数日前の産経新聞で上の表題の記事を見た。副題として「副首相 復興に日本の技術」とあって、現ウクライナの副首相が談話の中で新幹線を渇望しているとのこと。これまでも何度か耳にしたが、ゼレンスキー大統領をはじめウクライナの政府要人たちが、ウク露戦争後の復興のために、どうしても日本の技術が必要だと日本に期待を寄せてくれていることが日本人の私には誇りに思える。
もちろん新幹線の計画と工事の着手となれば最低限、国土が平定されている必要があり当面は、対ロシアの祖国防衛戦争を、なんとしても勝ち切らねばならず、塹壕の中でドブネズミと化した露兵を一匹残らずウクライナ国土から、たたき出す必要がある。もちろんこれは世界の大義からしてみても、そうせねばならないのであり、遅くても、あと一年もあれば達成できるだろう。
こうした間にも、ロシアが国家としての経営に収拾がつかなくなって粉みじんになろうと壊滅しようと解体しようと分断されようと、それはロシア自身の責任なのだから一向にかまわぬのだが。見るところ、腐れきっているようで、いっそ更地にして、つぶしてしまってから、ゼロから国を作り直すのが、よいかもしれぬ。
さて、夢のある話しといえば、ウクライナの復興だ。ウクライナの大地に日本の鉄道技術によって縦横無尽に新幹線を走らせる。すでに台湾新幹線実現の実績がある。路線としては、首都キーウが起点となるのだろうが南北だけでは物足りない。ハリコフからポーランドまで抜ける東西線も計画のうちに入れて欲しい。それにオデッサ、クリミア、ドンバス地域を結ぶ湾岸線も必要だ。
ただし、もちろん、そうは問屋が卸さないということも痛感せざるを得ない。さきほど、キーウ市在のボグダンさんの動画を見た。彼は日本語達者な生来のウクライナの人である。何年か前に在日していたことがあったという。そのボグダンさんが言うに仮に軍事的にウクライナがロシアに勝ったとしても、その後の難題が山積しているという。以下、八つほどの項目を上げておられた。
① 終戦は可能か
② ウクライナのNATO加盟は可能か
③ ロシアとの国境問題
④ ロシア国内の混乱
⑤ ロシアの核管理
⑥ 親「ロ」を自称する人たちの住民問題
⑦ 戦後賠償問題
⑧ ウクライナ軍の管理
どれひとつとっても頭の痛くなる話だ。特に最後の⑧の問題などに気が付いているのはウクライナの人だからこそである。現在、ウクライナ軍は100万人相当を擁し、また西側諸国の武器供与によって最新武器が、それこそ国土中に山積されている。現在は、国民の総力を挙げて侵略軍ロシアと戦っているとはしても、結果、世界有数の軍事国家となってしまった現実がある。いずれロシアに勝利するのは間違いないとしても、膨大に膨れ上がってしまった軍と武器の落ち着き先を、どうするか。考えれば考えるほど、難儀な話ではないか。これら戦後処理の問題についても、全面的な世界の協力が必要とされている。
そして、70数年前に、焼け野が原から立ち上がった、わが日本のように、ウクライナもきっと復興を遂げてくれると信じている。二十年後でもいい、ウクライナ新幹線を必ず実現させてほしい。日本の兄弟、ウクライナに栄光あれ!
「おやじは、引退してからでもJRに乗るときには、おっ、と手を挙げて改札を通っていた」
とのことだが、国鉄OBの特権は存分に生かしながら、あたかもスワローズなど知らないかのように、巨人V9戦士のような口ぶりで話す。