カームラサンの奥之院興廃記

好きな音楽のこと、惹かれる短歌のことなどを、気の向くままに綴っていきます。

涙をこえて

2006-03-31 16:40:13 | Weblog
 メモ。

 たまたまつけたラジオから聞こえてきた合唱曲です。

《涙をこえて》
http://www.geocities.co.jp/MusicHall/6654/namidawo.htm

かぜ耕市:作詞  中村八大:作曲

「怪獣のバラード」と同じく、昔放映されていたNHK人気歌番組「ステージ101」から生まれたヒットソングです。今でこそ「怪獣のバラード」の方が断然有名ですが、当時の視聴者によると「涙をこえて」の方が人気があったらしいです。



「涙をこえて」 かぜ耕市 

心のなかで
あしたがあかるくひかる
かげりを知らぬ 若い心の中で
この世でたった一度
めぐりあえる あした
それを信じて 

※涙をこえてゆこう
なくした過去になくよりは
涙をこえてゆこう
輝くあした見つめて

あしたに続く あしたも
あかるいでしょう
こんなに胸がはずむ ふくれた夢で
なにかが心さそう たのしいことが
あしたきっとありそう

※くりかえし

 ラララ… 
涙をこえてゆこう
輝くあした見つめて

                ☆

 いい曲だなと思います。好きな曲です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

太宰治の短歌

2006-03-31 10:14:31 | Weblog
 岡山のシンフォニーホールの古本市で買った『文士の筆跡2・作家篇Ⅱ』(二玄社、昭和43年刊)からメモです。

 作家太宰治が短歌作品を残しているとは知りませんでした。

待ち待ちてことし咲きけり桃の花白と聞きつつ花は紅なり  太宰治

季節にはすこしおくれてりんご籠持ちきたる友の笑顔よろしき  太宰治

 どちらの歌も素直な詠風と見ました。短歌作品としては、正直なところもう一捻りほしいところです。が、太宰が歌を詠んだ点が興味深いです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世の中(メモ)

2006-03-30 10:06:07 | Weblog
 テレビ番組で美輪さんや江原さんたちが『オーラの泉』という番組を持ったり、スピリチュアリズムという言葉を謳った本が普通に書店のベストセラーコーナーに並んだり、世の中の動きは明らかに今までとはちがってきているのかもしれません。何かに目覚めた人たちが増えてきているのかもしれません。そして、自分は絶対にああはなりたくないとつよく思わせる反面教師のような、米国の某大統領や日本の某首相をはじめとする人たちというのは、これまでの物質主義的な世界を破壊する役割を負って登場してきた人たちなのかもしれません。。。

 メモ。

JK ベーカーさんのホームページ「JUJUりんランド」
http://plaza.rakuten.co.jp/jujurinland/
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日録メモ

2006-03-29 23:27:13 | Weblog
 日録メモから。

 今日は、医者だった祖父の命日でした。

                *

 映画《ニュー・シネマ・パラダイス〈完全オリジナル版〉》を初めて見ました。〈初公開版〉は以前に何回か見たことがありましたので、〈完全オリジナル版〉はそこにどういうエピソードが追加されているのだろうという興味がありました。

 詳細はここに書きませんが、〈初公開版〉とくらべて、〈完全オリジナル版〉の物語の厚みは相当に増していました。〈初公開版〉は「ただただ泣ける映画」でしたが、〈完全オリジナル版〉は「深くじっくり人生を考えさせる映画」です。

 いい映画だと思います。好きな一本です。また何遍でも見たいです。

                *

 今晩は、テレビ朝日系列の番組〈オーラの泉〉をラジオで聴こうと思っています。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レムさん死去

2006-03-28 13:12:25 | Weblog
 SF作家のレムさんが亡くなったそうです。

《「惑星ソラリス」原作者 スタニスワフ・レムさん死去》
(2006年03月28日00時50分朝日新聞記事)

 スタニスワフ・レムさん(ポーランドのSF作家)27日、ポーランドのクラクフで死去、84歳。秘書が明らかにした。タルコフスキー監督の映画「惑星ソラリス」の原作となった「ソラリスの陽のもとに」の作者として知られる。現代で最も著名なSF作家の一人で、作品は40以上の言語に訳された。(AP)

http://www.asahi.com/obituaries/update/0328/001.html

                *

『ソラリス』《スタニスワフ・レム コレクション》
スタニスワフ レム (著), Stanislaw Lem (原著), 沼野 充義 (訳)
出版社: 国書刊行会 ; ISBN: 4336045011 ; (2004/09)

 惑星ソラリスを探査中のステーションで異変が発生した。謎の解明のために送りこまれた心理学者ケルヴィンの目の前に自殺した恋人ハリーが姿を現し、彼はやがて悪夢のような現実と甘やかな追憶に翻弄されていく。人間とはまるで異質な知性体であるソラリス。そこには何らかの目的が存在するのだろうか。コンタクト―地球外の知性体との遭遇について描かれた、最も哲学的かつ科学的な小説。広大無辺な宇宙空間において、理解不能な事象と愛の記憶に直面し、人は何をすべきか。タルコフスキーとソダーバーグによって映画化された新世紀の古典、ポーランド語原典からの新訳版。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4336045011/ref%3Dase%5Fraportyzpolsk-22/250-3854785-8109012

                ☆

【ポーランドからの報告】
http://sachiko.vip.interia.pl/polska/page006.html

《スタニスワフ・レム》 

 スタニスワフ・レム: クラクフ在住のSF作家。20世紀文学を代表するSF作家のひとりです。80年代にはノーベル文学賞受賞寸前までいきおしくも逃 がした経緯があります。ポーランドではスタニスワフ・レムの作品は学校の国語の授業での必修課題となっているそうです。

 1921年ウクライナのルヴフ(Lwów:当時はポーランド領)で、耳鼻咽喉科医の父のもとに生まれる。1940~41年ルヴフ大学で医学を学ぶが、戦火が激しくなったため家族でクラクフへ移住。クラクフのヤゲロー大学医学部で再び医学を学ぶ。1946年『火星 からきた男』でデビュー、1953年レントゲン医のバーバラと結婚、1961年『ソラリス』発表。

 写真は、レムの肖像写真です。もう80歳を超える高齢です。
 公式サイトには、映画「ソラリス」のフォトギャラリーもあります。

〔レム公式サイト・ソラリス http://www.lem.pl/ 〕
 
 余談1:レムは実は我が家の近所に住んでいるのです!(歩いて5分くらいのところ。クラクフ、Kliny地区 レムの家の表札にStanisław Lem と書いてあります。)

 近所といっても見かけたことはありませんが、この前私の夫がレムの奥さんを乗せたことがあるというタクシー運転手に会いました(その運転手のタクシーに乗った)。なぜレムの奥さんとわかったかというと、「私誰だかわかる?レムの妻よ!レ・ム・の!!」と自ら名乗ったからだそうです。。。

 (後略)

                ☆

 レムさんの書かれたSF作品は昔から好きでした。

 謹んでご冥福をお祈りいたします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夢の『ヴァイオリン協奏曲』

2006-03-27 21:11:08 | Weblog
 死ぬまでに自分がやりたいこと、やり遂げたい事柄をこの間思い立って紙に書き出してみたのですが、その中には、小学校の頃から抱き続けている夢もあって、それらを見てあらためて、まだまだ病気になって死んではいけない、頑張らなければと思った次第です。

 その、小学校時代からの夢というのは、作曲です。具体的には、ヴァイオリン協奏曲を作曲することです。

 小学校三年の頃から、私はしばしば音楽にまつわる「霊夢」(不思議な夢)を見ました。

 今でもその夢をありありと憶えているのですが、あるコンサートホールの客席に座っている80歳過ぎの老人の身体に私の意識が入り込んでいる夢です。その老人の胸の中はこの上ない幸福感に包まれていました。ステージ上では老人が作曲した非常に美しい「フルートとハープとオーケストラのための協奏曲」と「ヴァイオリン協奏曲」が演奏されていました。それらの音楽は、老人が、天界の女神ミューズから受け取って紙に書き留めたものなのです。

 ホールにいる老人は、ミューズと音楽を聴きに来てくれた人々への感謝と喜びの気持ちに満ち溢れていました。それは、私がそのときまでに経験したことがなかったくらいに崇高で敬虔なものでした。。。

 そういった老人に関することが全て私にはわかりました。

 その夢の中で聴いた音楽を少しでも再現したくて、私は「協奏曲」にこだわっています。

 いつか必ず、と思っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(メモ)「きっこの日記」というサイト

2006-03-27 09:51:02 | Weblog
メモ。

きっこさんの日記サイト
http://www3.diary.ne.jp/user/338790/
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新聞記事メモ

2006-03-27 00:40:04 | Weblog
 興味深い記事のメモです。

《江戸城天守再建 NPO法人化夢実現へ新たな一歩》
(2006年3月24日 東京新聞記事)

 東京都から特定非営利活動法人(NPO法人)の認証を受けた任意団体が22日、東京法務局で法人設立の登記を行った。「江戸城再建を目指す会」(会員255人)。一昨年の発足以来、天守閣を復元して観光立国のシンボルにと、草の根運動を続けてきた。今回の法人化は、夢の実現に向けた新たな一歩となる。

 ■『江戸城日本再生のシンボルに』

 総面積二十一万平方メートルと広大な皇居東御苑。旧江戸城の本丸、二の丸と三の丸の一部を皇居付属庭園として整備し、一九六八年十月から一般公開している。緑鮮やかな芝生の広がる洋風庭園が本丸跡。明暦の大火(一六五七年)で主を失った天守台の石垣も間近い。この上に外観五層(内部六階)、地上からの高さ五十八メートル(大阪城三十メートル)の大天守閣がそびえていた。さぞ壮観だったことだろう。

 ここに天守を、との壮大な夢を描き「目指す会」は二〇〇四年十二月に発足した。代表の小竹(おだけ)直隆さん(73)は、旅行業大手JTBの元代表取締役専務。退任後、第三セクター、東京コンベンション・ビジターズ ビューロー専務理事を務め、東京を世界に売り出す仕事に尽力した。その小竹さんが、日本再生の思いを託したのが同会だ。

 「バブル崩壊後に赴任した米国で、日本を見る目が一変したのに驚きました。ベトナム戦争後はあこがれと称賛の的だったのに、落ちた偶像と化してしまった。国の姿が揺らいでいるとの思いを強くしました」

 自信を失った日本人の心もすさんだが、「観光」というキーワードで「海図なき航海」から脱却できる道が必ずある、と小竹さんは言う。

 中国の易経に由来する「観光」。「一産業ではなく、本来は国の光を観(み)ること。国の魅力と不可分の観光は、経済波及効果も大きく、未来に夢と希望を持てる豊かな国づくりにつながります。日本には、国の光をつくる発想がなさすぎました」

 政府は、外国人旅行者を増やす政策を掲げるが“磁力”が強くなければ実現はおぼつかない。日本の歴史と文化に培われたキラリと光る宝はないか。東京の魅力をもっと発信できるものはないか。ひらめいたのが「天守閣の再建」だった。

 「豊かな文化が息づき、西欧人にも称賛された江戸の街。そのシンボル江戸城は、過去と未来をつなぐ懸け橋であり、日本再生のモニュメントとしてもふさわしい。東京のコンクリートジャングルの景観を一変させ、日本の心、日本人の誇り、アイデンティティーも取り戻せると思います」

 小竹さんは、NPO法人化を「内海から大海原に向けて大航海に出発する歴史的な一歩」と評価する。法人は公益性、透明性、継続性が一段と求められる分、社会的な信用と認知度は高まる。会長には元海上保安庁長官で日本観光協会副会長の丹羽晟さん(73)、副会長に元国鉄副総裁の橋元雅司さん(76)が就任、小竹さんは理事長を務める。

 来年は太田道灌による築城から五百五十周年。十八代目の子孫太田資暁(すけあき)さん(63)=東京海上日動あんしん生命保険社長=も「一会員として運動を支えたい」と入会した。今後、専門家を交えた勉強会を発足させ、一年がかりで築城プランをつくる。木造で本物通り復元すれば三百-四百億円かかる見込み。一九三一年の大阪城再建の場合、多くは市民の浄財で賄われた。

 皇居という立地上の問題なども再建のハードルになる。小竹さんは「三-五年かけて道筋を確かなものにしたい」と話す。いつまでという目標は設けない。草の根運動が国民に浸透するかどうかにかかるからである。

 小竹さんは「NPO法人を目指す中で要路の方々と素晴らしい出会いがあり見知らぬ方々から励ましも頂いた。これある限り、国民世論が動きだせば道は開かれると信じ、ひたすら前に進んでいきます」と力強く締めくくった。

 童門冬二氏の著作「江戸の都市計画」によると、徳川家康は城造りの名人藤堂高虎に「江戸城の天守閣は、武蔵野につくる新しい富士山だ」と、どこからでも目印となる大天守の造営を命じたという。東京に「富士山」が復活する日は来るか。

 「目指す会」の連絡先は、〒171 0021 豊島区西池袋5の11の2の101。

 ◆メモ <江戸城天守閣>

 1607(慶長12)年、二代将軍秀忠の代に完成。その後、大修復され、1638(寛永15)年、三代将軍家光の代に幕府の権威を象徴する最も大きな天守閣が完成。明暦の大火で焼失した翌1658年、天守台を加賀藩前田家が築いた(東西約33メートル、南北約36・5メートル、高さ約12メートル)。しかし、戦乱も終息して治安が保たれていたため、多額の費用がかかる天守閣は再建されなかった。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/thatu/20060324/mng_____thatu___000.shtml
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

昨日、今日

2006-03-26 12:26:48 | Weblog
 昨日は、大学の卒業式、謝恩会でした。今回の卒業式に出て思ったことは、13年前の式と比較して随分変わったな。。。ということでした。13年前の式では大規模な父母席など設けられてなく、父母家族の姿もそれほど目立たなかったと思うのですが、今回は父母家族の姿の目立つこと目立つこと。。。。。。すごかったです。いつからこうなってしまったのかわかりませんが、やや違和感を覚えました。

 しかし、式としてはよい式だったと思います。ワセオケが演奏した三曲(ワーグナーの楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第一幕前奏曲と、エルガーの《威風堂々》第一番と、ヨハン・シュトラウス一世の《ラデツキー行進曲》)もすごくよかったです。式の最初、総長先生はじめ、先生方が入場されるときに大学校歌(オーケストラ版)がワセオケによって演奏されましたが、オケのアレンジが前と変わっていたように聴こえました。たしか以前は作曲家でN響指揮者の外山雄三さんが手掛けられたアレンジと聞いたことがあったのですが、今回のアレンジはもしかすると理工学部教授の菅野由弘先生が手掛けられたのかも知れません。

 今日は、池袋の東京芸術劇場に、宮川彬良さん指揮日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会(宮川泰さん追悼コンサート)を聴きに行ってきます。

(以下は、今日の夜の追記です)

 池袋の東京芸術劇場大ホールでの宮川彬良さん指揮日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会を聴いてきました。

 メモです。

宮川彬良さんの話より:「(前略)今日のプログラムには父宮川泰の作品をたくさん載せていますが、本当であれば父に客席に座ってもらって演奏を聴いてもらうつもりでした。父が亡くなったのは本当に突然のことで、葬儀やら何やらで昨日までばたばたしていました。ただ、父は最後まで非常に子思いの父で、父が亡くなってから今回のコンサートのリハーサル等があったのですが、父の葬儀関係の日程と今回のコンサート関係の日程は全く重なることがありませんでした。完璧に、その辺も配慮してくれたんだと思います。(後略)」

(曲目)

《第一部》

1.見上げてごらん夜の星を

2.ニューシネマパラダイス

3.さっちゃん
宮川彬良さん:「童謡『さっちゃん』の歌詞には『遠くへ行ってしまうって本当かな』というフレーズがありますが、単に引越してしまうという意味なのでしょうか。この歌をよく見ていくと、究極的に遠い場所に逝ってしまうさっちゃんだけど、君のことを僕はけっして忘れないよ、という歌であると解釈することもできるんです。この歌は単なる童謡というよりも、内容的には日本のゴスペルとも呼べる素晴らしい歌ではないかと思います。」

4.あんたがたどこさ
宮川彬良さん:「いろいろ研究してきた結果、ここに重大な事実を報告致します。皆さんよくご存じの『あんたがたどこさ』の歌詞ですが、重大な欠落があることを発見致しました。〈後略〉(以下、ネタバレ(?)になるので割愛します。。。)」

5.ウナ・ディ・セラ東京

6.恋のバカンス

7.マツケン・サンバⅡ

《第二部》

 今日のコンサート会場に、「宇宙戦艦ヤマト」原作者の漫画家松本零士氏がお見えになっていて、壇上で、松本氏、宮川さん、歌手のささきいさおさんでしばらく話をされました。その中からメモ。

松本氏「宮川泰さんの訃報は高速を走る車のラジオで聴いて初めて知りました。ちょうど宮川さんが亡くなった晩、僕は《ヤマトを歌う会》で招かれて行った地方の居酒屋の二階で、『宇宙戦艦ヤマトのテーマ』『真っ赤なスカーフ』を歌っていました。夜中の12時から1時ごろまで歌って、そこでお開きにしましたが、その午前1時という時間にちょうど宮川さんが亡くなったのだと後で知って、なにか虫が知らせたのかなと思いました。(中略)『宇宙戦艦ヤマト』の音楽の作曲を宮川さんに最初に依頼しに行ったとき、僕は、ベートーヴェンの交響曲第三番の第二楽章みたいな音楽をお願いします、と言いました。僕が『宇宙戦艦ヤマト』にふさわしい音楽は何かと初めにイメージしていたのは、ベートーヴェンの交響曲第三番第二楽章の音楽だったんです。(後略)」

アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の音楽より

1.無限に広がる大宇宙

2.宇宙戦艦ヤマトのテーマ

3.決戦

4.大いなる愛

5.真っ赤なスカーフ

6.白色彗星のテーマ(パイプオルガン:長井浩美さん)

7.イスカンダル

8.大ディンギル帝国星(作曲:宮川彬良さん〈2浪して東京藝大作曲科に入学したばかりの21歳の宮川さんに、お父さんの宮川泰さんが「これをもとに作曲してごらん」と4小節のメロディを弾いて見せて、宮川さんが当時の作曲能力の限りを尽くして作った音楽だそうです。最終的にはシナリオの大幅変更のために劇中曲として使われることは無かったそうです。今日の演奏は、その幻のオーケストラ曲の蘇演ということでした。〉)

9.明日への希望

《アンコール》

1.若いってすばらしい

2.宇宙戦艦ヤマトのテーマ

3.メモリーズ・オブ・ユー(ベニー・グッドマン)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梶原さんの素敵な歌集のこと。

2006-03-24 20:15:37 | Weblog
 今度、塔でご一緒している梶原さい子さんが第一歌集『ざらめ』(青磁社、2006年3月)を上梓されました。

 梶原さんの歌集から、惹かれる歌をいくつか、独断のコメントをつけて引かせて頂きたいと思います。

鳥の啼(な)く昏(くら)きを森と呼ぶならば森をいくつも孕(はら)む教室 梶原さい子

 一首の導入部「鳥が啼いている昏いところを仮に森と呼ぶならば」という上句が非常に魅力的です。最初一読して思わず、ダンテの『神曲』の冒頭部分の語り口を想起しました。ここで詠われている「森」は、勿論実景としての森ではなくて、河野裕子先生の歌集『桜森』の一首「わが胸をのぞかば胸のくらがりに桜森見ゆ吹雪きゐる見ゆ 河野裕子」にあるような「森」のこと、つまり、教室にいる作中主体と女生徒たち(*梶原さんは女子高校の先生をなさっているそうです)が持っている母胎としての女性が抱えねばならない、未生のいのちを孕む昏さのことではないかと思います。ちょうど、作家中沢けいさんがかつて小説『海を感じるとき』の中で描きとったような、女性が抱えているという「海の昏さ」を、梶原さんが「森の昏さ」として鮮やかに掬い取っておられるところに惹かれます。

がたがたと鳴りとよまねば春は来ず小熊呉服店看板の赤 梶原さい子

 この一首については、四句「小熊呉服店」の大勝利! と言ってしまってもよいのかもしれません。結句のおしまいに「赤」というイメージを持ってこられているところにも非常に惹かれます。

白紙(しらかみ)に描かれし白き鳥ほどにのみ自由なり花曇りの日は 梶原さい子

 かの歌人若山牧水に「白鳥はかなしからずや空の青海のあをにも染まずただよふ(歌集『海の声』)」という名歌がありますが、それを踏まえた歌ではなかろうかと思います。「ほどにのみ自由なり」という措辞の細やかさにもすごく惹かれる一首です。

喫水の線くきやかにひたひたと春のひとひが満ちてゆきたり 梶原さい子

 非常に音楽的な作品だなと思った一首です。「くきやかにひたひたと」や「春のひとひが満ちてゆきたり」という措辞が、一首の中で室内楽的に響いていると思います。非常に惹かれます。

夕暮れの朱(あけ)を呑み込むひとすぢの泥の川ありまた酸匂ふ 梶原さい子

 好きな一首です。「夕暮れの朱(あけ)を呑み込むひとすぢの泥の川あり」というと、なんとなく作家宮本輝氏の、太宰治賞を受賞した小説『泥の河』のことを思い出します。淡々としたリズムの中で「夕暮れの朱を呑み込む泥の川」を描いているところにこの一首の魅力はあるのだなと思います。結句の「また酸匂ふ」に関しても、これは初心者が下手に扱ったらたちまち火傷をしてしまうような難しい措辞なのですが、見事なばかりの初句から四句がこの一首を支えていることによって、その困難はいともやすやすと克服されています。ただただ感嘆するばかりです。

 梶原さんのこの歌集は、お世辞ではなくて、一首一首がすごく充実しているなという印象を受けます。私の中では、山下泉さんの歌集『光の引用』を初めて手にしたときと同じくらいに、今しづかな興奮を覚えています。これからじっくりゆっくり楽しみに読ませて頂きたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする