カームラサンの奥之院興廃記

好きな音楽のこと、惹かれる短歌のことなどを、気の向くままに綴っていきます。

ことば。

2020-03-31 01:46:36 | Weblog

真摯なことばにはこころがある

本物のことばには温もりがある

この期に及んでのそのことばのあまりの冷たさにただただ茫然と見送るばかり

リノリウムの廊下をことばたちが素通りしてゆく

骸(むくろ)は非透過性の袋に入れられて火葬炉へと運ばれていった

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じっくりとっくり。

2020-03-30 02:53:02 | Weblog

昨日はしごとのあと、予約録音しておいた28日のTBSラジオ『久米宏 ラジオなんですけど』にじっくり耳を傾けた。例の森友学園建設予定の国有地を当時の管理者の大阪航空局がなぜ「八億円」値引きしたのか、その算定根拠を近畿財務局も把握していない、という話を、久米さんがとっくりじっくり話してくださった。やっぱりね、と思いつつ傾聴。

https://www.tbsradio.jp/kume954/

来週の番組ゲストは、相澤記者の由。

なんとなく寝付けなくなり、エルガーのチェロ・コンチェルトのスコアをじっくりとっくり読みたくなって、ページを開いた。じっくりとっくりエルガーの譜面を堪能。

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祖父。

2020-03-29 07:50:37 | Weblog
今日は父方祖父の命日。祖父の位牌には、〈昭和19年3月29日午後7時40分没〉とある。〈満州国東満総省牡丹江市北区東聖林街〉で、腸チフスと肺結核の合併症で38歳で亡くなったらしい。そんな祖父のことをしみじみ考えている今朝。

今日もこれからしごと。

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チェロコンチェルト。

2020-03-28 07:51:57 | Weblog
今朝。しごとに出かける前、チェロとオーケストラのコンチェルトが唐突に胸の奥で流れ始めた。取り敢えずメモ。
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今日明日。

2020-03-25 18:30:57 | Weblog

今日はフランスの作曲家ドビュッシー没後102年目、明日はドイツの作曲家ベートーヴェン没後193年目。
真中さんが某所に引いていらした齋藤史さんの〈「ごゆつくり」と人は言へども譲られし木のベンチすでに朽ちてゐたりき/齋藤史〉(歌集『風翩翻』所収)の一首を心に何べんも読み返す今宵。場当たり暗愚な混乱でなくて、真摯賢明な先読みによって、必要なところに必要なものが必要なときに必要なひとへ回りますように。

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ピケティ。

2020-03-25 03:07:48 | Weblog

しごとのあと、ひるまに予約録音したTBSラジオ番組たまむすびを再生。経済格差についてのピケティ博士の秀逸な分析を、町山さんが分かりやすく噛み砕いて解説されているのを聴きながら、頭は唐突にあらぬ方へ向かい出した。久石さんはクインシー・ジョーンズから久石譲の名前を編み出したという。ならば、トマ・ピケティから日本風のどんな名前が捻り出せるだろう。すぐに思い付いたのが、比賀禎や當麻日時計。まだまだ他にもありそうだ。

この夜半、オーケストラのもの悲しいメロディが胸奥でずっと鳴っている。

 

https://www.tbsradio.jp/467823

それにしても。チャイコフスキーがあの素晴らしいヴァイオリン協奏曲を作曲したのが38歳、ブラームスがあの偉大な交響曲第1番を完成させたのが43歳と考えると眩暈がしてくる。

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一首追加。

2020-03-24 07:49:06 | Weblog
短歌メモ。一首追加。

洟垂るる机辺に鼻紙高く積む 夕光(ゆふかげ)の風に招待状の気配

山中に道迷ひたる吾(あ)は精霊のはるけき灯り見たる心地す

霧深き山中にありて一歩づつ道は下つてゆくものと識(し)る

ガス灯は城壁に長き影を曳(ひ)く 検問所係官は欠伸(あくび)を三回

検問所を抜けて暗き石畳踏む 宿屋は三丁先の右側

扉(と)をやさしく敲(たた)けば宿の灯り点(つ)く 扉裏(とうら)の鍵の外さるる音

階段の上なる部屋に案内(あない)されぬ 音忍ばせて息を殺して

まだ暗き朝の石畳来て宿の扉(と)を誰か敲く音 主人の話し声

すつかり明けて階下(した)に行けば宿主人は番台にしづかに紙を見てをり

主人の手元の紙には《国境封鎖》とあり 朝早き使者より来たる知らせと

このまま宿にゐて町へ出歩かれぬ方がよろし、と主人は真顔で
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ポルタ。

2020-03-23 06:57:51 | Weblog


目が覚めて、ラジオを点けると、アドリア海沿岸で活躍したという作曲家ポルタの『五声のレクイエム』が流れてきた。

「『五声のレクイエム』から イントロイトゥス、キリエ、セクエンツィア」
ポルタ:作曲
(合唱)スぺクルム・ムジカエ、(指揮)マリーナ・マラヴァージ
(27分20秒)
<Bongiovanni GB 5615-2>

今日もこれからしごと。

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たしかに。

2020-03-22 01:51:52 | Weblog

こんな世情ながら、春はたしかに来ている。しごとのあとの夕方、橋のところに人々がたくさん集まって花にカメラを向けていた。今日は日曜日で、明日の月曜日までがお彼岸。

 

読みたくも手に入れられなかった相沢記者の記事掲載の週刊文春は完売らしい。昨日の昼間に予約録音したTBSラジオ『久米宏 ラジオなんですけど』は、冒頭で久米さんが相沢記者の記事の話を長い時間かけて丁寧に熱く、事件への怒りを込めて語って下さった。なるほど、そういう内容だったかと思った。もとより、そうだろうと思っていたことがそのまま事実だったということ。

https://www.tbsradio.jp/kume954/

 

 

シェーンベルクの『月に憑かれたピエロ』の妖しくも美しい音楽を聴きながら就寝。

今日も明けたらしごと。

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タイトル:トマト饅頭譚。

2020-03-20 05:31:26 | Weblog

短歌メモ。

 

〈失踪中〉の部屋前に漂ふパンの香り 規制線の朝もふかく濃くありき

目を見つつ温かく話すひとだつた その朝はもう写真のみとなりて

〈事件現場の最後つ屁にはライムの香りあり〉と刑事は鼻をヒクヒクさせて

セプテムバーの海に捨ててきた青きトマト 新宿駅の雑沓に拾ふ

その夏も〈あの人たち〉に裏切られた夏だつたから国会売店のトマト饅頭、トマト饅頭

デモ隊は手に手にトマトを齧りつつ海辺の首相公邸を目指す

〈あの人〉はトマトに似てゐるかもと今更に海への坂できみはぼそりと

〈恥〉を知らぬ〈あの人〉の前で麦わら帽のわれはトマトを投げつけてゐたり

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