ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

負の遺伝

2006年03月31日 | ノンジャンル
これも記事に載っていたのだが、依存症の親の下で育った子供は、
お酒に溺れる親の姿が心理的な影響を与え、その子自身が
アルコール依存症となるケースが多いのだそうだ。

昔の歌にもあった。
「おやじみたいなよう、酒飲みなどに、ならぬつもりが、
なっていた。。。」

自分を振り返ってみても、人の酔っ払った姿というのは嫌いで
あったし、特に水商売をしていた母親の酔態を見るにつけ、
非常な嫌悪感を持っていた。
「いくら飲んでも、ああはなりたくないな。」と常に思ってもいた。

つまり、いくら飲んだとしても、乱れるものかという気構えをして
飲む以上、酔っ払っていても、騒いだり、暴れたりしない代わりに、
鬱積するものは倍加することになる。
結果、20年以上の累積がアルコール依存症へと進展させて
いったのだ。

この歳になって、今更、自分の親の責任を云々する気は毛頭
無いが、既に自分が親の立場である以上、悪しき連鎖は、
自分の代で断っておかねばならない。ここで断たなければ、
未来は無いぐらいの覚悟が必要だ。

ところが、「遺伝」という厄介なものが、クローズアップされて
きている。
本人のお酒にまつわる環境や、経歴が主要となると考えて
いたのだが、実は、遺伝子レベルで、依存症となる、ならないの
傾向があるようなのである。

ある調査によれば、アルコール依存症の親を持つ子供を養子にした
育ての両親は、全くお酒を飲まないにもかかわらず、その養子が
アルコール依存症となったという。
これは、傾向性という見方をすれば、神経系の遺伝によるものと
いえるかもしれないが、ケース調査数が少ないであろうから、
ハッキリとした事はまだいえないようだ。

しかしながら、仮にも遺伝というものが依存症の傾向性を
継承していくとすれば、遺伝子を断つ事は不可能である。
だからこそ、お酒を飲んでいた姿と、お酒を断ち、その後
飲まない姿を見せてやる事が、より重要となってくる。
今も、未来も、あらゆるお酒の誘惑を断ち切って、きっぱりと
断酒を続ける姿を見せる事で、子供達に、ひょっとしたら潜在的に
あるかもしれないその傾向性を、抑制し、凌駕する意識を植え付けて
いきたいと思うのである。


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