草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

スターリン主義の一亜種である構改派独裁政権を許すな!

2010年11月09日 | 思想家

 やっぱり思った通りである。菅直人政権は、またまた屈辱的な失態をやらかした。胡錦濤国家主席のAPEC出席を実現するために、中共に土下座したといわれているからだ。さもありなんという思いがしてならなかった。表向きの友好ムードを煽るのに、躍起になっているのである。中共船によって巡視船が損傷をうけたのに、それにはまるっきり触れず、東シナ海のガス田についても、話題にしないのだという。昨日、衆議院予算委員会での棚橋泰文議員(自民党)への答弁でも、胡主席と会談がもたれた場合、何を話すかついて、明確なことを口にしなかった。日本政府と中共との間に、密約があると疑われても、それはしかたがないのである。今の菅政権のやっていることは、徹底した秘密主義であり、スターリン主義のような言論弾圧を目論んでいるような気がしてならない。       

 かつて千谷由人、海江田万里の二人は、いずれもフロントと呼ばれた構改派に属していた。菅も人脈的にはそこに近かった。全国全共闘にも参加していた過激派だが、中核派や革マル派のような反スタの立場ではなく、ソ連を共産主義国家として評価し、その独裁体制を容認していた。だからこそ、ビデオを非公開にするといった、今回のような情報操作を平気で行うのである。そこの理論的指導者であった佐藤昇は、市民社会のなかに足場を築き、総仕上げとして社会主義革命を考えていた。構改論と呼ばれたのはそのためである。吉本隆明は「構改論は、古典的マルクス主義(スターリン主義)の経済決定論の変質した一亜種にしかすぎないのである」(『自立の思想的拠点』)と批判している。段階を追って経済制度に介入することで、結果的に革命が成就するといった立場であるからだ。方法論としては穏健ではあるが、あくまでも経済決定論で、スターリン主義と大差はない。それだけに、千谷が独裁者スターリンを目標にしていたとしても、それは不思議でも何でもないのである。

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ランボオの「デモクラシー」に寄せて 5首

2010年11月09日 | 短歌

 ランボオのデモクラシーは醜悪な首をもたげし大蛇なりしか  

 バルバロイ不敵な嗤い浮かべけり猛悪なりし獄道なりし  

 かくまでも破廉恥なりし権力は暴徒となりし民を撃つなり  

 まともなる意見は口を封じられ言語道断嘯いている  

 灼熱の砂漠にも似て蜃気楼騙されしまま縛につくとか  

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政権漂流は日本人としての自覚がないからだ!

2010年11月09日 | 思想家

 民主党政権が難破寸前なのは、日本人としての自覚は欠けているからではないか。国家を否定し、コスモポリタン的に生きられると勘違いしている。かつて菅直人首相が君が代を国歌として認めたくなかったのも、サヨク特有のインターナショナリズムで、国境を簡単に越えられると思っていた節がある。しかし、真の国際的な人間になるためには、かえって日本人としてのアイデンティティが求められるのである。河合隼雄は『こころの処方箋』で、日本人の独自性を再確認することの必要性を説いており、「人類の立っている基盤が平面でなくて球だということは、まったく象徴的であるように思われる。それぞれの人間がそれぞれの場所で違った生き方をしていても、その根を深く深くおろしてゆくと、地球の中心というところで、すべてが一点において交わることができるわけである」と書いている。河合自身は「それほどふかくすすむことはほとんど不可能にしても」と断ってはいるが、根無し草の議論が横行する民主党政権を、揶揄しているかのようだ。軍事力や経済力だけでなく、外交交渉するにあたっては、日本人としての根っこの部分がバックボーンになるからだ。それに気づかないことが、政権漂流の一番の原因なのである。

 

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