岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

『狸の夫婦』

2006-02-07 12:26:10 | 田舎暮らし

Mvc001f2 地区の氏神 沢田八幡様

 今朝はこの冬一番の寒さ、と言っても立春を過ぎれば日差しは明るい。いわゆる中山間地にある「山の田んぼ」の作業小屋に行って見た。大雪の今年、腰までの雪 ハウス転用の車庫も大分つぶされていた。

 周囲に点々と足跡がある。夜、妻に話したら狸だろうと言う。時折車の前に飛び出しユーモラスな格好で逃げる狸に出くわすことがある。交通量の多いこの地区では交通事故に遭う狸が珍しくない。近くの焼却場の職員が片付けてくれる。

 娘が言う。 狸が交通事故に遭った後、数日すると又 近くで事故に遭う狸がいると言う。多分、夫婦の狸だろう。事故を知らずに連れ合いを探している内に又、事故に遭うんだろう。可愛そうな悲しい話である。

 人間の世界・・・・・子供の虐待、DV、果ては保険金目当てに夫を妻を、

        人間と一緒にしないで・・・・・狸の声が聞こえる。

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「馬はかどこ」

2006-02-05 17:21:21 | 田舎暮らし

Cimg0184  手入れの行き届いた「馬(うま)はかどこ」

 地域には「馬はかどこ」と言われる場所が点在する。馬のお墓と言う意味である。昔から岩手、青森に跨る南部藩は南部駒の産地として知られている。馬に係る物語や地名も多い。戦前までは軍用馬の産地としても知られた。

 昭和10年代半ば、数等の馬を飼育していた我が家でも軍用馬としてかなり高く売れて親類、縁者を招待して盛大な祝賀会をしたことがあるそうだ。その時の引出物の立派なお盆を見ると相当の儲けだったろうと思う。

 戦争が終わって軍馬が不要になり、しばらくは運送手段としての馬車、馬橇(ばそり)が活躍したが自動車に代わり農耕用の馬も牛に代わりそして耕運機、トラクターに代わった。

 今では馬を見かけることがない。動物園で見るものになった。あぜ道でのんびり草を食んでた牛の姿もない。もっとも肉用の牛を飼ってる農家も肉質を良くするために青草は食べさせない。

 夏のお盆 家族そろってお墓まいりした後はどこの家でも先祖と同じご馳走を準備して「馬はかどこ」におまいりする

 もっとも最近の「馬はかどこ」はペットが亡くなった時に葬られることが多くなったがそれはそれで良いと思う。

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『柊(ひいらぎ)』

2006-02-04 12:01:14 | いなか暮らし

Cimg0839  魔よけの 柊(ひいらぎ)と鰯(いわし) 今年は玄関の高い所に取り付けたから隣の泥棒猫も手が出まい。

 庭に2メートルほどに育った柊の木がある。年老いた母は草むしりの邪魔になるし触れるととげが痛いと嫌っている。

 節分の日、いつ頃から始まったかは定かではないが我が家でも魔よけと称して玄関付近に鰯と柊を下げる。今年の鰯は北海道の知人から届いた北海道岩内産の本場ものだ。最近は採れなくなったのか、なかなかお目にかからなくなった。久しぶりに食べると実に美味しい。柊は今冬の異常な寒さで赤い実も少々色あせている。

 節分の夜、私は選挙であちこち、であるいている。娘は仕事が忙しく帰りが遅い 妻と年老いた母だけの留守。妻は大人だけの豆まきは大きな声では恥ずかしいと小さな声で 「鬼は外、福は内」 自家産の豆を炒って豆まきをした。

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節分とチェンソー

2006-02-03 12:21:48 | いなか暮らし

Cimg0837  建物を北風から守る屋敷林、居久根(いぐね)と言う

 節分の2月3日 村では朝から木を切るチェンソーの音がする。居久根と呼ばれる屋敷林を切る音である。節分の日は屋敷内の木を切っても木に宿る神様が怒らない日である

 どこの家でも杉、ヒバを植えている。大事に育てて北風から建物を守り新築や改造の用材として備えたり、我が家の場合は41年前に父が屋敷林を売って私の結婚式の費用に充てているので財産としての価値も大きかったに違いない。

 我が家では750坪ほどの屋敷に建物郡を守るように100本ほどの杉、ヒバの大木があるが少ない方である。本家では1500坪の屋敷に数100本ほどの杉が植えられきちんと手入れされている。屋敷林と言うより大きな森である。

 2月3日、節分の日だけは特別の日とされ屋敷林 居久根を勝手に切っても良い日とされている また、今年中に切り倒す予定の木には のこぎり傷を残しておくだけで神様に許される日である。

 材木の価値が下落した今、屋敷林はあまり歓迎されない。強い風が吹くと杉の葉が飛び掃除が大変と、昨今は幹のずーっと上まで枝を落とされ寒そうな杉も見られる。それにもまして近年は花粉症の源とされ白い目で見られ目の敵にされている。

 価値は低下しても大風から家を守ってくれる屋敷林、居久根である

 今年の節分も神様に怒られることのないように何本かの杉を伐採し大雪でまだ手のかけれない木には のこぎり傷をつけておこう。

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