平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
参議院選挙、民主党惨敗
すでに翌日になっているが、時計を止めて書き込んでいる。
参議院選挙で民主党が惨敗した。予測された通りになった。最近の選挙では事前予測がその通りになってしまう。出口調査などがかなり精度が増したようである。マスコミの論調では菅総理の消費税増税発言が左右を決したようにいうが、本当にそうだったのだろうか。
消費税発言も影響しなかったとは言わないが、鳩山内閣の支持率10%台まで落ちた状況が、頭をすげ替えるだけでクリア出来ると思ったことが幻想だったのではないか。菅内閣が発足した瞬間、支持率は70%を超えたが、これはいわば御祝儀相場のようなもので、これで参議院選挙は安泰だと思ったとすれば、民主党の見通しの方が有権者を甘く見ていたと思う。
菅内閣の支持率は参院選挙の票とは別である。菅内閣には一応期待しているが、民主党には失望している。そんな複雑な選挙民の心境を政治家もマスコミもよく理解できていないように思える。民主党の参院選挙敗北の原因を、菅総理の消費税増税発言のせいにして、菅総理もそれを認めているようであるが、ならば消費税増税をそれ以前から主張している自民党が議席を増やしているのをどう説明するのであろう。ある出口調査によれば60%以上の有権者が消費税増税やむなしの判断をしているという。
菅総理の消費税増税発言があまりにも唐突で、しかもその後で批判を受けてブレまくった様子を見て、鳩山元首相の醜態を有権者は思い出してしまった。前政権の正当な評価に、有権者を覚睡させてしまった結果になった。
現閣僚の中で、千葉法務大臣が落選したことは、世論の一つの方向を示していると思う。死刑廃止論者が法務大臣になっては、死刑執行のサインはしないと公言しているようなもので、凶悪犯に対して裁判員まで加わって出した判決を、法務大臣が執行しなければ、裁判そのものの意味がなくなってしまう。そういう批判があったにも関わらず、菅内閣は法務大臣を留任させた。選挙民は選挙という手段で法務大臣を更迭したのだと思う。
明日から、暑苦しい政治の季節が始まる。民主党政権は国民新党と連立している意味はなくなってしまった。今のところ、民主党との連立に加わろうとする党は無さそうである。政策ごとに協力関係を結んでなどというが、そんなことは出来ない相談である。このままではねじれ国会が続いて、キャスティングボードを握る党がどんな無理難題を言って来るかも知れない。それが国益に反するような内容でも、背に腹は変えられないと、政権に居座りたい民主党では聞いてしまいかねない。
日本のためには政界再編をして、衆院選挙で決着をつけることが必要であろう。
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