100FEET ワンハンドレッドフィート

100 FEET／０８年／米／１０５分／サスペンス・ホラー／劇場未公開
監督：エリック・レッド
出演：ファムケ・ヤンセン、マイケル・パレ

＜ストーリー＞
ＤＶの夫を殺し、行動範囲の制限を条件に保釈された女が、自宅に取り憑いた夫の亡霊に襲われる。
＜感想＞
あ、これ結構面白い。

生前妻に暴力を振るっていた警官の夫が、正当防衛で妻に殺され、その後保釈で家に帰って来た妻に対して幽霊となって現れ、再び暴力を振るう。

ポルターガイスト現象なんかも起きたりして、ホラー的要素を踏まえつつも、基本は孤独に怯え続ける妻の姿を悲壮感漂わせながら描いています。

結構色んな人物が屋内に出入りするんだけれど、何だかんだで結局主人公一人が戦っているってのが面白かった。

食糧配達の坊やなんて、あれだけ絡んで（色んな意味で）おきながら、ものごっつい死に様を見せてくれるだけの単なるやられ役しかなかったし。
神父なんて「私の手には負えない」って血相変えてとっとと金だけしっかり貰ってトンズラしちゃうしさ。

で、その暴力幽霊に殴られ、蹴飛ばされ、ブッ飛ばされる妻を演じているのがファムケ・ヤンセンなんだけれど、これがまぁ惚れ惚れするような好い女なんだわｗ
滅茶苦茶美人な彼女が主人公というのが鑑賞意欲を一番引き起こしているよね。
毎日をビクビクしながら過ごし、朝になったら顔面腫らして煙草で一服。

これ程一方的に甚振られ傷だらけになる姿が画になる女優はそうはいるまいて。

だから余計に彼女の無意味と分かりつつも必死に抵抗し続ける姿に応援したくなっちゃう。

彼女以外役立たずな者ばかり出てくるので、最終的にはどうなるんだろうって先の楽しみがあってかなり物語に入り込めました。
特に、天井から死体がドサッと落ちてきた時（落ちてこないのかと思っていた）には、予想外の展開だったので「おっ！」となったんだけれど、その後がどうも今一つだったなぁ。

あれだけ何の恨みがあってか知らないがボコ殴りしていた幽霊が、指輪を受け取った瞬間、成仏って・・・。

意味が分からんって。

何が「マ～ニ～」じゃ！
無抵抗な妻に一体何をしたかったんだ？？
そこら辺の理由付けを有耶無耶にしたまま終わらせて欲しくなかったな～。

監督は８５年製作の『ヒッチャー』の脚本家エリック・レッドだけに、理不尽に襲われる恐怖というのを本作でも非常に上手く描き出していたんだけれど、後半の大事な部分がお粗末過ぎて勿体なくなっちゃっているのが惜しい。

評価：★★★☆
１０／０２／１５ＤＶＤ鑑賞（新作）
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レンタル開始日：2010-01-22