2022/6/7放送
「世の光」の時間です。コロナや戦争などで緊張を強いられる毎日が続いていますが、お元気でしょうか。鶴瀬恵みキリスト教会牧師の堀肇です。
今日は「人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばで生きる」というマタイの福音書4章4節をご一緒に考えてみたいと思います。
昔のことですが、書店で「世界の名言名句集」というようなタイトルの本を見つけ、買って読んでおりましたら、「人はパンのみにて生くるにあらず」ということばが出てきたんですね。ところが、そのような名言集によくあることですが、ことばの前半だけで後半の「神の口から出る」という部分が書かれていないんですね。その時、ちょっと残念な気持ちになったのを覚えています。
では、この半分だけではあっても一般の出版物にも出てくるほど有名なこの聖書のことばはどういう意味なのでしょうか。このことばが語られた背景をちょっと知っておくと理解しやすいかもしれません。
それは、イエスがその公の生涯、つまり伝道の生活に入られる前に悪魔がイエスの心に問いかけてきた誘惑とも言えることばに反論して語られたのが今日のことばなんですね。
簡単に言いますと、「お前が神の子なら奇跡の一つでもやって石をパンに変えてみるがいい。そうすれば飢えた群衆も喜び、お前のところに集まってくるだろう」という誘惑とも挑戦とも言うべき問いかけなんですね。
確かに人はパンには弱いですね。物質的に豊かになり現世的なご利益があるなら、神を信じてみようという人は多いと思いますね。
しかしイエスはそのような多くの人が期待するような返事をされませんでした。「人はパンだけで生きるのではない」と言われたのです。パンも必要である。しかし、それだけで生きるのではない。神のことば、つまり人の心と魂を生かし、支えることばが必要なんだ、ということを言われたのです。
イエスはあるところで、「わたしはいのちのパンです」とも言われました。言うまでもなく物やお金も必要です。しかし、それらが真に生かされるためにも、まずいのちのパンをいただく生活を求めていただきたいと思うのです。
( PBA制作「世の光」 2022.6.7放送でのお話しより )
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