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メモ2ページ目。
今朝は、昨晩東京オペラシティコンサートホールで聴かせて頂いた、原田慶太楼マエストロ指揮読響の演奏による、ドヴォルジャーク:スラブ舞曲(第3番、第10番、第8番)やスクリャービン:ピアノ協奏曲(独奏:上原彩子さん)や吉松隆先生:交響曲第5番の名演奏の残響余韻感動が止まず、胸奥でファンファーレが鳴った。取り敢えずメモしてみた。
ファンファーレ2ページ目。
昨夜(よべ)食べし期限切れ卵の所為かもしれぬ 手帳のページを破りて尻拭く
をどう推敲したらよいだろうかとうじうじ考えていた。
取り敢えずこんな風にしてみようかと思ってメモした。
昨夜(よべ)食べし卵の所為かも ポケットのノート破りて尻拭く
今日も仕事。
作曲家だったという母方祖父の血筋がロシア系だったという夢を見た。夢の中の私が目を瞑ると、胸奥にロシアの広大な大地が見えて、誰かが歌う優しげで哀しげなヴォカリーズが聴こえた。ところで、昨日は、仕事から帰ってきて、ショスタコーヴィチが1906年9月25日生まれで昨日が生誕記念日だったことを知らなかったのだが、以前にラジオ放送されて録音したショスタコーヴィチの『交響曲第十番』と『2台のピアノのためのコンチェルティーノ』を無性に聴きたくなって、繰り返し再生して堪能した。
今日はお彼岸の明け。これから仕事。
どんどろと空底鳴りて朝が来る 死んではをらぬし死んではならぬ
夕駅にじはりじはりと拡がりゆく水溜まりの暗さ 駆け抜ける片靴
先見性のある温かで豊かな想像力を著しく欠いている自覚を一切持たざる上に、尊大で過剰な自信ばかりを振りかざす者たちが揃いに揃っている無知で無明な先導者群が、この世の現実世界を悲しむべき息苦しきディストピアへと導いていることは最早明白ながら、ではそんな酸素欠乏に陥りつつある我々が呼吸するために新鮮な空気のあるところへ浮上するにはどうしたらよいのか、手っ取り早くて具体的で効果的な解決策を求めようにも何ら浮かばず、ただただ手を拱いて先導者の暴挙愚行を傍観しているしかない歯痒さ悩ましさ。
某国での話。一見富める地域と一見貧しき地域の二つに国家分断されて、その富める方に暴挙愚行を繰り返す無知無明な政治家官僚たちが集まって民衆を支配従属させようと図るも、民衆は逃げ出し一見貧しき国へと脱出するもの続出、忽ちにして国家は政治家官僚ばかりがいて民衆のさっぱりいない状況になりかけた。そこで政治家官僚は、国境警備を強化し、収容所を作って民衆確保に乗り出す。そんなストーリーが浮かんだ。
未明。ヤブカがブンブン飛んでいる小屋の中。錯綜するいびき歯軋りポリポリ尻をかく音。やがて、屋外のスピーカーから、激しく音割れし、ハウリング音がしばらく鳴る。そして何やらガチャンと音がして「おはようごぜいます。今日も、えーー、竹槍で勇ましく」と野太い放送が始まり、突如爽やかそうな男声合唱が〈パンツースリッパ、パンツースリッパ〉を連呼し続けるレコードの音が掛かると、小屋の中の誰彼が「うるせーなあ」とあちらこちらで呟いた。
戦争法案が国会で通らなかったら国家分断するべ、なんてことをまさかエーベル首相以下与党の面々が企んでいようとは、一般の国民の誰もが想像していなかった。結局、国会で戦争法案は通らず、戦争利権に目の眩んだ人びとと、あくまでも戦争は駄目だという人びととで、ある朝、国家機能は分断され、領土は二分された。要は、エーベル首相以下政権与党の面々による新しい戦争国家の樹立と相成った。
新たな国境線をエーベル首相たちは引き、これまでの主要な国土を自分たちの国の領土とした。そして、早速徴兵制を実施したところが、逃亡する国民が続出。エーベル首相たちは国境警備を厳重にし、逃げ遅れた国民を〈小屋〉に収容して管理することにした。
今日も仕事。
今朝も、こんな駄目な国を棄ててどこか穏やかで賢くて心優しくて素晴らしい国へ亡命したい心地がして目覚めた。希死念慮ならぬ、希亡命念慮である。そして、亡命→ベンヤミン→パサージュ論→路地→中上健次と連想が働き、猛烈に中上さんを読み返したくなった。
今日も仕事。