昭和2年(1927)、加東郡社町長から兵庫県知事に宛てて、「下水溝修築許可稟請」が出されています。当時、加東郡社町の社地区(現在の加東市社)には下水溝が整備されておらず、悪臭や伝染病の原因にもなるとして、下水溝の整備が町会で決議され、その許可を申請したものです。その稟請文書が当時の社区の雑書綴に綴じられています。
社通一第二七五六号
昭和弐年十一月九日 加東郡社町長 松本兼蔵
兵庫県知事 長延連 殿
本町社一円ニ亘ル下水溝ハ従来何等ノ施設ナク至ル処ニ下水ノ沈滞シ腐敗シ悪臭ヲ発シ公衆衛生上最モ危険ナル状態ニ之有之レカ為メ多年ノ懸案トナリタルモ其運ヒニ至ラス今回漸ク町会ノ決議ヲ経完全ナル下水溝ヲ修築致度従来伝染病患者年々続発スルハ斯カル不完全ナル侭ニ放棄シ来リタル等ニ依リ原因スルモノニシテ之レガ完成セバ伝染病予防上一大効果ヲ有スルハ言ヲ俟タザルナリ茲ニ本町々会ノ決議ヲ経候ニ付御認可相成度別紙町会ノ決議書工事ノ仕様書図面等相添ヘ此段及稟請候也
下水溝修築ニ関スル調書
一、下水溝ノ位置及延長
社町社一円 延長八百三十二間一分
一、竣工予定月日
昭和弐年拾弐月壱日ヨリ昭和参年参月参拾壱日迠
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