今から93年前の大正2年(1913)8月2日、御嶽山に起こった山火事のために清水寺の諸堂伽藍が全焼しました。煙は数十里離れたところからも見えたと伝えられています。
さて、8月5日付の神戸又新日報に「損害92万円全焼せる霊場清水寺」と題した記事が掲載されています。
記事によれば、その損害を列記すると、本堂(嘉永2年建立)、鐘楼、接待所、籠堂、大講堂(文明15年再建)、阿弥陀堂(建久元年建立)、薬師堂(永禄2年再建)、慈門院、常茶屋、護法堂、護摩堂、湯屋堂、開山堂、同廊下、同拝所、大師堂、釈迦堂、大黒堂、地蔵堂の19棟と報じられています。
ところで、この山火事の原因は参詣者のタバコの火だつたと聞いています。折しも長く雨が降らず乾燥していた中でのことだったようです。
写真は、炎上前に根本中堂です。堂を取り囲むような大木が往時の姿を伝えています。
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