カームラサンの奥之院興廃記

好きな音楽のこと、惹かれる短歌のことなどを、気の向くままに綴っていきます。

どろ亀先生

2006-02-02 14:15:52 | Weblog
 惹かれます。

 好きな詩です。

 「どろ亀先生」こと東大農学部の名誉教授、高橋延清さんが生前に書かれた詩から。

                *

兎さん走りながら ポロン ポロン
ウンチする
兎さんウンチ               
樺色だ
木の皮ばかり
食べてかな

狸さん
そんなこと
とっても できないよ
おなかが出ていて
短足だ
ときどき
穴から出てきては
タメグソ どっさりさ
いい気分 いい気分

『森に遊ぶ どろ亀さんの世界』 高橋延清著(朝日新聞社 2000/05出版)より。

(なお、あの雪の研究者・高橋喜平氏はどろ亀さんの実兄)

http://novus.cocolog-wbs.com/blog/2005/06/index.html

                ☆

《雪崩を研究「雪博士」の高橋喜平さん死去》
(2006年02月02日13時59分朝日新聞記事)

 高橋喜平さん(たかはし・きへい=雪研究家、エッセイスト)が1日、肺炎で死去、95歳。葬儀の日取りは未定。喪主は長男雪人さん。自宅は同町沢内太田3の38の1。

 国立林業試験場で雪崩を研究し「雪博士」「雪崩の神様」と呼ばれた。日本エッセイストクラブ賞や吉川英治文化賞などを受賞。直木賞作家高橋克彦氏はおい。

http://www.asahi.com/obituaries/update/0202/001.html
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アサクサノリのこと(メモ)

2006-02-02 13:15:25 | Weblog
 メモです。

 海苔のこと。

《絶滅危惧種アサクサノリの自生群落、東京湾で見つかる》
(2006年2月2日11時16分 読売新聞記事)

 東京湾では絶滅したと見られていた「アサクサノリ」の自生群落が、川崎市川崎区の多摩川河口で見つかった。

 アサクサノリは、環境省と水産庁のレッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)種に指定され、自生地は熊本、福島県など8か所で確認されているだけだった。群落は約100の個体で作られ、発見した千葉県立中央博物館分館「海の博物館」(千葉県勝浦市)の菊地則雄研究員(37)は「これだけの規模はまれ」としている。4日、現地で観察会が開かれる。

 アサクサノリは、主に干潟で生育する養殖ノリの代表種。1960年ごろまで東京湾でも自生していたが、経済成長期に進められた埋め立てで姿を消し、養殖でも、北海道原産で繁殖力旺盛なスサビノリに取って代わられた。東京湾では千葉県富津市で96年3月に採取報告があっただけで、水産庁は90年代前半に東京湾のアサクサノリは絶滅したと見ていた。

 しかし、菊地研究員が04年2月、多摩川河口のやや上流に約300メートルにわたり広がるアシ原で、アシの根元に長さ10~20センチのノリを発見。昨年2月、DNA鑑定でアサクサノリと判明した。

 菊地研究員は「河口のやや上流なので埋め立てを免れ、生き延びたのだろう」と話す。ただ、群落のある地域は、羽田空港の再拡張に伴う道路整備が検討されており、菊地研究員は「手を加えず保存できないものか」と心配している。

 72年に解散した川崎漁協最後の組合長でアサクサノリを養殖していた斉藤金作さん(79)は「生き残っていたことがうれしい。甘みがあって口の中でとろける、あの味をもう一度味わってみたい」と話していた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060202i403.htm?from=main4

                ☆

アサクサノリ
http://www.kinnori.net/asakusa/index_2.html

 今みなさんが食べている海苔は・・・・?浅草海苔ではない??

 なぜ絶滅?・・・・・? 浅草海苔ってなに?

 ・・・江戸の時代に、江戸品川近辺の海で海苔養殖が始まり、紙漉(かみすき)にヒントを得て海苔を四角の形にして薄く加工するようになりました。浅草海苔の「浅草」の名前の由来はいろいろいわれていますが、東京の浅草寺門前市で売られ始めた事からの命名という説が有力なようです。その当時から1960年頃までは東京湾から有明海までが浅草海苔の産地でした。

 注)ここでの「浅草海苔」は、【アサクサノリ】という原種の海苔を指します。

 【アサクサノリ】に代わって現在では、ほぼ100%【スサビノリ】という原種の海苔が使われています。昭和30年頃、それまでの主流の天然種付けから人工種付けに養殖方法が変更されると、「千葉の奈良輪」という干潟の海(今は埋め立てが進んでなくなりました)で【ナラワスサビ】というスサビノリの品種が選抜され種付けされるようになりました。

 【ナラワスサビ】は、色が黒い!伸びがよい!病害に強い!という特徴をもち、たちまちに全国に広まりました。それに伴い、それまでの【アサクサノリ】の養殖は激減し、2001年頃になると全国どこの海苔養殖場へ行っても【アサクサノリ】を見ることはなくなりました。なお、オオバアサクサと呼ばれる品種もありますが、これは調べてみると殆どスサビノリだったという話を聞きます。

 【アサクサノリ】の原種は、とうとう2000年に藻類レッドリストにて“絶滅危惧1種”に指定されました。

 もともと海苔は、黒くて艶があるモノほど高級品とみなされて市場で高値で取り引きされるため、【アサクサノリ】の、色が赤めで、柔らかく、病害に弱いという性質が「養殖には不向き」と判断されることにつながりました。

 そうしたことから、【ナラワスサビ】が海苔の主流になり、【アサクサノリ】は絶滅危惧になったのです。みなさんの知らないうちに海苔は変わっていったのです。

 現在【アサクサノリ】の生育がわずかに確認されている海は下記の海域です。どこも群生しているのではなく、かろうじて生育が確認されている程度です。数年後には絶滅の可能性も大きいと言われています。

 熊本県~河浦町
 熊本県~新和町
 千葉県~富津岬
 福島県~松川浦
 宮城県~鳥の海
 宮城県~万石浦
 宮城県~長面浦

 【アサクサノリ】は環境の著しい変化と共に絶滅に近づいています。江戸時代の東京湾は、千葉富津海岸から東京海岸~神奈川羽田海岸に掛けて全面が遠浅で、【アサクサノリ】の生息に適した干潟の岸には葦がはえ、河川からは森林の栄養豊かな水が流れ生き生きと群生していたものでした! しかし、防波堤、工場建設による埋め立て開発が進み、ほとんどの干潟が消えて無くなりました。

 東京湾内では、わずかに三番瀬、盤州干潟、富津干潟等を残すのみです。その中でも盤州干潟の小櫃川河口付近は、江戸時代と変わらぬ海域を残していると言われています。

 (後略)
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