ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

ダッチロール

2018年12月26日 | ノンジャンル
昔から出張で飛行機には頻繁に乗ってきた。

6時間くらいまでの飛行なら何という事もないが、
北米など、半日以上の時間を機内で過ごすとなると
ビジネスクラスであっても、監獄に入れられた
ような気がしていたものである。

今の様にプライベートシアターもなく、食事と、
一服(当時)と、お酒と、映画と、仮眠の繰り返し
だった。

長時間の飛行に疲労が増すのは乗務員も同じで、
機長も含め、交代で休憩を取る。

無論、巡航高度に達し、自動操縦で安定飛行を
している間だけの事である。

さて、ここのところ機長のアルコール残留が
検出され、予定便に搭乗できず、フライトが
遅れるという不祥事が各社で起こっている。

一昔前に比べればフライトの数は激増している。
圧倒的にパイロットの数が少ない。

常務も頻繁で過酷な勤務状況なのかもしれないが、
であればなおさら、プロ意識の低下が懸念される。

飛行機は止まることができない。統計上は
最も安全な乗り物とされているが、万が一の時は、
致命的になる。
しかも乗客数は何百人単位である。

こういう不祥事のニュースを見るたびに、
過去の墜落による大惨事の記憶が知らず知らずの
うちに風化しているのを思い知らされる。

それは決して過去の出来事でも、他人事でも
ないのである。
不測の事態に対応するには、万端の準備が
必要である。それが、対応に余裕をもたらす。

慣れという事を最も警戒せねばならない。

と、今度は客室乗務員が隠れて飲酒していた
というニュースがあった。

もちろん、飛行機の運行に直接的には影響はない。
だがこれはプロ意識とかいうのとは別の話である。

恐らく彼女はアル中だろう。
飲まなければ勤務できないか、あるいは勤務中の
抑圧に耐えられずに飲んだのか。

いずれにせよ、アルコールの力を借りようと
するなら、アル中であり、乗務員として
不適格である。

まして人の命に関わる仕事である以上、
厳しい懲戒処分が求められる。

と、これは一般論だが、彼女がアル中なら、
その典型的な例である。

23年以上の業務経歴を持つ、ベテランの彼女が、
その長年の立派な経歴を台無しにし、これからの
キャリアとしての有望な未来をも喪うという、
もったいないというより、あり得ないことを
全て承知の上で、それでも飲んでしまう
病気なのである。

これ以前にも、似たようなケースが彼女には
あったようなので、もうその頃から依存症が
顕著に発症していたのかもしれない。

こうしてみると、フェイルセーフの概念により
格段に進歩してきた技術において、機体の
トラブル時のダッチロールは解消されてきたが、
過去にはなかった機内でのダッチロール現象が
起きつつあるらしい。





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2 Comments

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Unknown (えの)
2018-12-26 18:03:55
CAの飲酒ですが、不思議に思うところがありました。
何故シャンパンだったか?
アル中のアルコール補給の基本は一気飲み!
いくら170mlでもげっぷが出ません?(笑)
乗客用のワインの方が飲みやすい。
そもそもそんなシャンパン1本じゃ足りないハズ。
で、私の推測は…

マウスウォッシュを飲んでたな!(笑)
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Unknown (jetlinks)
2018-12-27 13:13:32
シャンパンはビールと違って泡が
消えやすいので、げっぷは大きくは出ません。

マウスウォッシュは飲まなくても、
アルコール検知に引っ掛かります。

もし飲んだとしたら、かなりの強者ですね。^^
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