ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

光明寺本堂で花まつり法要

2014年05月05日 06時02分43秒 | Weblog
 5月3日(土)、新緑がまぶしい五峰山光明寺で花まつり法要が営まれ、多くの人が訪れました。五峰山には4ヶ寺の塔頭寺院があり、それぞれの寺院で甘茶の接待や寺宝の公開などが行われ、訪れた人々はお釈迦様に甘茶をかけて祈りました。
 昨年から花はじめの法要を山頂の光明寺本堂で行うようになり、この一年間に亡くなられた方の家族や縁者が出席しました。檀家総代の方が今日の花まつりの意義や歴史を簡単に説明されましたが、元は「花まつり」は4月8日に行われていたのですが、太陽暦の普及する中、昭和17年から5月8日開催に変更され、さらに社会状況の変化に対応して5月3日に行われるようになった、ということです。
 以前にこの歴史ブログで昭和17年の変更通知を紹介しましたが、再掲します。写真は本堂内での法要のようすです。尚、写真撮影は自由ということでした。


拝啓春暖之候貴区内各家益々御安泰之條奉大賀候
陳者甚ダ突然御迷惑之儀ニ候ヘ共左記要項御一覧ノ上貴区内各位ヘ可燃御伝達被成下度此段御依頼申上候      敬具
 昭和十七年四月二十日
        兵庫県加東郡瀧野街光明寺 光明寺住職大慈院住職  松本瞱
区長殿御中

 左記要項
一、卯月八日花まつり法要ヲ本年ヨリ毎年五月八日ニ日時変更ノ件
 従来当山ノ例祭ヲ陰暦四月八日ト定メ奉安ノ日本一幅善導大師自画尊像ノ御開扉ヲ仰ギ其御宝前ニ於テ新亡霊及有縁幽縁ノ聖霊水向塔婆供養ノ法儀ヲ厳修シ諸霊ノ追善菩提ヲ祈念シ来リ申候
然ルニ時代ノ進運ハ此旧暦踏襲ヲ許サス迷信打破ニ災サレテ遂ニ陰暦削除トナリ幾百年来伝統的ニ勤メ来ル所謂卯月八日ノ日時変更ノ止ム無キニ立チ至リ申候
就テハ本年ヨリ毎歳
  陽暦五月八日、九日
ヲ以テ善導大師開扉ト定メ従来通リ大師尊像御宝前ニ於テ一般参詣者ノ水向塔婆供養ノ恒例法要ヲ修行仕リ十方檀縁ノ新亡霊ノ離苦得脱往生極楽ヲ祈念シ有縁幽縁ノ各聖霊ノ頓生菩提ヲ追願申度候御面倒恐入候ヘ共何卒貴区内各家ヘ此旨御伝達下サレテ当日近隣御誘合賑々敷御参詣下サル様特ニ御宣伝方御懇願申上候
一、花まつり法要と殉国英霊供養ノ施行
 法道仙人開基以来一千三百五十年ノ古キ歴史ヲ持ツ当山光明寺ハ大悲観音応現ノ霊域ニシテ未来成仏ヲ司ドル善導大師ト合セ現当二世利益全キ名刹ニ御座候
然レバ支那事変勃発以来既ニ六星霜此間醜ノ御楯トナリテ護国ノ神ト化セラレシ数万ノ英霊ハ靖国ノ宮居ニ永劫ニ神鎮マリ玉フト雖モ又永年日本仏教ノ宗教的儀式ニ於テ仏ト祭リ読経仍ツテ此花まつりヲ厳修スルニ際シ各有縁ノ忠霊ヲモ共ニ供養シ奉ル事ガ則宗教報国ノ一端カト存ジ候
就ハテ甚ダ御手数恐入候ヘ共若シ貴区内ニ英霊ヲ持ツ名誉ノ家有之候節ハ別項ヘ御記入御届下サレバ当寺備付ノ台帳ヘ書写シ当日ノ供養ハ勿論永久ニ祭祀可申候間宜敷御取計ラセ下サレ度重ネテ御以来申上候
コメント
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