Various Topics 2

海外、日本、10代から90代までの友人・知人との会話から見えてきたもの
※旧Various Topics(OCN)

国際協力銀行が武器輸出に投融資して幸せになる人、不幸になる人

2016年02月22日 | 武器輸出・TPP・モンサント・農薬

東京新聞(2016年2月22日)
武器輸出にも投融資 国際協力銀、豪潜水艦など検討
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022202000114.html 

武器輸出を原則認める政府の政策転換を受け、政府系金融機関の「国際協力銀行(JBIC)」が、武器輸出先などへの融資や出資を検討していることが分かった。政策転換までは原則輸出禁止だったため、JBICが投融資したことはなかった。専門家は「武器輸出での金融支援は、日本経済の軍需産業への依存度を高めてしまう」と警鐘を鳴らす。 (望月衣塑子) 

 JBIC広報は「武器輸出に融資や出資をするか否かは、政府が提示する案件次第だ。厳格に審査した上で判断していく」と投融資の可能性を認める。武器輸出政策を担う防衛装備庁装備政策部は「案件ごとの精査になると思うが、利用できるなら武器輸出への融資や出資を検討してほしい。JBICが成功すれば民間の金融機関も積極的になるはずだ」とする。 

 JBICの投融資については、二〇一四年末に防衛省が設置した有識者会合「防衛装備・技術移転に係る諸課題に関する検討会」(座長・白石隆政策研究大学院大学長)で議論された。 

 具体的には、日本から武器を輸入する側への低利融資や、海外で武器を製造するためにつくられる合弁会社や日系の現地法人への出資などが検討された。

 一方、JBIC側でも、同年四月に武器輸出を原則認める防衛装備移転三原則が閣議決定されて以降、検討を始めたという。 

 JBICによる武器輸出への投融資第一号となる可能性が指摘されているのはオーストラリアの潜水艦建造事業。総事業費五百億豪ドル(約四兆円)ともいわれ、日本とドイツ、フランスが受注を争っている。日本は安倍晋三首相が日豪首脳会談などで売り込みを図っているほか、官民合同で現地説明会を何度も開いている。JBICは日本の受注が決まれば、建造のために設立される合弁会社への投融資を検討しているという。 

(後略) 

「JBICは日本の受注が決まれば、建造のために設立される合弁会社への投融資を検討しているという」とのことですが、検討もなにも、もう決定事項でしょう。 

(この案件がだめになったところで、JBICが武器輸出に投融資という道筋はできていると思います。武器輸出に意欲的で、米国と民主党・自民党とのパイプ役の有名役員がいますし、そもそも経済産業省にJBICも逆らえないので。) 

そうなったのなら、国際協力銀行は、1999年の日本輸出入銀行と海外経済協力基金(OECF)との統合(実質OECF吸収)後の名称から、「日本輸出入銀行」に戻した方がよさそうです。 

いずれにしても、旧日本輸出入銀行や旧OECFで働いてきた人、現在国際協力銀行で働いている人の多くは、「武器輸出」の為の仕事をしなければならなくなることを無念に思っていることでしょう。 

(お得意に武器の部品を作るように言われて悩む下請け、発注したメーカー、これらを取り次ぐ総合商社の社員たちにしても、自分達が武器に関わらなければならなくなったことにやるせなさを感じている人は多いと思います。) 

参考: 

原発テロを憂う? 実は武装化や武器輸出を目論んでいるのでは・・・
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/20043c76cbe3f0dc1809370be3aaef5c

グアムインフラ融資をめぐる迷走
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/217e06420f7c9fbffcbecfc0ef82f10e 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ロンドン大学SOAS100周年... | トップ | SOAS出身者たちにとって今の... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

武器輸出・TPP・モンサント・農薬」カテゴリの最新記事