カームラサンの奥之院興廃記

好きな音楽のこと、惹かれる短歌のことなどを、気の向くままに綴っていきます。

トリオ

2010-08-31 17:49:29 | Weblog
 今もしも誰かからメンデルスゾーンの作品の中であなたはどの作品が一番好きですか?と尋ねられたら、おそらく九分九厘、『ピアノ三重奏曲第一番ニ短調作品49』です、と即答するだろうと思います。たしか数年前のFM放送の何かの番組でしたが、どこかの名手たちの素晴らしい演奏が流れて、それを聴いた私はまるで予期せず神に触れてしまったかのようにショックを受けました。そして、その作品がメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第一番であることを知り、以来、この曲のことが忘れられず、ずっと惹かれ続けています。

 昨晩のNHKFM『ベストオブクラシック・セレクション~福岡県福津市公開録音』、その最後にメンデルスゾーンの『ピアノ三重奏曲第一番』が流れました。演奏は、ピアノ・伊藤恵さん、ヴァイオリン・加藤知子さん、チェロ・山崎伸子さんの三人。ラジオの前で私はまたしてもしびれました。

 素晴らしい演奏でした。

 このメンデルスゾーンのピアノトリオ第一番を聴くと、私の脳裏にはどういうわけだかいつもひとつのヴィジョンが浮かんできます。それは、ライプツィヒに留学中の滝廉太郎がこの曲の譜面を熱心に研究している様子、そして、その研究を活かして自作のピアノトリオを作曲している様子です。

 若くして肺結核で世を去った滝廉太郎には、残念ながら複数楽器のアンサンブルによる室内楽作品の譜面はひとつも残っていませんので想像の範疇でしかありませんが、もしもそういった作品を彼が残していたら、きっとメンデルスゾーンのピアノトリオ第一番のような雰囲気だったのではないかななどと想像してみたりします。

 とにかく、メンデルスゾーンの『ピアノ三重奏曲第一番』は、最高です。神に触れ得た名曲だと思います。
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昨日今日

2010-08-29 21:48:52 | Weblog
昨日は、ピアニスト・作曲家のMさんからご招待頂いて、相模原市民会館の“みる”コンサート物語に伺いました。内容は二部構成。第1部は、Mさんがリーダーを務められているアンサンブル、プルミエ(ピアノ、ヴァイオリン、チェロのトリオ)によるプチ・コンサート。楽器紹介を兼ねたルロイ・アンダーソンとクライスラーの楽曲から、『3時のメドレー』、『さんぽ』(“となりのトトロ”)そしてたいへんに美しい歌曲『あざみ』まで。第2部は、物語の影絵『100万回生きたねこ』(公演:影絵劇団かしの樹。音楽:プルミエ)。音楽も物語も素晴らしかったです。久しぶりに童心にかえることができて心が濯われました。帰り、頭のなかでこの日いちばん惹かれた『あざみ』の美しいうたが繰り返し鳴っていました。Mさん、素晴らしいコンサートをありがとうございました。


今日は一日、朝からお寺にお手伝いで伺いました。お寺に向かう途中、コンビニで毎日新聞を購入。歌壇のページを確認すると、河野裕子先生の選歌・講評が掲載されていました。先生はお亡くなりになった日の夕方まで選歌をされて晩にお亡くなりになったのだそうです。今日の毎日歌壇には河野先生の後任選者に米川さんが就かれる記事が載っていました。米川さんは好きな歌人のおひとりですが、河野先生の後任というのが正直寂しいです。
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短歌メモから

2010-08-28 22:52:28 | Weblog
ゆつくりとまつかな飴の紙ひらく行列は遠からずすべてとならむ
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ラジオ

2010-08-27 22:16:00 | Weblog
今宵の都内某所の我が家のポケットラジオはどういうご機嫌具合だか北海道のHBCラジオ1287kHzも仙台のTBCラジオ1260kHzもすごくきれいに入ってきます。こんなに調子がいいとあさって日曜夜10時からのHBCラジオ『大泉洋のサンサンサンデー』が都内にいながらにしてどのぐらいちゃんと聞こえるか楽しみになってきました。


いま手元に、岡本幸緒さんの第一歌集『十月桜』(青磁社)と新田由美子さんの第二歌集『葉漏れ日の下』(本阿弥書店)と小池光氏の歌集『山鳩集』(砂子屋書房)の3冊。



理由など海に沈めておけばいい夏の終わりが淋しいことの 岡本幸緒


咲き上る朝顔の紺白壁を覆いてレストランに人の影なし 新田由美子


わが知らぬわが家の屋根をまざまざとインターネットに凝視してしまふ 小池光


惹かれます。
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Nコン東京大会。

2010-08-27 07:35:28 | Weblog
本日のNHKFM番組表をみていましたら、「午前9時20分~11時50分。第77回Nコン(高校の部)東京大会。」に高校時代の恩師小峰先生の名前発見。都立新宿高校合唱部が先生の指揮で出演されるとのこと。これは録音予約しなければ。
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すてきな友達

2010-08-23 22:13:00 | Weblog


今朝、伊予松山から東京の家に帰着して、プチっとつけたラヂオから予期せず流れてきた東京放送児童合唱団の『すてきな友達』(梶賀千鶴子作詞、鈴木邦彦作曲)。このタイトル、全国大会中に何度となく温かな思いとともにつよく感じたことズバリで、そのあまりのタイムリーさに驚きましたが、それとは別に初めて聴いた合唱曲として、はっとさせられ、じっと耳を傾けたくなる魅力を感じました。音楽によって心が濯われるとはこういうことだと久々に思いました。楽曲と演奏、両方ともが非常に素晴らしかったです。で、溜まった旅の洗濯物を片付けたのち、都電荒川線を終点まで行きそこから一駅東京メトロ日比谷線に乗って本日の昼ごはん、台東区下谷の割烹さいとうへ。さまざまなブログによる事前学習を活かして、海鮮丼・具大盛りでご飯(お酢飯)別皿を頼みました。マグロ、イクラ、イカ、タコ、ヒラメ、タイ、サバ、サザエ、甘エビ、赤貝その他、合計15種類ぐらいの新鮮な刺身(ご主人が築地で毎朝仕入れてくるので日替わりです)が皿にででんと山盛り出てきました。ご飯(お代わり自由)と蜆味噌汁、漬物、小皿のマリネがついて、信じられないぐらいにリーズナブルな値段。こちらの平日ランチは、一切宣伝活動はされていないそうなのですが、口コミで評判が評判を呼んで大変に有名なのだそうです。店は20席ほどで満席になるぐらい狭いながらも、ランチタイムの11:30~14:00の間、常にお客の足が絶えることがないそうです。非常においしかったです。帰り、満腹で満足なあまり荒川線の車中で爆睡、終点に着くまで気付きませんでした。
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新人賞

2010-08-23 17:44:40 | Weblog
つい最近、作家いとうせいこう氏がツイッター上で「来年の早稲田文学新人賞の選考委員は蓮實重彦氏がおひとりで務められることに決まった。蓮實氏ということで相当のプロも応募してくるのではないか。文学もいよいよ本気になってきたようだ。よいことだ。」というようなことを呟いておられた。ほぼ時をおなじくして、第一回塔短歌会新人賞30首の応募要領も発表になった。新人賞の魅力は、まとまった作品を作る機会を与えられて、なおかつその作品を評価してもらえること。いろいろ考えてみたいです。
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松山雑感(城跡)

2010-08-23 11:32:44 | Weblog
小学生の時分から城郭研究の本を片手に城跡を訪ねては石垣の積み方とか縄張りの構え方とかを検分するのが好きでしたが、数年前、とある古城址でわけのわからないこと(心霊現象だったのかなと今では思っていますが)に遭遇して以来、ぱたっと城跡通いへの欲求は止んでしまいました。今回、湯築城跡と松山城跡が間近にあっていくらでも訪ねてみることはできたのですが、かつての私からしたらもったいなくも行きませんでした。何だかよくわかりませんけれども、城跡にはなにかがあるような気がしてしまいます。悲しいです。
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皆様有難うございました。

2010-08-23 10:16:06 | Weblog


松山から東京にさきほど帰着しました。お世話になった皆様有難うございました。お疲れ様でした。うたをよ(読・詠)む意味は何なのだろう、と考えさせられることの多かったこの数日でした。今回お会いできなかった方も含めまして皆様、また今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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松山、そして初日まずは広島へ。

2010-08-20 09:09:46 | Weblog


昨晩、新宿駅西口高速バスターミナルから松山行きのオレンジライナーに乗車する前、出掛けに家でラフマニノフの交響曲第三番をたっぷり聴いたせいか、オーケストラの奏でるイ短調の重厚なメロディがずっと鳴っていました。

いま、瀬戸内海の上です。波はしずかです。広島に着いたら、いろいろ用事を片付けたいです。
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