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メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

素直な悪女

2010-10-15 15:33:24 | 映画

「素直な悪女」 ( . . . ET DIEU CREA LA FEMME 、1956年仏、91分)
監督:ロジェ・ヴヴァディム、音楽:ポール・ミスラキ
ブリジット・バルドー、クルト・ユルゲンス、ジャン=ルイ・トランティニヤン、クリスチャン・マルカン、ジョルジュ・ブージュリイ
 
ブリジット・バルドー(1934- )の実質的なデビュー作で、日本でも話題になったのはこれからだろう。
今にして思えばセックスシンボルの一人として大人社会で騒然となったのだろうが、当時の小学生としては彼女の名前と、ポスターの姿、そして騒ぎを漠然と感じるだけであり、大人になってからは、別にこのころのものを見なくても、と過ごしてきた。
 
最近WOWOWでいくつか連続して放映したのを録画してみた。こうして今からみると、なんとも豪華なキャストである。ヴァディムはまだそんなに出世していなかったはずだが。
 
孤児院を出て引き取られた娘(バルドー)をめぐり、南仏の女好きな実業家(クルト・ユルゲンス)、彼がホテル建設のため買収しようとしているドックをやっている一家の三兄弟、その長男(クリスチャン・マルカン)は彼女と軽くつきあい、次男(ジャン=ルイ・トランティニヤン)は付き合いべただがなんとか彼女と結婚、しかし彼女の奔放な性格は、、、というありそうな話で、しかも最後はなんとかなりそうなことが感じられる脚本、演出。平凡といえば平凡である。 
 
そのあたりはバルドーを見ればいいわけで、おそらく当時映画を見た人たちに不満はなかったはずだ。
彼女は姿勢と動きがよく、特に最後のあたりのラテンダンスは見ていて気持ちがいい。調べたらやはり、というか意外にも裕福な家の生まれで小さいころからバレエをやりモデルになっていたらしい。
 
このうぶなトランティニヤンも見もの、そしてバルドーと並ぶと背がほとんど同じ。彼はそんなに長身という感じではないけれど? 
IMDBを見たら、バルドーは170㎝あるそうで、納得。これなら当時モデルが務まっただろう。
 
南仏のバー、クラブ、そこでの音楽、ダンスなどは同じころの「悲しみよこんにちは」(1957)と共通していて、映画の背景としては、今日からみていい雰囲気である。
 
原題は、「そして神は女を創った」?