2022/6/10放送
「世の光」の時間です。皆さんお変わりありませんでしょうか。堀肇です。
今日の聖書のことばももちろん有名ですが、これは生きていく上で重要度が高いという意味での名言と言っていいと思います。少し前の訳の聖書ですが読んでみます。
「何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。」
マタイの福音書7章12節のことばです。
ところで、このことばは昔から黄金律・ゴールデンルールと言われてきたもので、様々な倫理的な教訓つまり人の道ですね、それらの最高峰とされてきた教えです。
確かに読めば読むほどこれは個人倫理も社会倫理も根本的にはこの一語に尽きると言っていいのではないかと思わされるのです。
さてこの黄金律と言われる教えを考えるときに、ちょっと振り返ってみたいのは、私たちはこういう人の道とか人間関係のルールのようなことをどのように教えられ、それを生きてきたかということなんですね。
振り返ってみますと、家庭でも社会でも大体は「人の嫌がることはするな」とか、「自分が嫌なことは人にもするな」というような、まあしつけなり教育がなされてきたように思います。確かにこれができたら立派なものだとも思います。ユダヤ教の教師も「あなたがしてほしくないと思うことは人にもしてはならない」と教えたといいます。これは古代ギリシャやローマ時代のストア派の哲学者たちもその教えの中に含めているものです。なかなかの処世訓だと思います。
ところがイエスの教えはそうした教えをひっくり返すようなものでした。「して欲しくないことをするな」ではなく、「して欲しいことをせよ」というんですね。消極的な態度から積極的な態度への転換を迫るものでした。例えて言えば、人から憎まれたくなかったら憎まれることをするなではなく、憎まれないで愛されたいと思った人を愛するようにしなさいということなんですね。
これは難しいことかもしれませんが、不思議なことに人を愛すると愛されるようになっていくんですね。
黄金律は確かに簡単ではありません。難しいかも知れませんが、人生がそういう方向に向かい始めると、人間関係だけではなく人生そのものが大きく変容していくのではないでしょうか。
( PBA制作「世の光」 2022.6.10放送でのお話しより )
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