ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

メッセージ

2010年01月25日 | ノンジャンル
ある方へのメッセージとして送った内容である。

自身の、振り返りの機会ともなったので、
抜粋、掲載しておく。

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まず、お酒を断ってから、いわゆる禁断症状が出始め、
一睡もできない不眠、シャツが絞れるほどの寝汗、
手足の振るえ、全身の痺れ、その後、幻覚、幻聴が出ました。

事ここに至って、自分が精神的にサンクチュアリに
行ってしまうぎりぎりのところだと自覚し、
死んでも飲まない覚悟で戦いを始めましたが、
仕事にも出る中で3日3晩不眠不休の戦いに、
気力も体力も疲弊し、それとは反比例に幻覚、幻聴は
パワーアップし、狡猾になっていきました。

幻聴と幻覚はシンクロし、それと判断している理性を
ときに惑わせます。
幻聴は、潜在意識の下にあるもう一人の自分として、
私と話しをし始めました。

彼の目的はただひとつ、私にもう一度アルコールを
摂取させることです。
ある意味、彼はこの世でただ一人、自分の全てを知り、
理解している存在です。

たかが新皮質の前頭葉のみに頼っている理性が、
彼に勝てるわけがありません。
彼は、それ以外の全脳なのです。

ただ、彼が直接私を動かすことはできません。
私の行動は、私の理性がかろうじてコントロールを
執っていました。

限界を感じたとき、行動のコントロールを持っているうちに、
自分を消そうと、飛び降りることも考えました。
それをとどめたのは、家族の存在でした。

私は、この勝ち目のない戦いに勝つために、
自ら病院へ行きました。
今のところ、何とか勝ち続けてはいます。
そしてもう今では薬の処方は一切ありません。

さて、本題ですか、強烈な欲求の時には、他の欲求を
満足させることでそれを軽減した面もあります。
食欲、物質欲、性欲、睡眠欲などなどを十二分に
満足させるのもひとつの回避方法です。

また、その一杯を口にするのは、やはり自分自身ですから、
グラスを口に持ってきたときに、子供たちの顔を思い出す
というイメージを持つ癖もつけました。

本来は避けなければならないことも、天邪鬼な
性格ですので、敢えてしてきました。
お酒を目の前に置く。さあ、飲むのか、飲まないのか。

酒席に出る。お酒の入ったグラスがずらりと並ぶ。
自分の周りで皆が飲む。
その中で、一人ウーロン茶を飲む。
自虐的且つマゾ的な状況に身を置いて、それに耐える
ことに満足を覚えるということもしていました。

おかげで、今はどんな場にいても、飲めたらいいだろうな
という思いはあっても、飲むことはありません。

ただ、言えることは、その場にいることよりも危険なのは、
言わばその修羅場を無事に乗り越えた後に来る
安堵感、達成感、充実感の時です。
緊張の後の緩和の時がもっとも危険だということです。
ここで再飲酒に陥る人が非常に多い。

普段においては、やはり飲むことが趣味のような
ものでしたから、それに代わるものが必ず必要です。
休み前のひと時、休みの暇な時間というのが非常に
問題となります。

私は、考察をまとめたり、体験を整理したりということを
始めて、まだ助かっていました。
でも、最も有効なのは、身体を動かすことです。
ジムでもよし、スイミングでもよし、趣味のスポーツ
でもよし、ウォーキングでもいい。

ホッとして、部屋でのんびりリラックスできる時が、
最も危険な魔の時とも認識しています。
夜であれば、映画を見るとか、読書をするとか、
もう床について、音楽を聴きながら眠りにつくとか、
そういうことで魔の時をやり過ごしたように思います。

私としては、弱っていく理性に対し、強まっていく本能とも
言える相手に勝つことは無理だというのが本音でした。
かろうじて残っている理性を強化するために、病院へと
足を運んだのです。

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節目の日に、具体的な振り返りができる機会を頂いたことに
感謝しつつ。。。



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2 Comments

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Unknown (レナ)
2010-01-26 01:28:12
理性のカタマリとも いえるほどの jetさんでも、本能に 翻弄されたとは…

脳内に できあがって しまった アルコール回路が、どれだけ 圧倒的なパワーを
持つのか? 本当に 恐ろしいですよね (-_-)

jetさんにも、こんなことが おありになったなんて、私には ピンと 来ませんけど…

専門病院の門を 叩くまで、さぞかし、お悩みに なったことと 存じ上げます。

私は、偶然とはいえ、一般病棟入院が 断酒の 直接の原因に なって おりますので、
このような 苦労は、幸い、ございませんでした。 なんだか、複雑な気分・・・★





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Unknown (jetlinks)
2010-01-26 11:53:49
あはは、理性の塊ですか。 ^^

所詮、後付けのもので、その歴史も浅いですからね、
敢えて強化していくしかありません。

まあ、それがあるからこそ、人が人であるのですが。。。 ^^
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