Various Topics 2

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殺虫剤エンドスルファンと死亡したバングラディッシュの子供たち・「毒のサイクル」とローレンス・サマーズのメモ

2017年07月26日 | 武器輸出・TPP・モンサント・農薬

AFP (2017年7月25日)
脳炎で死亡したバングラデシュの子ども13人、原因は殺虫剤 研究
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170725-00000022-jij_afp-int
 

バングラデシュで2012年に13人の子どもが死亡した原因は、80か国以上で使用が禁止されている殺虫剤エンドスルファンだったとする論文が24日、発表された。 

米医学誌「アメリカ熱帯医学衛生学誌(American Journal of Tropical Medicine and Hygiene)」に掲載された論文によれば、子どもたちは全員、果実のライチを食べ、症状が現れてから20時間以内に脳炎で死亡していた。

 急性脳炎症候群(AES)に起因する同様の死亡例は隣国インドのライチ農園でも確認されている。ただし、英医学専門誌ランセット(Lancet)に掲載された分析結果は、死因がライチの種と果肉に含まれる天然由来の毒素だとしていた。

 しかし今回の論文によると、バングラデシュでの死亡例はライチ自体とは無関係。報告書の筆頭執筆者で国際下痢症疾患研究センター(ICDDR, B)の研究者、M・サイフル・イスラム(M. Saiful Islam)氏は、「子どもたちが死亡したのは、バングラデシュ全域でライチが収穫され、消費されている時期にあたる。種が原因だとすれば、死亡例は限られた地域ではなく、全国的に発生していたはずだ」と指摘している。

 米疾病対策センター(CDC)の研究者らも参加した今回の研究は、バングラデシュ北部で2012年5月31日から6月30日にAESを患った1~12歳の子ども14人を対象に行った調査に基づいて行われた。14人のなかで助かったのは1人だけだった。


 エンドスルファンに関しては、欧州連合(EU)が2005年までに、米国も2016年末までに使用を段階的に廃止している。【翻訳編集】 AFPBB News 

ジカ熱が他の地域で流行していても、小頭症の胎児、赤ちゃんの発生率は、ブラジルの特定地域に集中。

他の要因を調べることなく、「ジカウィルスのせい」とだけ言って、調べることもしないことを疑問視する声は、切り捨てられました。 

殺虫剤エンドスルファンと脳炎の関係も、切り捨てられてしまいますか。 

(日本では、エンドスルファンの登録が失効したのが2010年、
http://eunheui.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-5a81.html 

でも、2014年まで流通していたようですね。
http://www.applenet.jp/dataout/69/28/28.html) 

こちら、2015年の映画から: 

毒のサイクル
http://www.yuki-eiga.com/films/poison
https://www.youtube.com/watch?v=wAq2JraCbL0 

「安全が保障されないとして、2010年に米国内での使用が禁止された農薬、エンドスルファン(別名:ベンゾエピン)。米政府は国内での使用を禁止する一方で、海外への輸出を認めていた。安全が確立されないとしながら、なぜ禁止農薬の海外輸出を黙認し続けるのか。禁止農薬はどこへいくのか、そしてその農薬がもたらす被害は農民の健康被害だけなのか。」

農薬ではなく、米国でもないですが、カナダがアスベストの危険を知りながら、他国に輸出していました。 

アスベストを途上国に輸出するカナダに失望
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/e/359053ed85b2f4b672bcae7472dbc159 

「危険だけどもったいないし、処分もできて一石二鳥だから、在庫を海外(途上国)に売るか、国に買い取ってもらって、海外の援助品にしてしまおう」

という輩は世界のあちらこちらにいるのでしょうね。 

こちら、米国の元財務長官、元ハーバード大学長、元世銀チーフエコノミスト 

ウィキぺデイア
ローレンス・サマーズ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BA 

が書いたメモの要約です。(「農薬が付いた食物の人体への影響」ではなく、「環境破壊」をするものについてのメモですが、「途上国なら補償も安くすむ」という部分で共通。)

上記より抜粋:

環境汚染によるコストは、健康被害による死亡や傷害によって発生する逸失利益の額に依存する。したがって、最貧国であれば低コストで済む。

環境汚染によるコストは、環境汚染が増大することによって、当然上昇する。したがって、環境汚染が、すでに汚染されている国からまだ汚染されていない国に移れば、コストは低下する。

所得水準が上昇すると、環境に対する意識が高まるので、汚染物質の処分に一層のコストがかかる。したがって、環境汚染が経済先進地域から貧困地域へ移れば、コストは低下する。

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