電車の中ではちょっと読みにくいですが、経済学の古典として有名な"Capitalism and Freedom"に挑戦することにしました。アメリカで共和党の大統領候補選を戦っているRon Paulさんは、小さな政府を目指すリバタリアニズムの提唱者として名高く、多数派ではありませんが現状の政治に不満を持つ層から根強い支持を受けています。その理論的な先駆になったのがこのMilton Freedmanと聞いています。
初版が出たのは1962年ですからもう半世紀前。その基本理念が今でも通用するどころか、今こそ求められているのですから、その先進性には驚愕します。民間ができることを国家がやっても、高くて悪いものができるだけ。国家の役割は自由を守るだけであり、必要以上の国家への権力集中は民間の自由な競争への介入に繋がり望ましくない。町でできることを州がやらない。州ができることを国がやらない。実に明快です。
アメリカでもリバタリアニズムの思想は、「強いアメリカ」「国民を守る政府」という家父長主義的な先入観に押されて、必ずしも主流にはなっていませんが、自民党から民主党に受け継がれて拡大したバラマキ型支出が目を覆うばかりになり、肥大した政府機構が行き詰まった日本でこそ、Freedmanの思想が検討されるべきである、というリバタリアンの主張には説得力があると思います。専門外の本なので正しく理解できているのか少々不安ですが、興味深く読み進められそうです。
Capitalism and Freedom | |
Univ of Chicago Pr (Tx) |
資本主義と自由 (日経BPクラシックス) | |
ミルトン・フリードマン | |
日経BP社 |
もし小泉進次郎がフリードマンの『資本主義と自由』を読んだら | |
日経BP社 |