ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

外国人参政権付与と地域主権2

2009-09-20 07:53:20 | 時事
●マニフェストにない外国人参政権付与を推進

 本年(2009)8月30日、衆議院議員総選挙は、自民党の惨敗、民主党の圧倒的な勝利に終わった。民主党は、選挙の前に、マニフェストを配布した。マニフェストは政権公約であり、国民との契約だという。その民主党マニフェストには、永住外国人への地方参政権付与は、一言も書いていない。ところが、政権を取るや、永住外国人への地方参政権付与を早期に実現しようと動きはじめている。
 永住外国人への地方参政権付与は、選挙前に国民に、公約した政策ではない。なせマニフェストには載せなかったのか。選挙前は、国民に疑問や反発を与えるような政策は除き、政権を取った後に、推し進めようというやり方だろう。
 もともと民主党は、平成10年(1998)の結党時、基本政策の一つに「定住外国人の地方参政権の実現」を揚げた政党である。参政権付与の法案を繰り返し国会に提出しており、過去の政策論文集でもこの方針を打ち出している。

 民主党随一の実力者が小沢一郎氏であることは言うまでもない。政策にも人事にも、強い影響力を持つ。鳩山内閣は「鳩山・一郎内閣」とも呼ばれる。昨年(2008)2月、小沢氏(当時党代表、現幹事長)は訪韓し、李明博大統領に永住外国人への参政権付与を推進する方針を表明した。これは、党の政策を国際的に公約したに等しい。
 本年の衆議院選挙後の9月11日、小沢氏(当時党代表代行)は、党本部で川上義博参院議員と会談し、永住外国人への地方参政権の付与について、「自分はもともと賛成なので、ぜひ来年の通常国会で方針を決めよう」と述べ、早期実現に積極的な姿勢を示した。川上氏は党の「永住外国人法的地位向上推進議員連盟」(会長・岡田克也氏)の事務局長である。同日の会談には、在日本大韓民国民団の幹部らが同席したと報道されている。さらに19日には、小沢氏は、李大統領の実兄で韓日議員連盟の李相得会長や権哲賢駐日大使に対し、「何とかしなければならない。通常国会で目鼻をつけたい」と語ったという。通常国会は来年1月に始まる。日本の国の在り方に関わる重大な問題ゆえ、国民的な議論が必要である。

●「日本列島は日本人だけの所有物じゃない」

 9月16日、歴史的な政権交代により、鳩山由紀夫内閣が成立した。鳩山氏(当時幹事長)は本年4月17日、インターネット動画サイト「ニコニコ動画」の番組に出演し、永住外国人に参政権を付与すべきとの持論を繰り返した。その上で、鳩山氏は「日本列島は日本人だけの所有物じゃない。仏教の心を日本人が世界で最も持っているはずなのに、なんで他国の人たちが、地方参政権を持つことが許せないのか」と発言した。
 また、同月24日の記者会見で「これはまさに愛のテーマだ。友愛と言っている原点がそこにあるからだ。地球は生きとし、生ける全てのもののものだ。日本列島も同じだ」と述べた。
 永住外国人に地方参政権を与えることは、彼にとっては友愛という理念の実践であるらしい。しかし、先に書いたように、憲法は参政権を「国民固有の権利」と定めている。「国民」とは、日本国籍を持つ者のことであり、日本国籍のない者は、「国民」ではない。故に、外国籍の人間に参政権を与えることは、明白な憲法違反である。
 参政権を望むならば、日本国籍を取得して日本国民となればよいのであり、日本国は帰化したいという外国人には門戸を開いている。日本列島から外国人を排斥したり、追放したりはしていない。仏教の心だ、愛のテーマだなどと、個人の思想・信条を持ち出す事柄ではない。

 鳩山氏は総理大臣になると、法務大臣に千葉景子氏を指名した。当然、小沢氏の了解を得た人事だろう。千葉氏は、外国人参政権法案の呼びかけ人の一人である。参政権付与推進派を法相に起用したことは、鳩山内閣が参政権付与を早期に実現しようと狙っていることの表れである。千葉氏は、国籍選択制度を改めてニ重国籍の取得をも実現しようとしてきた。外国籍を持つ外国人にわが国の国籍との二重国籍を認めれば、地方だけでなく国政への参政権をも与えることになる。千葉氏にとって、地方参政権は参政権付与の第一歩にすぎないのである。
 千葉氏は、北朝鮮による日本人拉致の容疑者・辛光洙の釈放嘆願書に署名したことや、慰安婦問題で米国下院議員マイク・ホンダ氏の根拠なき日本批判に呼応して行動したことなどでも、知られる。国旗・国歌を定める法案にも反対した。国法に関わる法務大臣には、最もふさわしくない思想を持つ政治家である。こうした政治家を法務大臣に任じたところにも、鳩山氏及び民主党の思想が露呈している。

 次回に続く。

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4 コメント

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>通りすがりさん (ほそかわ)
2009-09-21 09:43:47
民主党の議員30人が、戸籍制度の廃止をめざす議員連盟を発足ということですね。
戸籍制度の廃止は、夫婦別姓の導入(ますは選択的から)とともに、わが国の家族尊重の伝統を断って、個人主義を徹底しようとするものです。
戸籍制度の廃止は出自()、男女、嫡出・非嫡出、性的志向等の違いで不利益を感じる少数者の権利問題ではあります。しかし、そのために、家族単位から個人単位へと制度を変更するのは、わが国の家族のあり方を根底から変えることになります。
人権の名の下に、日本の家族を解体し、バラバラの個人の寄り集まりに変えることには、大多数の日本人は反対するでしょう。家族の絆を守らねば、社会の安全、国家の繁栄はえられません。
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Unknown (通りすがり)
2009-09-20 18:50:02
連続すみません。
ほそかわさんはこの記事を読まれてどう思われますか?
ものすごく嫌な気持ちになってしまうのですが。

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090920AT3S1901019092009.html
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>通りすがりさん (ほそかわ)
2009-09-20 10:33:25
不安をばねに、自分の出来ることを実行することだと思います。
私は自民党政権であれ、民主党政権であれ、日本人が日本精神を取り戻し、精神的に向上しないと、日本の建て直しは進まないと思っています。
自分の子どもや孫に、日本の心、日本人の精神を伝えていくこと。そうすれば、やがて新しい芽が吹いてくれると思います。
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どうなる? (通りすがり)
2009-09-20 09:09:51
選挙の時私は周りの友人知人に「外国人参政権を防止しないといけない」といい回ったのですがどうも結果がついていかず。

このまま私たちの日本はどうなってしまうのか。もう止まらない悪い方向へ動き出しているようにしか感じられません。

自分の子供、その孫も「日本人」としてちゃんと生きているのか不安で仕方がありません。
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