ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和19年-空襲警報発令下の行動を徹底

2016年10月23日 05時43分47秒 | Weblog
 今日も戦時中の地区文書を紹介します。昭和19年(1944)8月、社町長と警防団長の連名で各区長に対し、警報発令下の待避行動などについての通知が出されています。警報発令下の行動が徹底されていないというもので、隣保、家族での監視人を出して服装なども徹底するように指示しています。
 この文書の前にも空襲発令下に魚釣りをするのはもってのほか、男子は脚絆、女子はモンペを着用するように、などの通知もありました。
 先日、加東市社の市街地で古い家屋が撤去されていた折り、この辺りに防空壕があったという記憶を持っておられる方があり、探したけれども見つからなかったということでした。こうした戦時下の生活の記憶もなくなりつつありますが、文書によって当時をうかがい知ることができます。


 昭和十九年八月廿日
           社 町 長  合田常蔵
           社町警防団長 藤本綱吉
各区長 殿

   警報ニ関スル件通牒

標記ノ件八月十一日警報下令中特ニ空襲警報ノ場合ニ於ケル態度ハ当局ニ於ケル指示ニ適セズ甚ダ遺憾ナル点アリ
今発令中ハ左記ノ点ニ特ニ注意サレタリ通帳ス

   記

1.警式警報及空襲警報間ノ管制ノ徹底ヲ期ス
2.警報中ノ待避動作ニ付テ
(イ)警式警報間各隣保ハ三名以上ノ監視人ヲ出シ隣保内ノ巡視ヲナス事
(ロ)空襲ニ際シテハ各人ニ服装ヲ着用サセ待機ス
(ハ)各家庭ニ於テ一人ハ必ズ監視ヲ置ク
(ニ)表戸ハ開口シ避難ニ万全ヲ期ス様

◎以上適切ナル指導ヲナシ遺憾ナキ様実行サレ度
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