「仕事の手帳」 最相葉月 著 (2014年4月 日本経済新聞出版社)
ノンフィクション・ライターとして取材したり、書いて出版したりすることに関して、心がまえ、苦い経験などをつづったもの。
絶対音感、星新一、セラピスト、、、と、読む方からすれば書いてくれて感謝するものが多いのだが、著者からすると必ずしも得意の分野でもなく、徒手空拳のような状態から、多くのステップを経て完成させていった、また中には世に出さなかった、ということを、軽くなく流れないいつもの文章で読むことができる。
書いている自分を常に顧みながらこうして書いていくのは、たいへんなエネルギーと持続力がいることだな、と驚く。
ただ、おそらくそういうものがあれば書けるはずだという著者の信念も伝わってくる。