2020/9/22放送
世の光の時間です。いかがお過ごしですか。板倉邦雄です。今日は「急ぎの旅」という題でお話ししましょう。
急ぎの旅と言いましても昔と今とでは大きく異なるでしょう。現代では飛行機で一日で行ける旅も、昔は徒歩や船あるいは馬を使って何十日もかかりました。今日はパウロたちの急ぎの旅を見ることにします。使徒の働き20章の続きです。
さて、トロアスでの若者墜落事件の翌日、パウロは陸路でアソスの港町へ向かいました。トロアスからアソスまでは約80 km はあり、徒歩で二日はかかったでしょう。パウロはアソスで同行者と落ちあい、船でミテレネ島へ向かいます。そこから直ちに出帆して翌日はキヨス島の沖合に至り、次の日にサモス島に寄港しました。その翌日にミレトスの港に到着しました。それはパウロが小アジアで時間を取らないためでした。特にミレトスの港町から40 km 以上北上しますと小アジアの都エペソがあります。今回の三回目の伝道旅行で二年間エペソで伝道し、エペソ教会が設立されました。もしエペソ教会へ立ち寄ったら引き止められて時間を取られてしまったでしょう。パウロが陸路を取らないでアソスの港町からミレトスまでの海路を選んだのはエペソの教会に立ち寄らないためだったのです。できればペンテコステの日にはエルサレムの教会に着いていたかったからです。
ペンテコステとはギリシャ語で50という意味です。春の過ぎ越しの祭りから50日目に春の収穫祭がエルサレムの都を中心に行われました。全世界から離散したイスラエルの人々が過ぎ越しの祭りと収穫祭のために巡礼者としてエルサレムに集まってくるからです。ペンテコステの日は聖霊降臨日として記念すべき日でした。エルサレム教会の誕生の日、世界のキリスト教会の誕生の日となったからです。
パウロがこのペンテコステの日にはエルサレムに着いていたいという急ぎの旅の理由がわかりました。みんなと会って祈りたい、また共に礼拝したい、そしてまた三回目の伝道旅行での聖霊の働きと収穫を報告したかったからです。
(PBA制作「世の光」2020.9.22放送でのお話より )
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