こたなたよりこんなこと

「登場人物」と「人物設定」は「フィクション」です。人物・企業・団体は実在のものとは関係ありません。

少し前の日本人は

2013年04月10日 | 博物館・科学館

 「江戸時代」と聞くと遠い昔のことのように思えますが、明治元年は今から「約145年前」ですから大体「1世紀半」。人類歴史上から考えれば「少し前」といえる時代ですね。まぁその「江戸時代」は「265年」ありましたから、「大政奉還」された後はまだ「江戸時代」に満たないんですね。

 そんな「少し前」の「日本人」はどうだったのか?それを「人類学」の視点で見ることができるのが「国立科学博物館」で昨日から始まった「江戸人展」なのです。「江戸」を題材とした展示の多くは「生活風習」などをクローズアップしていますが、この展示は「江戸人」つまり「人間」を主体にした展示でして、会場の大半は「骨」ですよ。「江戸時代」は現代と違い「階級社会」で、「武家」と「平民」では体つきが違っており。特に「顔」にその変化が顕著に現れているのです。40以上の「男女」わけされた「武家」「平民」の「頭蓋骨」が展示され、その差を見ることができます。一般的に「平民」は「四角」っぽく「がっしり」しており。「武家」は「楕円形」で「華奢」になっています。これは「食生活」が影響しており、「貴族階級」は「やわらかい」物を食していたため、顎が発達せず、面長に、反対に「庶民」は「堅い」食料が多かったので、顎がしっかりとしているのです。「武家」の人はそれ以外にも「高く、幅の狭い鼻」に「大きく丸い眼窩」そして「歯並びの悪さ」が特徴とされ、これらを「貴族形質」と呼ばれており、「柔らかな食料」が多い現代人でもこの形質が表れているようですね。「頭蓋骨」以外にも「全身骨格」が「7体」てんじされており、「結核」や「スペロヒータ感染症」の病気や「過酷な労働」によって起こった変化、さらに「江戸時代」の「女性」は「帯」をキツク締めており、「髪型」を崩さないよう「高い枕」、「箱枕」を首に当てていたため「胸郭」と「頚骨」に変形が見られます。「江戸時代」は新生児の死亡率が高かった為「平均寿命」は短かくなっていますが、かなり長生きした人も多く、その「老人」の骨格があったり、10箇所以上の刀傷があるのもあります。しかし、江戸時代全体から見ても「刀傷」のある遺体は少ないようですよ。その反面「罪人」の遺体は「試し切り」に使われていたので、刀傷だらけのが多いようです。そうそう、「江戸人」は日本人の歴史の中でも特に「小柄」だったようで「平均身長」は「男性 156cm」、「女性 145cm」と現代が「男性 171cm」、「女性 158cm」ですから、今の女性よりも背が低かった男性が多かったといえますね。

 それ以外では「化粧」。江戸時代では有名な独特の化粧として「おはぐろ」があり、「白塗り」や「眉化粧」もありますね。今となって「え!?」と思いますが当時はそれが当たり前だったのですから。でもこの「化粧」は現代のように「電球」があるわけでは無いので夜は暗く、室内での灯りと言えば「行灯」。そんな薄暗い状況でキレイに見せる方法だったようです。

 このほか「髪型」や「服」も展示されていますが、ほんの1コーナーだけです。あと「写真」や「外国人」による「絵」もあります。でも「絵」は「外人」が描いているのであまり日本人らしくないんですよね…。

 今までの多くの「江戸」を扱った展示とは一味違った展示は「江戸時代」よりも「江戸人」を知る事ができ、「江戸時代」をまた違った視点で見ることができたのは面白かったですね。ただ「会場」が「日本館1階 企画展示室」のみでは足らない感じはありましたよ。少し前の日本人を知ってみませんか?

 それでは本日の登場人物は比較的「江戸時代」に近い時代を生きていたこの方。「甘味」が大好きな「女学生」で「狆」の「Chiefille」である「瑠璃」さんです。「瑠璃」さんから見れば「江戸時代」は「祖父・祖母」の時代ホントつい最近の時代なんですよね。ちなみに背景は「江戸人展」の入り口です。

2013_04_10

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