昨夜は、文京シビックホールの『アジア音楽祭2012』~オーケストラコンサート《指揮者は作曲家Ⅲ》~を聴かせて頂きました。心が洗われ、また、すごく楽しかったです。有難うございました。
<プログラム>(敬称略)
司会進行:松下功((社)日本作曲家協議会・会長)
川島素晴: Dual Personality I
cond.:川島素晴
perc.:神田佳子
独奏者は「二重人格」の2つの性格を象徴的に表現するマリンバとドラを交互に演奏し、オーケストラはマリンバに従う高音域(「深くて濃い森林地帯の植生のありよう」が想像されるような音楽)とドラの配下となる低音域(ドラゴンや恐竜たちが吠えまくったり跋扈したりする場面が目に浮かんでくるような音楽)の二群に分かれて配置され、2つの「人格」が撹拌されて統合されるまでが、変拍子が連続して激しい盛り上がりを見せる音楽によって描かれていて、ダイナミックな音響の変容が非常に面白かったです。
西田直嗣:ピアノと管弦楽のための「女の樹海」
cond.:西田直嗣
piano:西尾杏子
タイトルは芥川龍之介の『トロッコ』から着想されたそうです。女の樹海を彷徨い続けなければ生きて行かれない男の暗い情念が、これでもかこれでもかとどこまでもしつこく粘着的に展開してゆく様子を音楽で表したらこうなるのかなと思いました。面白かったですが、音楽は少々難解でした。
四反田素幸:カラヴィンカ~二十絃箏とオーケストラのためのジャポニスム的素描
cond.:四反田素幸
二十絃箏:吉村七重
コンサートの帰り道で思わず鼻歌にしてうたいたくなるような、心の琴線に触れてくる魅力的なフレーズ満載のまことに美しい楽曲で、胸を打たれました。
譚盾(タン・ドゥン):インターネットシンフォニー第1番“Eroica” (日本初演)
cond.:山本純ノ介
これも「鼻歌」したくなった作品でした。エネルギッシュかつ遊び心満載で、聴衆の耳に残る楽しいフレーズ満載の面白い作品でした。
嶋津武仁:風のごとくⅡ
cond.:嶋津武仁
美しい淡彩画のようなふしぎな味わいのなか、合間にシューベルトの「未完成」やベートーヴェンの「運命」からの引用が聞こえたり、ホルンの特殊奏法による「風のような響き」が出てきたり、と非常に印象深くて面白い楽曲だと思いました。
柳田孝義:雅歌(みやびうた)~二十絃箏とオーケストラのための
cond.:柳田孝義
二十絃箏:吉村七重
武満サウンドのことをところどころで思い出しました。まことに美しい作品で、心が洗われました。
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
音響:有馬純寿
ご関係のみなさま、楽しい素晴らしいコンサートを聴かせて頂き、有難うございました。
<プログラム>(敬称略)
司会進行:松下功((社)日本作曲家協議会・会長)
川島素晴: Dual Personality I
cond.:川島素晴
perc.:神田佳子
独奏者は「二重人格」の2つの性格を象徴的に表現するマリンバとドラを交互に演奏し、オーケストラはマリンバに従う高音域(「深くて濃い森林地帯の植生のありよう」が想像されるような音楽)とドラの配下となる低音域(ドラゴンや恐竜たちが吠えまくったり跋扈したりする場面が目に浮かんでくるような音楽)の二群に分かれて配置され、2つの「人格」が撹拌されて統合されるまでが、変拍子が連続して激しい盛り上がりを見せる音楽によって描かれていて、ダイナミックな音響の変容が非常に面白かったです。
西田直嗣:ピアノと管弦楽のための「女の樹海」
cond.:西田直嗣
piano:西尾杏子
タイトルは芥川龍之介の『トロッコ』から着想されたそうです。女の樹海を彷徨い続けなければ生きて行かれない男の暗い情念が、これでもかこれでもかとどこまでもしつこく粘着的に展開してゆく様子を音楽で表したらこうなるのかなと思いました。面白かったですが、音楽は少々難解でした。
四反田素幸:カラヴィンカ~二十絃箏とオーケストラのためのジャポニスム的素描
cond.:四反田素幸
二十絃箏:吉村七重
コンサートの帰り道で思わず鼻歌にしてうたいたくなるような、心の琴線に触れてくる魅力的なフレーズ満載のまことに美しい楽曲で、胸を打たれました。
譚盾(タン・ドゥン):インターネットシンフォニー第1番“Eroica” (日本初演)
cond.:山本純ノ介
これも「鼻歌」したくなった作品でした。エネルギッシュかつ遊び心満載で、聴衆の耳に残る楽しいフレーズ満載の面白い作品でした。
嶋津武仁:風のごとくⅡ
cond.:嶋津武仁
美しい淡彩画のようなふしぎな味わいのなか、合間にシューベルトの「未完成」やベートーヴェンの「運命」からの引用が聞こえたり、ホルンの特殊奏法による「風のような響き」が出てきたり、と非常に印象深くて面白い楽曲だと思いました。
柳田孝義:雅歌(みやびうた)~二十絃箏とオーケストラのための
cond.:柳田孝義
二十絃箏:吉村七重
武満サウンドのことをところどころで思い出しました。まことに美しい作品で、心が洗われました。
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
音響:有馬純寿
ご関係のみなさま、楽しい素晴らしいコンサートを聴かせて頂き、有難うございました。