今月20日、政治学者のチャルマーズ・ジョンソン氏が亡くなりました。
彼は、元CIA顧問でタカ派の論客でしたが、途中から、米国の外交安全保障問題に疑問を持ち出し、その帝国主義的ぶりを批判する側にまわりました。
彼が所長を勤めたシンクタンクJapan Policy Research Institute(JPRI、日本政策研究所)ですが、これの設立はスティーブ・クレモンス氏もかかわっています。
(“スティーブ・クレモンスに期待”参照:
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20100712)
さて、『帝国主義ぶり』を批判すると言うこと-これは何も米政府全体を批判することではないのですが、なぜかこういうことを批判するだけで、「左寄り」「反政府的」と陰口を叩く人達もいます。
このような傾向は日本にもはびこっていて、時にそれは本国より窮屈立ったりする気もします。(米国は基本的に個人個人の意見を尊重する国)
最近知人に、
「 そういえば、北方領土は、終戦間際に米国がソ連に「ソ連に北方領土の権利を与えよう」というような約束をした、というのを聞いたことがあります。
現在のイスラエル問題はイギリスの二枚舌外交が発端。
現在も似たようなことがそのまま続いている-それが正せないものでしょうか、ね。」
とつぶやいたりしましたが、このような発言も、言う相手を選ばないと警戒されたりすることもあるので注意が必要だったり。
さて、米国に話を戻しますが、本日の新聞にこんなものがありましたが、これを日本のメディアはもちろん、国民の中でも批判する人はほとんどいないのだろうな、と思いながら読んでいました。どうぞ。
読売新聞 11月30日(火)14時50分配信
【ワシントン=小川聡】米政府が日米で共同開発中のミサイル防衛の次世代型迎撃弾「SM3ブロック2A」の欧州への輸出解禁を日本に求めていたことが、ウィキリークスに流出した米政府の文書で分かった。
政府・民主党が武器輸出3原則見直しに着手する背景になった可能性もある。
文書は、昨年9月に米国がSM3ミサイル防衛網を欧州に構築する新計画を公表する直前に、米国務省が各国との協議を各大使館に指示した外交公電。日本については「米国はミサイル防衛装備の将来的な売却を含む北大西洋条約機構(NATO)、欧州各国との防衛協力を目指す。日本の戦略的決断に協力したい」と伝えるよう指示している。
日本政府関係者は30日、米側からこうした要請が実際にあったことを認めた。