岩手の頑固親父

恵まれた自然、環境に暮す 老農のつぶやき、ぼやき

稲藁(いなわら)の価値

2011-09-29 07:16:24 | いなか暮らし
今の時期、稲刈りが盛ん。
 コンバインで刈り取られ、お米を獲った後の稲藁(いなわら)はカッターで細かく切られてそのまま田んぼに散布され来年の肥料となる。
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 正月の注連縄(しめなわ)の稲藁だけでもと考え鎌で稲刈りをしたが、これまた手数がかかる。
 刈り取った稲束を棒掛けにして3週間ほど自然乾燥、脱穀、藁を束ねて・・・・
 
 昔、稲藁は大切な農業、生活資材だった。
 藁で作る俵は米の包装、運搬に使われて俵の美しさは農家の芸術品だったかもしれない。
 俵を編む小手縄は稲の穂のすぐ下のミゴと呼ばれる丈夫な茎を細縄にして使われた。
 藁で草鞋をつくり、冬にはツマゴといわれる雪靴に、ロープ代わりの縄をない、シートに替わる莚(むしろ)やカマスになったが叺(かます)は殆どの方はご存知無いことだろう。
 さらには布団の大きさの袋に藁の葉の部分を詰めての藁布団は昔の人たちには疲れた体に心地良かった。
 加えて畳床として今でも上等な畳には藁が欠かせない。
 藁を靴の大きさに折り曲げての靴の下敷き、暖かで吸湿が良いから快適。
 牛や馬の餌、敷草としては現在でも重要な役割であるが輸入されている分もあるらしい。
  <さらには五寸釘を打たれる人形も藁で作られている>・・・・・
 藁の価値をあげたらきりがない。
 色々に利用された後は、全て手数かけることなくやさしく自然に帰る。
 秋、我家恒例行事の孫たちの稲刈りが行われた。
 孫の手で収穫されたお米は元旦の神様に供される。

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コメント
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