「介護サービス情報公表」今年分終了する
「認知症高齢者をサポート 気仙3市町の関係機関」
気仙3市町の関係機関で組織する「認知症にやさしい地域づくり推進協議会」は11日、「気仙地区安心ネットワークシステム」を設立した。徘徊(はいかい)する認知症高齢者の事前登録や、虐待事案発生時の通報体制の確立が主な内容。警察や行政、一般事業所などが情報共有することで、事件・事故の防止や早期発見、保護を目指す。本県唯一の国のモデル事業でもあり、システムの効果を検証しながら全県への拡大も視野に入れる。
大船渡市内で開かれた設立説明会には、関係者約80人が出席。同推進協会長の石木幹人県立高田病院長は「認知症高齢者の対策は急務だ。他地域の先駆けとして気仙の宝となるシステムを構築したい」とあいさつした。
気仙地区安心ネットワークシステムは2カ年事業として、大船渡地方振興局を事務局に、大船渡署と大船渡、陸前高田、住田の3市町、各地域包括支援センターが実施。このほか管内の消防署、タクシー、コンビニなどの事業所、防犯団体、医療・福祉団体、介護事業者などが協力する。
徘徊については「登録台帳」の整備が大きな柱。主に高齢者を抱える家庭からの申請で、本人の氏名や連絡先から身体的特徴、かかりつけ医療機関などの個人情報を登録する。高齢者が行方不明になった場合、協力団体への情報提供で、迅速な発見・保護につなげる。
虐待事案に関しては、介護事業者や民生・児童委員、一般市民が虐待を受けている高齢者を発見した際に、「相談票」を提出する仕組みを構築。それを受けて、各市町が事実確認を行い、状況に応じて行政処分や警察への通報などを行う。
来年1月中をめどに高齢者の登録台帳を整備するほか、相談票の受け付けを開始する。活動を広く市民に周知するため、協力団体に「認証ステッカー」の交付や、病院や介護センターなどを示した「サービス提供マップ」の全戸配布も計画する。
気仙地域の65歳以上の高齢化率(2006年10月)は30・0%と県平均より5ポイントも高く、認知症高齢者は2370人と推計される。従来、徘徊や虐待などへの対応は警察が中心で、他機関との連携強化が求められていた。
沿岸地区の南部で動きはじめた。認知症高齢者への対応は急がなければならない。住み慣れた地域で安心して暮らせるような環境やサポートの仕組みが大切だ。理想が先行して実態が伴わない傾向がある。気仙地区の先駆的な取り組みに期待したい。超高齢化社会はこれからはじまる。最も弱い立場にある高齢者、障害者へのきめ細かい施策の実行が、これからの政治の行方を決する気がする。地域や地元の貴重な実践を、是非、全国に情報発信したいものである。
「認知症高齢者をサポート 気仙3市町の関係機関」
気仙3市町の関係機関で組織する「認知症にやさしい地域づくり推進協議会」は11日、「気仙地区安心ネットワークシステム」を設立した。徘徊(はいかい)する認知症高齢者の事前登録や、虐待事案発生時の通報体制の確立が主な内容。警察や行政、一般事業所などが情報共有することで、事件・事故の防止や早期発見、保護を目指す。本県唯一の国のモデル事業でもあり、システムの効果を検証しながら全県への拡大も視野に入れる。
大船渡市内で開かれた設立説明会には、関係者約80人が出席。同推進協会長の石木幹人県立高田病院長は「認知症高齢者の対策は急務だ。他地域の先駆けとして気仙の宝となるシステムを構築したい」とあいさつした。
気仙地区安心ネットワークシステムは2カ年事業として、大船渡地方振興局を事務局に、大船渡署と大船渡、陸前高田、住田の3市町、各地域包括支援センターが実施。このほか管内の消防署、タクシー、コンビニなどの事業所、防犯団体、医療・福祉団体、介護事業者などが協力する。
徘徊については「登録台帳」の整備が大きな柱。主に高齢者を抱える家庭からの申請で、本人の氏名や連絡先から身体的特徴、かかりつけ医療機関などの個人情報を登録する。高齢者が行方不明になった場合、協力団体への情報提供で、迅速な発見・保護につなげる。
虐待事案に関しては、介護事業者や民生・児童委員、一般市民が虐待を受けている高齢者を発見した際に、「相談票」を提出する仕組みを構築。それを受けて、各市町が事実確認を行い、状況に応じて行政処分や警察への通報などを行う。
来年1月中をめどに高齢者の登録台帳を整備するほか、相談票の受け付けを開始する。活動を広く市民に周知するため、協力団体に「認証ステッカー」の交付や、病院や介護センターなどを示した「サービス提供マップ」の全戸配布も計画する。
気仙地域の65歳以上の高齢化率(2006年10月)は30・0%と県平均より5ポイントも高く、認知症高齢者は2370人と推計される。従来、徘徊や虐待などへの対応は警察が中心で、他機関との連携強化が求められていた。
沿岸地区の南部で動きはじめた。認知症高齢者への対応は急がなければならない。住み慣れた地域で安心して暮らせるような環境やサポートの仕組みが大切だ。理想が先行して実態が伴わない傾向がある。気仙地区の先駆的な取り組みに期待したい。超高齢化社会はこれからはじまる。最も弱い立場にある高齢者、障害者へのきめ細かい施策の実行が、これからの政治の行方を決する気がする。地域や地元の貴重な実践を、是非、全国に情報発信したいものである。