メートルの上に、6、7メートルの展望台があった。山々に囲まれた嬉野の町が一望に出来た。周りの山々はそれほど高いわけではなくて、見えるところにも見えない山上にも茶畑が広がっているという、茶所である。環境的に住みやすそうな町に見えた。案内してくれた人は、昔は麓に中学校があって、部活にはこの山へ走って登らされてきつかったと語った。いま中学校は移転して、跡地が「肥前夢街道」という江戸時代の街を再現したテーマパークになっている。

この風景の中に長崎新幹線(正しくは九州新幹線長崎ルート)が通り嬉野温泉駅が出来ると聞いた。外から見ると、せっかくの静かな温泉町に新幹線を通すなど無粋の極致だと思うのだが、町に住む人にとって見れば、長年の悲願なのだろうと思った。嬉野温泉は鉄道が通っていないために発展から取り残されたという忸怩たる思いがあるだろうから。新幹線が通ったらぜひ乗ってきて下さいという。それで何時通るのかと聞いたら10年ほど先の話であった。それじゃあ、来れそうにないなぁ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )