ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

今年も咲いた山桜-国道372号の桜橋

2017年04月11日 04時07分48秒 | Weblog
 

         

 国道372号線を加東市社から篠山市方面に向かって、三草山を右手に見ながら走ると、加東市馬瀬地区の公民館があります。この公民館には桜の大木があり毎年見事な花を咲かせています。9日の日曜日はまだ満開とまではいっていませんでした。
 道路をはさんで向かい側にも一本の背の低い桜の木が花をつけています。小さな川が流れており、国道に橋が架かっています。車で走っていると橋があることさえ気づかないほどです。
 以前にもこのブログで紹介したことがありますが、実はこの小さな橋は「桜橋」と呼ばれています。地元の方に聞いた話ですが、幕末か明治のはじめの頃、村の人が山から山桜の幼木を抜いてきて橋のたもとに植えたそうです。しばらく経った頃、村の若者が幹を途中から伐ってしまったのですが、そこから枝が三本に分かれて、川をまたぐように横に伸びていったそうです。やがて桜の幹は太くなり、大人が一抱えするほどの大木になったということです。
 今は国道がついて根元はコンクリートで固められ、窮屈な場所になっています。そして、枝も一本だけが残っています。その太い幹には蔦のような植物がまとわりついて、道路側は腐っているような状態です。
 車を公民館の駐車場に置いて写真を撮っている間も、すぐ脇を猛スピードで車が走っていきます。排気ガスや大型車の震動、狭い橋のたもとなど、古木には悪い条件になっています。
 しかし、今年も花を咲かせてくれています。「桜橋」なんていいじゃないですか。私はこの桜が大好きです。

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