温泉といえば、火山地帯が近くにある事が思い浮かぶと思います。「箱根」や「草津」なと、活火山の周辺が温泉地になっていますね。
でも、近くに火山が無くとも、高温の温泉が出る地域があるのです。それが「有馬温泉」。
火山から遠いのに沸騰するくらいの湯温で、海からも離れているのに「海水濃度の2倍」もの塩分と炭酸水。と「深部流体」による温泉で、長年この「深部流体」の出どころはなぞとされていたのです。
このことを詳しく解説しているのが、現在「地質標本館」で開催されている「特別展 プレートテクトニクスがつくる なぞの温泉「深部流体」」なのです。
展示はほぼ「パネル」のみですが、冊子があるので、帰宅してもジックリ読むことはできますね。それと、わかりやすいように書かれているのですが、少し専門的な部分が強いので、ある程度の知識が無いとキツイ感じです。
ともあれこの「深部流体」ですが、出どころは「大陸プレート」に含まれた水分が沈み込みある程度の深さによる高温高圧で「鉱物から脱水」が起こって出てくる水なのです。
「深部流体」から発生した水は「スラブ水」とスラブ水がマントルに入りマントルを溶かして「マグマ」を作ります。この「マグマ」が浅いところで火山ガスや水が発生し、これを「マグマ水」と呼ばれています。
「有馬温泉」は「マグマ」を作らない「低温のマントル」を通って上がってきた「スラブ水」が由来となり、このような形式で発生した温泉を「有馬型温泉」と呼ばれ、有馬温泉以外でも発生しているかを現在調査研究されているのです。
ただ、「有馬型温泉」は「西南日本」しか存在しないようで、コレは由来となる「スラブ水」がフィリピン海プレートの沈み込みが由来であり、同じ太平洋側でも「東日本」での「太平洋プレート」では発生しません。要は「フィリピン海プレート」が日本近海で沈み込む時の温度や地形によって生み出されている事になります。
ここらの解説になると完全に「イオン」やらの話となり、かなり難しくなってしまうので理解するのが大変ですよ…。
それでは本日の登場人物はこの方。「ベルギー国立博物館」にて「地質・鉱物・鉱石研究室」で「学芸員」をしている「ベルジリアン・シェパード・ドッグ・ライノア」の「Chiefille」である「ポレット・テヴェノ」さん。「地質・鉱物・鉱石」が専門である「ポレット」さん。「謎の温泉」とされていた「有馬温泉」に関する展示があるという事で見に来たようで…。ちなみに背景が「地質標本館」にて開催されている「特別展 プレートテクトニクスがつくる なぞの温泉「深部流体」」の会場の一部なのです。