平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
ムサシが鼻先から血を流し
午前中に、あっくん(名前が決ってあっくんと呼ばれるようになった)の生後2週間の検診から戻ってきた。1日に60数グラム体重が増えていて、順調に育っているようだ。母乳で十分足りているらしい。女房が開口一番に、留守の間にムサシが騒がなかったかと聞く。郵便屋さんが来たときに少し吠えたが、気付かなかったと答えると、ムサシが鼻先から血を流していて、いつもの元気がないという。
猫にでも引っ掛かれて、落ち込んでいるのだろうと思ったが、心配性の女房は蛇に噛まれたり、蜂に刺されたりしていたら大変だと騒ぐ。毒が回っていればとても歩けたりはしないから、大丈夫だとは思うのだが、蛇は庭で時々見掛けるようで、ムサシと対峙しているのも見たという。蜂が刺しても血を流すことは無いから、蜂の可能性は無いだろう。早速、女房は屋敷周りに蛇避けの粉薬を撒いていた。
自然界の蛇は自らが危うくならない限り、餌にならない大きな物に噛み付くような馬鹿な真似はしない。蛇が噛み付くのは、不意に尾を踏まれたり、自分が襲われていると感じたときに限る。他はほとんど争いにならないように、草むらに姿を消す。ムサシが蛇にちょっかいを出すかというと、ムサシは女房の蛇嫌いが移って、蛇が嫌いで姿を見ると小屋に入って小さくなっている。もともと両者は争いにならないと思うのだが、女房の心配は募る。自然界では、生きるため、獲物を捕らえる闘いは最小限に行われるが、無闇な争いはほとんど無い。無闇な戦いをするのは人間だけである。
茶畑がのら猫のねぐらになるのか、近辺には野良猫が何匹かいる。子育てをしたりしているが、餌をやることはないので、増えることはない。表通りに出て車に轢かれるのか、よその地域に縄張りを求めて立ち去るのであろう。しかし野良猫は気が荒い。人にも歯を見せることがあるほどである。ところがムサシはその猫に対しては強気で追いかける。追い詰められて反撃され、ひるむムサシの姿も見ている。だから、多分、反撃されて、猫の爪で引っ掛かれたのだろう。眼の前に赤い血が見えるわけで、痛みもあったのだろうが、意気消沈して1日しおたれていた。
夕方、見るともう黒く固まっていたし、心配して夕方の散歩は女房が連れ出したら、歩いて行って来たというから、問題ないと判断した。夜の部屋に移り、今夜は吠えることも無く静かにしている。明日にはまた元気が出るだろう。
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