ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

朝光寺の鬼踊り-国宝本堂屋根修理

2011年05月06日 06時25分09秒 | Weblog
 5月5日(木)、こどもの日に加東市畑(はた)の国宝朝光寺では伝統の大般若経転読法要、鬼踊り法会が行われました。

 大型連休で一番天気がよかったこの日、朝光寺周辺の山々は新緑がまぶしく光っていました。昼頃には寺に続く道路に訪れた人の車が数珠つなぎとなっていました。整理に当たる地元消防団員の話では、もう10時過ぎに駐車場が一杯になったということでした。車を降りて少し歩くともう汗ばみ、上着を脱ぎました。

 朝光寺では国宝本堂の屋根の葺き替え工事が行われており、屋根を覆う工事用の足場が頭上にかぶさってきます。こうしてみると、本堂の大屋根が如何に巨大であったかをあらためて実感させられます。また、境内の多宝塔の隣に工事事務所のプレハブ建物が設置されており、いつもの格好のお茶席がないのは残念だったが、ここでも比較物があることで、多宝塔の大きさに驚くことになりました。

 本堂の中では多くの僧侶によって大般若経転読法要が始まっていました。いつもの年なら、この法要の大音声を聞きながら、境内に設けられた鬼踊りの舞台のまわりで静かに鬼の登場を待つわけですが、今年は舞台が道路に面した駐車場に設置されていました。
 天気がよすぎて日焼けしそうな舞台周辺でしたが、いつものように写真愛好家が場所取りをしていました。やがて、鬼踊りが始まりました。大きな鬼のお面をつけ、緑や茶色の衣裳をつけた鬼が次々と登場し、大きな松明を振り回し、或いは斧、剣、錫杖を持って、太鼓の単調なリズムに合わせて跳んだり、回ったりして踊ります。舞台の背景はいつもなら本堂なのですが、今年は新緑の山。こうして今年も伝統の鬼踊りを堪能しました。

 連休の間、加東市では、光明寺の花まつり、秋津住吉神社の百石踊り、そして朝光寺の鬼踊りと、古い歴史をもつ伝統行事が3つも行われました。いにしえの手振りを受け継ぐ踊り、遠く数百年来の過去をしのぶこうした行事をもっていることに心から感謝し喜びたいと思います。
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