ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和18年-貯蓄で勝利をめざせ!

2006年09月16日 06時55分40秒 | Weblog
270億貯蓄総進軍-加東郡北部大会のビラより

 昭和18年7月15日、「270億貯蓄総進軍加東郡北部大会」が開かれました。その時のビラがあります。(写真)
 表は加東地方事務所長から加東郡民への呼び掛けが、表はスローガンと隣保回覧認印欄が印刷されています。

 17年6月にはミッドウェー海戦で敗れ、18年にはガダルカナル島を撤退、アッツ島の守備隊が全滅するなど、戦局は苦しくなっていた頃です。
 ビラには「貯蓄なくして勝利なし」「先づ貯蓄の増加」のスローガンも書かれています。裏の文を紹介しましょう。


米英撃滅

わが蓄めしいささかの金
  けふも鋼鉄(くろがね)の艦(ふね)となり
  南海の敵を撃つ。
わが積みしそこばくの金
  けふも銀翼となり
  大東亜の空に飛び立つ
撃ちてし止まむ
  この暮しなほゆとりあり
  否 ゆとりなくとも

 小さな節約が大きな戦力に!

日本の大人が一人一反の衣料を節約すれば?

爆撃機なれば   500機
戦車なれば   5290台
野砲弾なれば  3473万発
木造船なれば   770隻

となります。

と、戦費の調達、生産力の増強のために国民挙げて貯蓄目標を達成するように呼び掛けています。国の目標が270億円、兵庫県が17億円、そして加東郡の目標は1465万円となっています。これは一戸平均で1308円になると書いてあります。現在の貨幣価値に換算するといくらになるのでしょうか。

 60余年前の日本の緊迫した雰囲気が伝わってきます。
コメント
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