2020/9/11放送
世の光の時間です。お元気でお過ごしでしょうか、関根弘興です。
イエス様は当時の宗教指導者たちの妬みによって捕らえられてしまいました。すぐにイエス様に対する審問が始まりました。その審問の様子を弟子のペテロはこっそり眺めていました。するとそこにいた召使いの女が「あなたもガリラヤ人イエスと一緒にいましたねえ。」と尋ねました。するとペテロは、「何を言ってるのか私には分からない。」と答えたのです。
すると別の召使いの女が、「この人はナザレ人イエスと一緒でした。」と言い始めました。するとペテロはそれも打ち消して、「そんな人は知らない!」 こう言ったのです。
しばらくすると、すぐ近くにいた人が「確かにあなたもあの仲間だ。ことばの訛りではっきりわかる。」 こういう風に言ったのです。するとペテロは、「そんな人は知らない!」と言って、何と呪いをかけて誓い始めたのです。
呪いをかけて誓うというのは、これはイエス様との絶縁宣言のようなもので、もう後戻りできないような非常に強い言葉でした。
でもペテロはどうしてこれほどまでにムキになってイエス様を否定したのでしょう。自分も逮捕され罰せられるのではないかと恐れていたからでしょうか。しかし、このとき弟子たちに対する告発や逮捕の命令などはどこにも出ていませんでした。それはおそらくペテロの心の奥底に、イエス様への失望や落胆の思いが生じていたからではないでしょうか。
ペテロも、あのイスカリオテ・ユダと同じく、イエス様の華々しい栄光の姿を思い描いていたのでしょう。イエス様が敵と戦って大勝利を収めた暁には、イエス様と共に命を戦った私も名誉と権力の座を得ることができる。ま、そんな風に期待していたのかもしれませんね。
ところがイエス様はあっさり逮捕され、敵対する人々のなすがままになっておられるのです。その姿を見て、ペテロの内面を支えていた何かが崩れ、恐怖に圧倒されてしまったのではないかと思います。
結局ペテロはイエス様を全否定してしまいました。
ペテロにとってこの出来事は人生最大の失敗となりました。
しかしこの大きな失敗こそ、ペテロのこの後の生涯に必要な栄養となり、イエス様の愛の眼差しに多くの人を気づかせるそんな人になっていくんですね。
(PBA制作「世の光」2020.9.11放送でのお話しより)
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