サキ短編集
中村能三 訳 新潮文庫
イギリスの作家サキ(本名 ヘクター・ヒュー・マンロー 1870-1916) による短編集、名前はきいたことがあったが読むのははじめてで、このところ読んでいたチェホフ、マンスフィールドとはかなり違う感じである。
オー・ヘンリーと比較されることもあるようだがより「おち」できかせるというか、なかにはブラックなコント風のものもある。長さもほぼ同じでこれは意識したものだろう。
もうすこし心に響くものもあるかと思ったが、この時代、社会を反映してだろうか、作者の意図がよくわからないものが多い。
なかでは「宵闇」がおちの解釈に二通りありそうでおもしろかったが。
本質的なことではないが、登場人物の名前が珍しいもが多い。作者の生地、その後の境遇などがあるのだろうか。
短編集というとなにか共通点があるかとおもってしまうが、それは文学の本質とは関係なくて、より短い時間でしかけとか気分を手軽に味わいたいという読者の身勝手なのかもしれない。
訳は特に問題ないが、当時のイギリス事情を反映してわかりにくところの注があってもよかった。
中村能三 訳 新潮文庫
イギリスの作家サキ(本名 ヘクター・ヒュー・マンロー 1870-1916) による短編集、名前はきいたことがあったが読むのははじめてで、このところ読んでいたチェホフ、マンスフィールドとはかなり違う感じである。
オー・ヘンリーと比較されることもあるようだがより「おち」できかせるというか、なかにはブラックなコント風のものもある。長さもほぼ同じでこれは意識したものだろう。
もうすこし心に響くものもあるかと思ったが、この時代、社会を反映してだろうか、作者の意図がよくわからないものが多い。
なかでは「宵闇」がおちの解釈に二通りありそうでおもしろかったが。
本質的なことではないが、登場人物の名前が珍しいもが多い。作者の生地、その後の境遇などがあるのだろうか。
短編集というとなにか共通点があるかとおもってしまうが、それは文学の本質とは関係なくて、より短い時間でしかけとか気分を手軽に味わいたいという読者の身勝手なのかもしれない。
訳は特に問題ないが、当時のイギリス事情を反映してわかりにくところの注があってもよかった。