今日もこれからしごと。明日は父の6周忌。
今日もこれからしごと。明日は父の6周忌。
短歌メモ。追加。
百足屋とふ看板に猫の背は消えて隣りの砂丘から吹いてくる風
宇宙駅は砂丘の真ん中 ロケットからパン移してトラックは町へ入りぬ
パン屋トラックはその朝も百足屋に駐(と)まる甘食八個届けるために
〈お早うさん、いつもの甘食ね〉と客は来る 百足屋テラスのお気に入り木椅子
グラス掲げ水透かし地球ありし方の空を見てをり百足屋の客は
包んで貰ひし多めのサンドウィッチ持ちてテラス横切る〈作曲小舎〉のグスタフ・マーラー
〈よい空ですな〉といつものテラス客に声掛けられ微笑みて立ち止まりぬマーラーは
〈今日はオペラ談義です、ブラームスやストラヴィンスキーたちと〉と包みをマーラー軽く振りて
百足屋とふ看板に猫の背は消えて隣りの砂丘から吹いてくる風
宇宙駅は砂丘の真ん中 ロケットからパン移してトラックは町へ入りぬ
パン屋トラックはその朝も百足屋に駐(と)まる甘食八個届けるために
〈お早うさん、いつもの甘食ね〉と客は来る 百足屋テラスのお気に入り木椅子
グラス掲げ水透かし地球ありし方の空を見てをり百足屋の客は
あらためてメモ。
新装版『背教者ユリアヌス』刊行記念 《背教者ユリアヌス》展
学習院大学フランス文学科(現フランス語圏文化学科)で長く教鞭を執った小説家・辻邦生の命日を偲ぶ展覧会を平成30年(2018)7月18日(水)~8月11日(土)に開催します。今夏は辻邦生の代表作の一つ『背教者ユリアヌス』を中心に紹介いたします。
開催日時:平成30年7月18日(水)~8月11日(土)
平日・土曜 10:00~17:00
*閉室:日曜
開催場所:学習院大学史料館(北別館内)
*入場無料
【主催】学習院大学史料館
【協力】中央公論新社、おひるね茶家中之郷、NPO法人ことばのひろば五億の鈴の音、札幌日本大学高等学校、毎日新聞社
宇宙駅は砂丘の真ん中 ロケットからパン移してトラックは町へ入りぬ
パン屋トラックはその朝も百足屋に駐(と)まる甘食八個届けるために
先生とお話しできてよかった。
乱暴な足音大きく立てて生命を奪いに来るここのところの夏の暑熱が心底恐い。まことにおぞましい。そもそも日本の夏は穏やかで美しかったはず。それがいつからこんなに暴力的で危険な暑熱を帯びて居座るようになってしまったのだろう。たしか漢書だったか何かだったかのなかに、為政者や経済を牛耳る人らの悪どい罪業に対して警告を発するために自然が季節や天地を荒々しく変貌豹変させることがあるという一節があったような気がする。いまの日本の状況はまさしく当てはまる。
この危険な夏が、本当に恐ろしい。
そういえば、大正13年9月生まれの祖母は〈いまの渋谷区松濤に家があってそこで生まれ育った。家の隣りには黒田さまのお屋敷があって親しく往き来していた。〉と昔よく私に語っていた。
そもそも渋谷区松濤は、江戸時代には紀州徳川家下屋敷だった由。明治5(1872)年に佐賀藩主鍋島家(当主は鍋島直大さん)が払い下げを受けてそこで茶の栽培をスタートさせ、その茶を〈松濤〉の名で売り出して当初「鍋島家の〈渋谷茶〉」として評判になるも、東海道線開通により静岡や京都の茶が都内に出回るようになって販売が思わしくなくなり、30年ほどで茶の栽培を終了し農場になったという。その後、大正12年9月の関東大震災で永田町にあった鍋島家本邸が倒壊、現在の渋谷区立松濤中学校のある高台に本邸を移転、周辺の土地を約200坪(約660平方メートル)単位で、人伝の紹介ならびに社会的信用のある人限定で宅地分譲したらしい。もっとも、祖母の生まれ育った松濤の家について、曾祖父が誰の伝でそれを求めたのかはよくわからないけれども。
ちなみに、前田斉泰さんの孫の前田利嗣さんの奥さん朗子さんは、松濤を宅地分譲した鍋島直大さんの息女らしい。
よくわからないけれども、もしかしたら、曾祖父の松濤の家の購入に際して、前田斉泰さんの家と古くからほそいお付き合いがあったらという前提だが、前田さんから何らかのお口添えを頂いていたかもしれぬ、とちょびっと妄想。
姫様の山羊(やぎ)うつとりと尿(ゆまり)する草地に夜の自転車濡れたり
姫様の寝言「フリーズ!!! 」その夜もありてUFO船長ビクンと停まりぬ
タラップの破損は九箇所 ヨロヨロとUFO船長手挙げて降り来ぬ
王様が起き出す前に姫様はUFO船長と会談了へたり
大臣の車がゆつくりお城へと入つてゆく朝 UFOじはじは空よじ登る
「また会談しましよね!! 」姫様手を振る 道にコツンと靴を落として
UFOは王宮の横ジェラート屋の角を曲がりてふいと消えたり そのさき砂漠
美しき地球にUFO船長はくしやみ 右ポケットに鼻紙さがして