メモです。
TBSラジオ(954kHz)の番組から。
《生誕250年記念『モーツァルトの謎~「噂の交響曲」は本物か?』~ラジオワールド》
放送日:2006年2月4日(土)
放送時間:19時00分~20時00分
日本初!発見された「モーツァルト作と記名された交響曲」の全楽章を放送で紹介。世界初!生放送で検証し、リスナーの判定を仰ぎます!
モーツァルト・イヤーの今年、世界の音楽ファンの間で大きな話題となっているのが2004年に発見された「モーツァルト作と記名された交響曲」の真偽判断。演奏時間15分ほどの小規模な交響曲ですが、少年時代のモーツァルトによる最初期の交響曲の可能性もあり、もし本物であれば、クラシック界で今世紀初の大発見となります。この作品は日本人指揮者・前田二生氏によって昨年初演されましたが、楽譜を所有するウィーン楽友協会では、現在は公開演奏を封印し様々な角度からの鑑定を進めて、今年中にも真偽判断を行う予定です。
当番組では、本家ウィーンに先駆けて、この作品が「モーツァルト作品であるか」生放送で検証する、世界で初めての試みをします。楽友協会の特別許可を得て、国内で初めて全楽章を放送、時代背景や発見の経緯、物証検証、モーツァルトや同時代の作曲家の作品との比較などを行い番組独自の視点で真偽の検証をします。ラジオをお聴きの皆様には、電話、FAX、Eメールなどでご参加いただき、作品の真偽について一緒に考えていただきます。集まったご意見・ご感想は生放送の中で随時紹介し、番組なりの真偽判断をして、ウィーン楽友協会に報告します。
メインパーソナリティはクラシック音楽の大ファンでもある八塩圭子アナウンサー。楽曲についてはモーツァルト研究の第一人者で日本モーツァルト研究所・所長の海老澤敏氏が、演奏面については、実際に初演をした指揮者・前田二生氏が、それぞれ分かりやすく解説します。世紀の大発見か?幻の偽作か? 他では絶対に聴けない「噂の交響曲」をたっぷりお聴きいただき、その謎に迫るとともに、モーツァルト作品の魅力も紹介し、生誕250年のモーツァルト・イヤーの楽しみ方を提案していきます。
ご意見、ご感想、ご質問は・・・
■TEL:03-3584-0954【2/4(土)19時~20時の生放送中のみ受付】
■FAX:03-5562-9540【2/4(土)19時~20時の生放送中のみ受付】
■Eメール:954@tbs.co.jp【放送終了まで随時受付中】
☆
関連サイト
【The Web KANZAKI】‐Cahier de la musique‐
http://www.kanzaki.com/music/ecrit/moz-symd-ischl
《モーツァルトの未確認ニ長調交響曲》
ザルツブルク近郊のイシュルで発見され、ウィーン楽友協会が2004年10月27日にオークションで落札した筆写譜のコレクションの中に、「ウォルフガング・モーツァルト作」と記された交響曲のパート譜が含まれていた。楽友協会資料室のオットー・ビーバ博士によると、スロヴェニアのリュブリヤーナ(クロアチアのザグレブ?)に同じ曲の手書き譜があり、それには同時代のザルツブルグの作曲家ヴェスターマイヤー(David Westermayer)作と記されているが、モーツァルトの作品である可能性も十分あるという。
楽譜の写真を見ると、イタリア語でSinfonia a 2 vilolini, 2 oboi, 2 clarini, viola, con basso. del Signore Wolfgang Mozart と記されているのが分かる。曲はニ長調で4楽章構成。ビーバ博士は、モーツァルトの真作ならば8~10歳頃(1964-66)の作品ではないかと推測しているそうだ。
用紙の透かしを調べたところでは、ケルン、もしくはボンで製紙されたものとみられ、これがザルツブルクでも使われていたのかどうか、ビーバ博士が考察中。作品をモーツァルトのものと判定するためには、他にも使われたインクや、コピスト(筆写屋)の特定などを検討しなければならない。
資料批判に加え様式面からの検討も重要だが、幼少の頃はまだ他の作曲家の影響が強く、明確な判断は難しい。1964-66頃の作であるK.16などは全て3楽章構成で、編成もTrp (clarino)ではなくHrを用いていること、モーツァルトの書簡にはこのニ長調を示唆するような記述はないことなど、疑問点もある。とはいえ、これがモーツァルト作ではないとするはっきりとした根拠もないわけで、そう簡単に結論が出そうにはない。モーツァルト・イヤーの2006年中に、「モーツァルトの真作交響曲」と発表されれば、話題性は十分ではあるのだが。(後略)
TBSラジオ(954kHz)の番組から。
《生誕250年記念『モーツァルトの謎~「噂の交響曲」は本物か?』~ラジオワールド》
放送日:2006年2月4日(土)
放送時間:19時00分~20時00分
日本初!発見された「モーツァルト作と記名された交響曲」の全楽章を放送で紹介。世界初!生放送で検証し、リスナーの判定を仰ぎます!
モーツァルト・イヤーの今年、世界の音楽ファンの間で大きな話題となっているのが2004年に発見された「モーツァルト作と記名された交響曲」の真偽判断。演奏時間15分ほどの小規模な交響曲ですが、少年時代のモーツァルトによる最初期の交響曲の可能性もあり、もし本物であれば、クラシック界で今世紀初の大発見となります。この作品は日本人指揮者・前田二生氏によって昨年初演されましたが、楽譜を所有するウィーン楽友協会では、現在は公開演奏を封印し様々な角度からの鑑定を進めて、今年中にも真偽判断を行う予定です。
当番組では、本家ウィーンに先駆けて、この作品が「モーツァルト作品であるか」生放送で検証する、世界で初めての試みをします。楽友協会の特別許可を得て、国内で初めて全楽章を放送、時代背景や発見の経緯、物証検証、モーツァルトや同時代の作曲家の作品との比較などを行い番組独自の視点で真偽の検証をします。ラジオをお聴きの皆様には、電話、FAX、Eメールなどでご参加いただき、作品の真偽について一緒に考えていただきます。集まったご意見・ご感想は生放送の中で随時紹介し、番組なりの真偽判断をして、ウィーン楽友協会に報告します。
メインパーソナリティはクラシック音楽の大ファンでもある八塩圭子アナウンサー。楽曲についてはモーツァルト研究の第一人者で日本モーツァルト研究所・所長の海老澤敏氏が、演奏面については、実際に初演をした指揮者・前田二生氏が、それぞれ分かりやすく解説します。世紀の大発見か?幻の偽作か? 他では絶対に聴けない「噂の交響曲」をたっぷりお聴きいただき、その謎に迫るとともに、モーツァルト作品の魅力も紹介し、生誕250年のモーツァルト・イヤーの楽しみ方を提案していきます。
ご意見、ご感想、ご質問は・・・
■TEL:03-3584-0954【2/4(土)19時~20時の生放送中のみ受付】
■FAX:03-5562-9540【2/4(土)19時~20時の生放送中のみ受付】
■Eメール:954@tbs.co.jp【放送終了まで随時受付中】
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関連サイト
【The Web KANZAKI】‐Cahier de la musique‐
http://www.kanzaki.com/music/ecrit/moz-symd-ischl
《モーツァルトの未確認ニ長調交響曲》
ザルツブルク近郊のイシュルで発見され、ウィーン楽友協会が2004年10月27日にオークションで落札した筆写譜のコレクションの中に、「ウォルフガング・モーツァルト作」と記された交響曲のパート譜が含まれていた。楽友協会資料室のオットー・ビーバ博士によると、スロヴェニアのリュブリヤーナ(クロアチアのザグレブ?)に同じ曲の手書き譜があり、それには同時代のザルツブルグの作曲家ヴェスターマイヤー(David Westermayer)作と記されているが、モーツァルトの作品である可能性も十分あるという。
楽譜の写真を見ると、イタリア語でSinfonia a 2 vilolini, 2 oboi, 2 clarini, viola, con basso. del Signore Wolfgang Mozart と記されているのが分かる。曲はニ長調で4楽章構成。ビーバ博士は、モーツァルトの真作ならば8~10歳頃(1964-66)の作品ではないかと推測しているそうだ。
用紙の透かしを調べたところでは、ケルン、もしくはボンで製紙されたものとみられ、これがザルツブルクでも使われていたのかどうか、ビーバ博士が考察中。作品をモーツァルトのものと判定するためには、他にも使われたインクや、コピスト(筆写屋)の特定などを検討しなければならない。
資料批判に加え様式面からの検討も重要だが、幼少の頃はまだ他の作曲家の影響が強く、明確な判断は難しい。1964-66頃の作であるK.16などは全て3楽章構成で、編成もTrp (clarino)ではなくHrを用いていること、モーツァルトの書簡にはこのニ長調を示唆するような記述はないことなど、疑問点もある。とはいえ、これがモーツァルト作ではないとするはっきりとした根拠もないわけで、そう簡単に結論が出そうにはない。モーツァルト・イヤーの2006年中に、「モーツァルトの真作交響曲」と発表されれば、話題性は十分ではあるのだが。(後略)