寒いです。
コタツ出してます。
「避難、車も必要」の声 宮古市
内閣府のワーキンググループが18日、最大級の津波に対して「原則徒歩」での避難を提言した。
東日本大震災で多くの犠牲者を出した宮古市田老では「現実は車も必要」との声が出ている。
提言は防潮堤は補助的と位置づけ、素早い避難が有効とした。
昭和三陸津波(1933年)後、40年がかりで築いた高さ10メートルの防潮堤を乗り越える津波で町が無くなり、自身も仮設住宅に住む宮古市田老の元郵便局長、小向源一郎さん(70)。
「いくら防潮堤を造っても津波には歯が立たなかった。
いま県は14・7メートルにかさ上げしようとしているが、それでも越えてくるかもしれない。
逃げるのが大事だ」と提言を評価した。
ただ「徒歩避難」について「現実には走って逃げられない人がいる」と話す。
小向さんも参加した田老の復興まちづくりをめぐる住民の検討会でも議論になり、車でも逃げられる避難路を造るよう市に要望した。
自宅を流された山本正徳宮古市長は「被災地の経験でいえば、やっぱりハードもソフトも大事。
逃げて命は助かっても住む場所、職がなくていま、市民は困っている」と話す。
チリ津波や明治津波のように、強く揺れなくても大きな津波に襲われたこともあり、「強い揺れがあった場合、最大クラスの津波高を想定する」方針には「それだけでいいのかな」と疑問を投げかけた。
「原則徒歩避難」には「山が近くて車で逃げやすい場所もあるし、お年寄りや病人を抱えているところも事情は別。地形や条件を考えて普段からどう逃げるかを考えておくことが大切だ」と話した。
(2012年07月19日 地元紙)
東日本大震災から1年4カ月以上も経過しているのに、内閣府のワーキンググループの考え方と被災地の地元住民の提言との大きな差・開きを感じることは残念だ。
地元の自治体・市町村に任せて、出てきた意見・考えをまとめれば良いような気がする。
地理的な条件や事情、問題点はその地域・地区に生活している人でないと判らないわけで、一方的に押し付けて限定的な避難方法をまとめ上げるのは問題である。いざという時に何ら役にたたない
。
山本市長の意見もその通りである。問題は変化し、刻々とすすみ深刻化しているのだ。
重要課題へは早急な手立てが必要だ。スピード感がないことを裏付けているようなやり取りでがっかりする。
被災者住民側から見れば、未だにピントの外れたテーマを議論している。
早期の復興・復旧を実現するために、市町村長に権限も財源も与えればいい。もうそれしかない。