安倍首相はなぜか元気がない。頼りにしていたアメリカ様が、腰が定まらずに、かえって中共や韓国に味方をしているからだ。韓国はとっくの昔に北朝鮮の工作が功を奏し、反共国家でなくなっている。何を血迷ったかオバマ大統領は、日本と韓国の同盟に期待しているようだ。しかし、安倍首相は悲観するには及ばない。アメリカが自信をなくした今こそ、日本を真の主権国家とするのである。それを実現するには、才能に恵まれている必要もない。花田清輝は『乱世をいかに生きるか』で豊臣秀吉を論じており、それが的を射ている。天下を取るには大気、勇気、智恵がなければ、と秀吉は言っていたが、花田にかかると「秀吉は、大気にも勇気にも智恵にも、きれいさっぱり縁がなかったので、それで天下が取れたのである」と書いている。大気とは太っ腹なことであり、そこに勇気と知恵が備われば、一見万全なように思える。花田に言わせれば、逆にそれがなかったからこそ、秀吉は警戒心が旺盛だったのであり、信長から謀反の疑いを持たれることもなかった。さらに学問もなく、智恵にも恵まれていなかったために、側近に有能な人材を配置した。安倍首相もその手でいけばいいのだ。アメリカの裏をかくには、大気であってはならない。機を見るに敏でなくてはならない。そして、ブレーンをそろえることだ。保守派からすれば、思ったほどの成果を上げていないとの批判もある。私もその通りだと思うが、花田が書いているように、「押しの一手ではなく、押されの一手を採用」すればいいのだ。相手の力を利用して投げ飛ばすのである。
↑
応援のクリックをお願いします
↑
応援のクリックをお願いします